トヨタ・ハリアーとレクサスNXを徹底比較! それぞれの特徴は? 中古車購入はおすすめ?

2023.04.28 13:00
この記事をまとめると
■国産プレミアムSUVとして人気のトヨタ・ハリアーとレクサスNX
■両車ともにGA-Kプラットフォームをベースに製造されている
■トヨタ・ハリアーとレクサスNXをさまざまな面から徹底比較
トヨタとレクサスのプレミアムSUVを徹底比較
  プレミアムSUVとしてサイズが近いハリアーとレクサスNX。ともに人気が高いモデルですが、見た目以外の違いをはっきりと説明できる人は少ないのでは。
  今回はハリアーとレクサスNXの違いや中古車相場など、徹底的に両車を比較していきましょう。
トヨタ・ハリアーとレクサスの関係は?
  ポルシェやアストンマーチンといったスポーツカーメーカーからロールスロイスやベントレーといった高級車メーカーまで、こぞってラインアップしているラグジュアリー・クロスオーバーSUV。
  ただ、それらの元祖といえば1997年に登場した初代ハリアーです。高級サルーンとSUVを融合させる新たなセグメントを構築しました。
  個性的なフォルムと新しい価値観を備えた初代は発売後、大ヒット。新たなプレミアムカーとして幅広い層から支持されていき、前述の通り世界中のメーカーが同クラスに参入していきます。
  また初代ハリアーは北米のレクサス店では「レクサスRX」として販売。初代RXも北米市場で大ヒットしレクサスブランドのイメージアップに貢献しました。
  その後、ハリアーは2代目、3代目とフルモデルチェンジされていき2020年に現行モデルとなる4代目が登場。
  一方、RXは2代目までハリアーのレクサス版として販売されていましたが、3代目からハリアーとは異なるオリジナルボディを採用。国内のレクサス店でも販売を開始しました。
トヨタ・ハリアーの特徴は?
  2020年にフルモデルチェンジで登場した4代目となる現行モデル。歴代モデル同様、スタイリッシュな都会派SUVとして進化しつつ、エクステリアはクーペシルエットを採用するなどスタイリッシュさや高級感を増しています。
  デザインだけでなく先進運転支援システムや燃費性能が向上。上級グレードには12.3インチ大型ディスプレイを採用するなど装備が充実しました。
  パワーユニットは2リッターガソリンエンジンと2.5リッター+モーターのハイブリッド、さらにプラグインハイブリッドを用意。ハイブリッド車は23.3km/L(WLTCモード)と優れた燃費性能を実現しています。
レクサスNXの特徴は?
  2014年、RXよりひとクラス下のSUVとして登場した初代NX。国内のインフラで使い勝手が良いボディサイズを備えたことや、レクサス車に共通するスタイリッシュなデザインを採用したことで世界的に大ヒット。レクサスブランドにおいて一番の売れ筋モデルになりました。
  現行モデルとなる2代目が登場したのは2021年。初代より全長と全幅を拡大し、ワイドなプロポーションを採用しつつ、新世代レクサスの第一弾として新たなフロントグリルを備えるなど、大きな進化を果たしています。
  また現行モデルはレクサス車初となるプラグインハイブリッド車をラインアップ。パワーユニットはその他、2.5リッター直4&2.4リッター直4ターボガソリンエンジンと、2.5リッター直4+モーターのハイブリッド車を用意しました。
トヨタ・ハリアーとレクサスNXの違いは?
ボディサイズ
  両車のボディサイズを比較してみましょう。
  まず、ハリアーですが全長4740mm、全幅1855mm、全高1660mm。さらにホイールベースは2690mmとなります。
  一方、レクサスNXは全長4660mm、全幅1865mm、全高1660mm、ホイールベースは2690mm。
  全高とホイールベースは両車ともに同じ数値ですが全長はハリアー、全幅はNXのほうが大きくなっています。
  ボディサイズ以外の違いを見ると、最低地上高はハリアーが190〜195mm、NXが185mm。最小回転半径はハリアーが5.5〜5.7m、NXが5.8mと同じホイールベースでありながら異なっているのが興味深いところです。
パワーユニット
  ハリアー、NXともパワーユニットはガソリンエンジン、ハイブリッド、プラグインハイブリッドをラインアップ。ハイブリッドとプラグインハイブリッドは両車とも同じユニットを搭載していますが、ガソリンエンジンは異なります。
  ハリアーにはRAV4と同様のM20A-FKS型2リッター直4エンジンを搭載。最高出力171馬力、最大トルク21.1kgmを誇ります。
  一方、NXには2つのガソリンエンジンを用意。ひとつはA25A-FKS型2.5リッター直4。そして現行NXに初めて搭載された新開発のT24A-FTS型2.4リッター直4ターボエンジンもラインアップされました。
  低回転・高トルク特性を備える2.4リッターエンジンは最高出力279馬力を発揮。8速ATを組み合わせることで力強い動力性能をレスポンスの良い走りを実現しています。
デザイン
  現行ハリアーは初代から継続している「アーバンSUV」をテーマにデザインされています。
  ただし都市に似合うSUVを再定義し、スポーツカーのエッセンスを取り入れるなど先代からスタイリッシュに進化させながらハリアーらしさを組み込んだデザインとなりました。
  NXのデザインはレクサス車の特徴となるスピンドルグリルを備えていますが、そのグリルが先代と比べて面がフラットで直立した新たなデザインを採用。2021年に登場した現行NX以降、他のレクサス車も同様の新グリルデザインを備えています。
  エクステリアデザインを比較すると、ハリアーはクーペ的スタイル、NXはワイドプロポーションと同サイズのSUVながら違いを感じます。
室内にも違いがある!
