2030年、被爆85年へ。長編アニメ「ヒロシマ・夏の名残のバラ」制作に挑む

2026.10.14 08:10
あの日、アメリカ人も被爆した―。あまり知られていないその史実をもとに、17歳の女学生とアメリカ兵捕虜との淡い恋心を通じてヒロシマを描く長編アニメーション。キャラクターデザインは広島出身の漫画家・かわぐちかいじ。戦後80年を経てもなお、世界で新たな戦争が生まれる今、改めて平和とは何かを問いかけます。
このプロジェクトは「All-in方式」です
実施中の第2期クラウドファンディングも残りの期間がわずかとなってきました。
高い目標金額を掲げておりますが、今回のプロジェクトはAll-in方式のため、目標金額に届かない場合もご支援はすべて制作費に充てられますのでご安心ください。
プロジェクト実行委員会一同、必ず完成させたいというその思いに変わりはありませんので、引き続きご支援をいただけますよう、よろしくお願いいたします!
1977年、広島で被爆したアメリカ兵捕虜の存在が記された外交文書が発見された。
その後の証言により、広島と呉には50人余にのぼる被爆アメリカ兵がいたことが判明する。アメリカ政府はその事実を知りながら、原爆投下を決定していたのだーー。
この史実をもとに物語を構想したのが、世界的アニメーション監督で日系アメリカ人のジミー・T・ムラカミ。その構想を引き継いで準備を進めてきたのが、私たち「ヒロシマ・夏の名残のバラ」プロジェクト・チームです。
2019年には多くの方のご支援により、脚本とキャラクターデザインが完成。コロナ禍を経て再び始動したプロジェクト・チームは、2030年の全国上映を目指し、いよいよアニメーション制作の段階に入ります。
キャラクターデザインは広島県出身の漫画家・かわぐちかいじ。
『沈黙の艦隊』『ジパング』『空母いぶき』など、戦争と平和を問い続けてきた彼が、故郷・広島県の8月6日を描きます。
「僕は、広島の尾道で昭和23年に生まれました。
広島に関係するものとして、歴史をきちんとリアルに描いて残しておくべきではないかと、この仕事を引き受けました。これまで紙とペンで漫画を描き、雑誌で発表してきましたが、アニメーションのキャラクターデザインは初めてです。自分が描いたキャラクターが動き出すということは、今まで経験がないことです。
正直なところワクワクしながら、半分ドキドキしながら期待しています。」
舞台は、1945年の広島。主人公は、広島の女学生とアメリカ兵のパイロット。
1945年。アメリカが広島を原爆投下地としたのは、市内に連合国軍の捕虜収容所がなかったことが、その理由の一つとされていました。
しかし1977年、広島で被爆したアメリカ兵捕虜の存在が記された外交文書が発見された。そしてその後、偶然生き残ったアメリカ兵パイロットの証言により、広島及び呉には50人余にのぼる被爆アメリカ兵がいたことが明らかになった。この事実をアメリカ政府は知っていたにも関わらず原爆投下を決定したのだーー。
物語は、第二次世界大戦末期1945年の広島が舞台。広島の呉を爆撃したB24爆撃機が撃墜され、広島市内の中国憲兵隊司令部に連行されたアメリカ兵捕虜ジャック・オブライアンと、その捕虜の看護に当たった看護師見習いの女学生 村上典子との間に、恋心が芽生える。しかしその二人に降りかかったのは、8月6日の原爆だった……。
アメリカ人と日本人。敵と味方という関係の中で二人が確かめ合うのは、お互いに「人」であること、その絆だった。原爆という哀しい運命の中で翻弄される二人。ジャックのルーツであるアイルランドの民謡「夏の名残のバラ」の調べにのせて、アメリカ人・日本人それぞれの視点からあの日を描く。「被曝したアメリカ人」という、広くは知られていなかったこの史実をもとに構成される、ヒューマンストーリー。
※この物語は、史実をふまえたフィクションです。
NHK大河ドラマや今村昌平監督作品を手がけた脚本家・冨川元文、そして長年映画業界でドキュメンタリー番組やアニメーション映画のプロデュースに携わるプロデューサー・宇田川東樹など、経験豊かなメンバーがプロジェクトを進めています。
本作は史実をもとにしたフィクションです。だからこそ、描かれる広島の街並み、人々の暮らし、そして言葉づかいに至るまで、歴史考証を元に制作しています。
取材・資料提供
・広島平和記念資料館
・広島・皆実有明アーカイブス継承委員会
・森重昭さん(『原爆で死んだ米兵秘史』著者)
・中西静乃さん(広島県立広島第一高等女学校=現・広島県立広島皆実高等学校 卒業)
プロジェクトの始まりは2010年。来日したジミー・T・ムラカミが広島平和記念資料館を訪れ、アメリカ人捕虜も被爆死していた事実を知ったことがきっかけでした。ジミー自身も戦時中、日系人としてカリフォルニアの強制収容所に収容された経験を持っています。戦争で犠牲になった人々への鎮魂と、その背後にある強大な力にも屈しなかった人間の愛を描く、広島を舞台にした「最後の長編」を作りたい――。そんなジミーの構想に惚れ込んだ有志が集い、彼の他界後もその遺志を継いでプロジェクトを進めてきました。
2018年に第1期クラウドファンディングでご支援額約400万円を達成。第1期のご支援によって、かわぐちかいじによるキャラクターデザインと冨川元文による台本が完成しました。そしてこの度、第1期に広島から支援・応援してくださった方々より、2030年の被爆85年に向けて作ってほしいと強い応援の声をいただき、いよいよアニメーション本体の制作へ進むための第2期クラウドファンディングを決心しました。


