「新型の登場を待つか」「モデル末期を狙うか」問題に決着! いまは「欲しければすぐに買う」が正解だった

2024.05.10 06:20
この記事をまとめると
■新車購入時期として「新型登場直後」か「モデル末期」かが話題になる
■今後は金利上昇の懸念があるため早めに購入を決定したい
■普段から情報収集をして、今後は「決め打ち」で商談を進めることが肝要だ
最新モデルか熟成の先代モデルかで意見がわかれる
  新車購入を語る上で長年、「新登場したばかり(モデルチェンジも含む)に買うか」、「モデル末期に買うか」ということが話題となっている。これは、「新規投入車やフルモデルチェンジ直後」では、車両本体価格などからの値引きが引き締められているが、登場したばかりなので現行モデルとして乗っていられる期間が長く、下取りなど売却時も再販価値が高くなる傾向であるのに対し、「モデル末期」では購入直後に新型車が出てしまうこともあり、車両本体価格などからの値引き条件が大きく割安で購入するとができるという違いがあるとされているため。
  モデル末期を狙って新車を購入する人は10年以上乗り続けるという傾向があり、いわゆる「乗り潰し派」が多いので、再販価値は気にしないのでモデル末期がお買い得だという話がある。しかし、最近は働き方改革などもあり、工場からディーラーへの出荷、そしてディーラーでの納車準備などに時間がかかり、出荷から納車までに2カ月ほどかかることも珍しくない。これにより、新型車が街なかを走るようになってから納車されることも可能性としては十分にあり、結果的に乗っていて飽きるのが早くなり、乗り換えタイミングが当初予定より早くなるというリスクもはらんでいる。
  そもそも最近は、人気車ほど納期遅延が続いており、そのなかでモデルチェンジが行われるとなると、半年以上前からバックオーダー消化のためにオーダーストップ、つまり新規発注できないことになるので、モデル末期という時期の見極めが難しい。
  ディーラーで見込み発注し、オーダーストップ後も豊富に在庫を持って販売を続けるということも現状ではまだ厳しい状況のようにも見える。モデル末期に在庫を抱えているからこそ、値引きを拡大してでも売却しようとするのだから、そもそも論として「モデル末期は値引きが拡大」は成立しにくくなっているのである。
  さらに販売現場では、「今後はとにかく新車が欲しいと思ったとき、できるだけ早めに行動を開始して購入することをすすめる」といった話をよく聞く。これは、とくにローンを組んで新車購入を検討している人にとっては、金利上昇懸念があるからだ。
  筆者が4月上旬に販売現場をまわったとき、某メーカー系ディーラーではすでに0.8%ほど金利がアップしていた。2024年3月下旬に日銀(日本銀行)はそれまでの「マイナス金利政策」の解除を決定した。するとその直後からメガバンクの一部などが預金金利の引き上げを行っている。これと同時にローン金利の上昇懸念も出ていた。
  現状のディーラーローンは、顧客の囲い込みなどの販売促進ツールとして位置づけ、メーカー系信販会社の残価設定ローンを扱っていることがほとんど。顧客囲い込みという目的もあるので、即金利アップはないとも考えていたが、実際まわってみると、すでに金利アップがしていた。
  話を聞くと、日銀の政策決定の影響というよりも、「政府の強い意向もあり、賃金アップによるコストアップの吸収という意味合いのほうが大きいようだ」とセールススタッフは説明していた。
購入を先延ばせば延ばすほど値上げや金利上昇などの懸念が生じる
  そして最近の傾向としては、一部改良レベルでも車両価格のアップ幅が大きいことも見逃せない。単純な値上げを嫌い、小規模な改良を同時に行うことで事実上の値上げを行っているというのは、販売現場でセールススタッフからよく聞く。
  つまり、待てば待つほどマイナーチェンジや一部改良により車両価格は値上げ含みで改定され、最終的には結構アップしてしまう。
  さらに、前述のとおり、今後ローン利用を考えていれば、金利上昇懸念というのも考慮しなければならない。
  あるセールススタッフは「できるだけ早く、そしてしばらく改良を行っていないようなモデルを選ぶのがおすすめ」としてくれた。たとえ改良で価格がアップしても、そのアップ分では諸物価高騰や賃上げの影響を十分吸収できるレベルではないので、値引きもかなり引き締められてしまうからである。
  事情通は「トヨタならハリアーやRAV4あたりが狙い目とされています」と教えてくれた。
「思い立ったら吉日」ではないが、新車が欲しいと思ったらまず行動を開始、そしてできるだけ手短に結論を出すためにも、普段からメーカーウェブサイトなどで情報収集し、できるだけ「決め打ち」で商談を進める(いまどきライバル車と時間をかけて競り合わせても値引きがアップするほど余力はない)ことがよさそうである。

