ADFアートギャラリープロジェクト Vol.47 | 美術作家・三塚新司と科学者・堀部和也による共同研究発表展「Collective Madness――なぜ人々は対立するのか」が開催

2026.08.19 08:00
ADF
科学と美術、それぞれの視点から現代社会における分断と対立の構造を探る共同研究発表展
(NPO青山デザインフォーラム)は、「
」第47回として、美術作家・三塚新司と科学者・堀部和也による共同研究発表展「Collective Madness(コレクティブ・マッドネス)――なぜ人々は対立するのか」を、2026年8月28日(金)から9月16日(水)まで東京・南青山の
で開催いたします。二人は最先端科学の研究者と現代美術家の交流プログラム「ファンダメンタルズ」を通じて出会い、本展が初めての共同発表となります。オープニングレセプションは8月28日(金)、18:00~20:00まで開催し、どなた様も参加できますので、ご自由にご参加ください。
Collective Madness(集合愚)」をテーマに科学と美術が交差する
展覧会タイトルの「Collective Madness(集合愚)」は、社会学における「Collective Intelligence(集合知)」に対置される概念です。本展は、冷戦後に形成された経済システムや民主主義のあり方、そしてデジタル化された情報環境が、人々の対立を構造的に生み出しているのではないかという、三塚新司と堀部和也が共有する問いから出発しています。展示では、三塚が執筆した論稿をもとに、堀部が大規模言語モデル(LLM)を用いた作品を発表します。一方、三塚は、この問いを長年にわたって探求してきた過去作品に加え、堀部との共同研究を通して新たに制作した作品を展示します。異なる領域に身を置く二人が、それぞれの方法論によって一つのテーマへアプローチすることで、美術と科学を横断した思考の場を立ち上げます。
現代社会をモチーフにした新たな表現
三塚は論稿の中で、現代社会における対立の多くは、人々の価値観そのものが変化した結果ではなく、デジタルデバイス、インターネット、SNSといった情報環境の変化が人々の認知環境を再編し、その結果として社会的対立の現れ方を変化させていることに起因するという仮説を提示しています。本展はこの仮説を科学と芸術の双方の視点から検証し、さらに深化させるための研究発表でもあります。近代以降の美術は、風景や人物といった対象をモチーフとし、それを平面や立体へと置き換えることで、その本質を探究してきました。三塚は、現代において美術のモチーフは社会そのものへと拡張されたと考えています。現代社会を形づくる構造や力学を見抜き、それらを作品へと還元することこそ、美術家の根源的な役割ではないか――その問いが、本展の制作の出発点となっています。
また、高さ2mのバナナの皮をモチーフとした新作も発表予定です。なぜ現代社会は、これほどまでに分断と対立を生み出す時代となったのか。科学と美術、それぞれの視点が交差する本展を通して、その問いに触れる機会となります。
こちらの作品は本展では展示いたしませんが、2mのバナナの⽪の新作を発表予定
なぜ現代社会は、これほどまでに分断と対立を生み出す時代となったのか。
科学と美術、それぞれの視点が交差するこの展覧会を通して、その問いをぜひ会場で体感してください。
三塚新司 プロフィール
スキーパトロール、ライフガード、自転車便メッセンジャーなどを経て、1999年に東京藝術大学へ入学。在学中より子供番組の放送作家として映像関係の仕事に携わる。その後、雑誌編集者、テレビ局ディレクターを経て、2018年より作品の発表を始める。2021年神奈川県議会議長賞、2022年岡本敏子賞受賞。2023年経済産業省地域経済政策事業「ハマカルアートプロジェクト」採択。2024年六本木アートナイト出展。
堀部和也 プロフィール
2021年大阪大学大学院理学研究科博士後期課程修了。博士(理学)。同年、大阪大学大学院基礎工学研究科特任助教。2024年より理化学研究所基礎科学特別研究員。現在は数理モデルを用いて人の社会や文化の研究を行う。これまでヒューマンエージェントインタラクションおよび人工生命の研究に従事。

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