日本初の株式会社による専門職大学院で、[SEAD(Science/Engineering/Art/Design)]4要素の融合をコンセプトとして、デジタルコミュニケーションを駆使し、社会に新しい産業や文化を生み出すリーダーを輩出するデジタルハリウッド大学大学院(所在地:東京・御茶ノ水、学長:藤井直敬、以下本大学院)は、「AI Bricolage(ブリコラージュ)Session - Season 2」と題した公開セミナーシリーズを2025年11月より開催してまいりました。
本シリーズは全5回のセッションを予定どおり終了しましたが、このたび、アディショナル回として特別セッションを2026年10月19日(月)に開催いたします。ゲストにお迎えするのは、劇作家・演出家の鴻上尚史氏。テーマは「上演される言葉 ─戯曲とAIのあいだ─」です。
【開催趣旨】
Season 2では、映像、ジャーナリズム、音楽、イラストレーション、そしてメディア美学と、さまざまな創作の現場から「AIと創作」の問いを重ねてきました。その連続セッションを終えたいま、あらためて気づくことがあります。私たちはまだ、「演劇」を語っていない――。
生成AIは、もっともらしい台詞を書けるようになりました。物語の構造を学び、登場人物を動かし、それらしい戯曲の体裁を整えることもできます。けれど、戯曲の言葉は小説の言葉とは違います。それは「読まれるため」ではなく、「演じられるため」の言葉です。俳優の身体を通過し、声になり、息づかいになり、目の前の観客との一回かぎりの時間の中で立ち上がる。書かれた瞬間には、まだ完成していない言葉なのです。
AIは、そのような言葉を書けるのでしょうか。そもそも、身体を持たない知性に、身体を前提とした言葉が書けるのか。そして、あらゆる表現が生成され、複製される時代に、生身の人間が同じ場所に集まる「劇場」には、どんな意味が残るのか――あるいは、そこにこそ何かが残るのか。
40年以上にわたり第一線で戯曲を書き、俳優を演出し、言葉と身体の関係を問い続けてきた鴻上尚史氏とともに、生成AI時代の「上演される言葉」について考えます。演劇の話にとどまらず、私たちが誰かとともに何かをつくるとはどういうことか、その根っこに触れる夜になるはずです。