交渉担当を拝命──「胃が1センチせり上がる思い」からのスタート
厳しい船出、激突する主張──日米が衝突した攻防(2025年4月~6月)
風向きを変えた戦略──しだいに理解を得た「関税より投資」の主張
「Big, bold and amazing!(大きく、大胆で、驚くべき提案だ)」──ラトニック米商務長官
激動の7月──トランプ大統領の宣言「ディール成立だ!」
暗雲と延長戦──合意と異なる大統領令の発出、そして了解覚書の締結へ(2025年7月末~9月)
■合意の瞬間(本文より抜粋)
複数の日本企業が「1時間1億円」「1日20億円」といった損失を出している、そのような「血が流れている」状況を止めること、それなくしてホワイトハウスを出ることはできない。
その後も、ギリギリとしたやり取りは続いたが、さらに10分ほど議論を続けた頃に、ついにその瞬間が訪れた。
「ディール成立だ!(You have a deal !)」。
トランプ大統領が急に立ち上がり、デスクの向こうから手を差し伸べてきた。