盧廷潤が現役を引退したのは2006年。Kリーグ・蔚山現代でシーズン終了後に選手生活を終えた。35歳の時だった。それからサッカー界と距離を置いた。韓国で指導者資格のA級まで取得したものの、「指導者は自分には難しい」と感じた。家族と子どもの教育を優先するために米国へ渡り、永住権も取得した。「サッカーへの未練は、本当になかったです。選手だった時と、外から見るサッカー界は違っていて、やりたいこともなかった」。その後、物件管理などの幾つかのビジネスをするために単身で韓国に戻って、新たな世界の道を歩いていた。ところが2019年1月、人生が暗転する。体調に異変を感じ、点滴を受けようと病院へ向かった。その病院の前で倒れた。脳梗塞だった。(photograph by Ryosuke Tanikawa)