インテリア
  ハリアー、NXともに上質かつ先進技術をふんだんに取り入れたインテリアを備えているところは同じ。また両車ともセンターコンソールに大型タッチディスプレイを備えているところも同様です。
  馬具をイメージしたというセンターコンソールを備えたハリアーにインパネは比較的オーソドックスな造形を採用。ディスプレイは上級グレードが12.3インチ、それ以外は8インチが備わります。
  NXのインテリアはセンターコンソールに設けられたディスプレイを運転席側に傾け、視認性を向上させた左右非対称デザイン。インパネ中央に設置されるディスプレイは14インチと、ハリアーよりさらに大型化されました。
ユーティリティ
  両車の室内空間を比較してみましょう。ハリアーの室内長は1880mm、室内幅は1520mm、室内高は1215mm。NXは室内長が1805mm、室内幅が1520mm、室内高が1195mm。
  クーペスタイルを採用していることで一見、狭そうに感じるハリアーのほうがやや広い数値を誇っています。とはいえ実際乗車すると両車に大きな差を感じることはありません。
  ラゲッジ容量ですがハリアーが409リッター、NXが520リッターとともに実用性は十分。ともにゴルフバッグを3つ横積みできるスペースが確保されています。
グレード・価格
  ハリアーのグレードと価格は下記の通り。
  NXのグレードと価格は下記の通り。
  価格帯で比較するとハリアーは312.8〜620万円。一方、NXは455〜753.5万円とボディサイズはあまり変わらない両車ですが、レクサスブランドのNXが130〜140万円ほど高めの価格となっています。
プラットフォーム
  ハリアー、NXともにGA-Kプラットフォームをベースに製造されています。
  同プラットフォームはトヨタの新世代技術基盤「TNGA」においてもっとも大きいプラットフォームとなり、カムリやRAV4なども使用。ただし、ハリアー、NXともに両車の性格に合わせた改良が加えられています。
  RAV4とアンダーボディはほぼ共通のハリアーですが、アッパーボディは専用設計。NXはGA-Kプラットフォームをベースにしながら、レクサス車に共通する走行性能を実現するため最適化設計がなされました。
トヨタ・ハリアーとその他レクサスSUV車の比較
レクサスRX
  初代、2代目とレクサス版ハリアーとして販売されていたRX。2009年に登場した3代目以降、ハリアーとは別のボディが与えられ2015年に4代目、2022年に現行モデルとなる5代目が登場しています。
  現行モデルはプラットフォームを一新し、ハリアーやNXと同じGA-Kプラットフォームを使用。パワーユニットも先代から一新し2.4リッター直4ターボ、2.4リッター直4ターボ+モーターのハイブリッド、そして2.4リッター直4ターボ+モーターのプラグインハイブリッドをラインアップしました。
レクサスUX
  2022年にCTが生産終了となったことにより、レクサスで購入できるもっともリーズナブルなモデルとなったUX。ハリアーとは異なりプリウスなどと共通の「TNGA」GA-Cプラットフォームを用いていますが、レクサスの高品質基準に合わせたチューニングが施されています。
  UXのパワーユニットは2リッターガソリンエンジン車とハイブリッド車、BEVをラインアップ。BEVのUX300eは一部改良により航続距離が512kmとなりました。
  ハイブリッドユニットは2リッター直4エンジンにモーターを組み合わせたもの。22.8km/L(WLTCモード)の燃費性能を誇ります。
中古のトヨタ・ハリアーとレクサスNXの価格相場は?
現行ハリアーの中古車相場
  現行ハリアーの中古相場は255〜708万円。納車が遅くなっているためか、新車価格と比べてあまり安くなっておらず、中古相場は高い状態が続いています。
  中古車で安く販売されているのはガソリンモデルのSが大半。ハイブリッド車は同グレードや年式、走行距離で比較すると20万円くらい高く販売されていました。
  ただ興味深いのは、現在8カ月〜1年程度かかるといわれているハリアーの登録済未使用車が数多く販売されていること。少しでも早くハリアーを手に入れたいなら、そういった車両を探すのもよいでしょう。
現行NXの中古車相場
  現行NXの中古相場は570〜990万円。現行モデル発売後、生産の遅れから受注を停止していたNXですが、3月より受注を再開。しかし納期は1年以上〜2年といわれているなか、中古車相場は新車価格を上回っています。
  現在、中古車として販売されている車両はエントリーグレードのNXより、ガソリン車のバージョン Lが多い状態。2.4リッター直4ターボエンジンを搭載するNX350hも少ないながら販売されていました。
  興味深いのは新車価格でもっとも高いプラグインハイブリッド車が車両によってはガソリン車やハイブリッド車よりリーズナブルに販売されていること。プラグインハイブリッド車の購入を考えているのであれば、中古車での購入が良いかもしれません。
中古のトヨタ・ハリアーやレクサスNXの購入のメリットは?
  一般的に新車ではなく中古車を購入するメリットは安く購入できることでしょう。ただ、半導体不足などを原因とする新車の納期が遅れている現在、価格の安さでいうと大きなメリットはありません。
  ハリアー、NXの中古車を購入するメリットは手に入りにくい車両をいち早く手に入れることでしょう。
  グレードやボディカラー、オプションなど新車とは違い選択肢は限られますが、新車を手に入れにくい現在、希望のハリアーやNXをいち早く手に入れるには中古車で購入することが吉となります。
まとめ
  同じセグメントに属しプラットフォームも同様のハリアーとNXですが、詳しく見ていくと違いが大きいことがわかりました。
  両車それぞれに魅力を有していることで違いも明確。ボディサイズなど近いハリアーとNXではありますが、両車を比較検討する人は少ないのではないでしょうか。
  現行ハリアー、NXともに販売は好調。両車とも高い人気を得ているのはよくわかります。

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