1977年
広島で被爆したアメリカ兵捕虜の存在が記された外交文書が発見される。
※宇吹暁氏(当時・広島大学原爆放射線医療科学研究所 助手)が、外務省外交史料館で機密解除となった被爆捕虜のリストを発見。ウブキズ・リスト公表。
2010年
第13回広島国際アニメーションフェスティバル・スペシャル企画「ジミー・ムラカミ ディ」のためにジミー・T・ムラカミが来日。「広島平和記念資料館」に来館し、捕虜のアメリカ人が被爆死していたことを知る。
帰国時、東京でジミー・T・ムラカミと宇田川東樹が会い、新作の構想と日本側での協力について相談を受ける。
2011年〜
ジミー・T・ムラカミ、冨川元文、プロジェクトメンバーで広島を訪問。様々な見学や取材を元に、ジミー・T・ムラカミが原案に着手。
2014年 ジミー・T・ムラカミ、ダブリンで亡くなる
2018年 第1期クラウドファンディング実施
2018年 広島方言への “翻訳”
2019年 冨川元文による完成台本の印刷
2019年 かわぐちかいじによるキャラクターデザイン完成
完成したキャラクターデザイン 
2026年 第2期クラウドファンディング開始
原案の構想から約25年。
プロジェクトはこれから、アニメーション本体の制作に進みます。
長編アニメーションの完成には総額5000万円が必要ですが、今回のクラウドファンディングはAll-in方式のため、目標金額に届かなくても、いただいたご支援はすべて制作費に充てられ、プロジェクトは前に進みます。
21世紀になってから世界は一層不安な時代となり、20世紀に歴史上はじめて使用された核兵器の凄惨さを後世に伝えることが『ヒロシマ・夏の名残のバラ』を作り残すことの使命だと思います。
被爆85年にあたる2030年の全国上映開始まで、あと4年。今後の制作過程に必要な資金のご支援を、どうかよろしくお願いいたします。
2026年 
 8月  クラウドファンディング プロジェクト開始
 11月  クラウドファンディング 活動終了
2027年  
 1月 制作スタッフ編成開始
 5月 編成終了・制作開始
2030年  広島・長崎被爆85年
 初夏 アニメーション「ヒロシマ・夏の名残のバラ」完成
 7月  アニメーション「ヒロシマ・夏の名残のバラ」上映開始
お礼メールやニュースレターに加えて、A~Eのどのコースでも試写会のご案内をお送りします。
Aコースはポスター1枚がつき、Bコースはさらにパンフレット1部、Cコースではさらにセル画ポストカード5枚セットと、リターン内容がプラスされます。そしてDコース以上では、エンドタイトルにお名前が掲載されます!あなたのお名前が、上映が続く限りエンドタイトルに。
ぜひご参加いただき、一緒にプロジェクトを盛り上げましょう!
2030年、日本は被爆から85年を迎えます。日本に原爆が落とされたことからはじまり、その後も核兵器は多くの国で開発され続け、現在世界にはおよそ1万発が存在しているとされています。
被爆者の平均年齢はすでに86歳を超え、直接証言を聞ける時間はもう限られている。
当時いったい何があったのかを、若い方々にも、子どもたちにも、たくさんの人に分かりやすく知っていただくにはどうしたらいいのか。メンバーそれぞれが経験と知恵を出し合ってきた20年越しのプロジェクト。
当時を懸命に生きた日本人・アメリカ人、それぞれの視点を通じて紡がれるストーリーは、これからの世代に、その記憶をしっかりと引き継いでいけると信じています。
あの日を知る人たちの話を、直接聞ける最後の世代が、私たちです。

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