あわせて読みたい

【社内外のブレーン】になる!新しいコンサルティングの形
antenna*
日銀が利上げに動いた今、「住宅ローン」を組むのはありか、なしか?…プロが導き出した「たった一つの答え」
現代ビジネス
中身は基本同じ車種! メーカーにこだわりなければドッチが正解? ベース車とOEM車はどちらがお得なのか
WEB CARTOP
【SPECIAL】“LE LABO” City Exclusive Collection
Lula JAPAN
【無料公開】マイナス金利解除で「日本景気は回復」とノーベル経済学者クルーグマン氏が考える理由 - Diamond Premiumセレクション
ダイヤモンド・オンライン
「10年振りに新車に買い替え」なんて人は要チェック! 昔の常識が通用しないイマドキの「新車購入」テクニック
WEB CARTOP
【出汁しゃぶ専門店 おかか】秋季限定出汁しゃぶ「京鴨ロースの舞茸出汁しゃぶ」新登場
PR TIMES Topics
高級車にだって乗れちゃう魔法のような「残価設定ローン」! 安易に契約すると「落とし穴」にハマる可能性もある!!
WEB CARTOP
スペーシアが5月の新車販売でトップに! N-BOXの首位陥落の理由は「ダイハツの不正問題」と「WR-Vの好調」にあり
WEB CARTOP
新感覚の体験型カフェ「My fave Café」新大久保に新規オープン
PR TIMES Topics
ほしい新車を手に入れるには「情報戦」がモノを言う! 相変わらずの納期混乱のなか「累計販売台数」も重要な目安だった
WEB CARTOP
新車購入でお馴染みの光景「値引き交渉」はまもなく姿を消す!? 家電で広がる「指定価格」が新車にも導入される可能性
WEB CARTOP
ほどよい塩味に甘いはちみつソースが絶妙なバランス「こだわりの濃厚チーズケーキ」発売
PR TIMES Topics
直近の新車販売ではN-BOXがやや失速気味もホンダ全体は絶好調! 登録車は新型フリードとシエンタの争いが注目
WEB CARTOP
ランクルはあまりの人気っぷりにもはやカオス! 転売ヤー対策に苦慮する販売現場とやっと買えても盗難対策に四苦八苦するユーザー
WEB CARTOP
お花屋さんが作るチョコブランド「MESSAGE de ROSE BY KARENDO」から新作登場
PR TIMES Topics
就労時間も安定! 自宅訪問もほぼなし! 働きやすくなった「新車販売現場」でも女性セールススタッフが少数なワケ
WEB CARTOP
いまだクルマの現金購入が根付いている日本! 今後BEVの普及がクルマの「買い方」を変える可能性アリ
WEB CARTOP
【森未来】山梨県の森林木材を使用したキャプションスタンドを製作
PR TIMES Topics
頭のいい人が住宅ローンの「繰り上げ返済」も「変動→固定の借り換え」も絶対にしないワケ - Lifestyle Analysis
ダイヤモンド・オンライン
いまスズキの勢いがヤバい! いまだコロナ禍前には戻らない2024年7月の新車販売ランキングを分析した
WEB CARTOP