フォンダシオン ルイ・ヴィトンの幻想的なフォルムを連想させるスケルトン・ムーブメントを搭載したルイ・ヴィトンの新作ウォッチ

2023.04.15 19:00
ルイ・ヴィトンは150本限定のエクスクルーシブエディションの新作ウォッチ「ヴォヤジャー スケルトン」を発表しました。
©Laziz Hamani

「ヴォヤジャー スケルトン」
それは、時を超える旅。

「タンブール カーブ フライング トゥールビヨン ポワンソン・ド・ジュネーヴ」や「ヴォヤジャー フライング トゥールビヨン ポワンソン・ド・ジュネーヴ」といったオープンワーク(スケルトン)・ムーブメントの技術的専門知識を受け継ぐ「ヴォヤジャー スケルトン」は、時を超える旅、機械式時計ムーブメントのミニチュア世界を巡る旅へと誘います。

ルイ・ヴィトンのスタイル・コードを体現するために作られた「ヴォヤジャー スケルトン」は、メゾンのデザインコードを具現化したもの。「ヴォヤジャー」ならではの独特なケースは、機械式の傑作であるキャリバーLV 60を収めています。ルイ・ヴィトンのいくつかのフラッグシップストアのダイナミックで意図の込められた建築や、フォンダシオン ルイ・ヴィトンの幻想的なフォルムを連想させるスケルトン・ムーブメントです。

スケルトン仕様で「ヴォヤジャー」のケースに収めることを前提に考案されたLV 60は、ウォッチ版の現代建築と言えるでしょう。ムーブメントのブリッジは、必要不可欠な構造部品ですが、単なる機能的メカニズムというより、ルイ・ヴィトンを体現するようデザインされています。これにより、不動のはずの要素が、フランク・ゲーリーによって設計されたフォンダシオン ルイ・ヴィトンの、風を孕み膨らんだ帆のようなガラス構造さながら、動的な美を備えた工学的フォルムに変わります。
(C)Piotr Stoklosa
©Piotr Stoklosa

機械式のミニマリズム

メゾン初の自動巻き時刻表示限定スケルトン・ムーブメントであるLV 60は、「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」が設計・開発し、スイスのヌーシャテルにある工房、ル・セルクル・ドルロジェと共同で製造。ルイ・ヴィトンの核心を成す建築的な美を表現したLV 60は、メカニズムとデザインのショーケースであり、レザーグッズやトランク、さらには建築にまで体現された、ルイ・ヴィトンの真髄を体現するスタイルで高められています。
©Piotr Stoklosa
LV 60のすべてのブリッジとプレートは、構造的完全性のために必要最小限まで巧みに削ぎ落とされています。美学を念頭に置いて行われた削減のプロセスです。LV ロゴを模ったブリッジの特徴は、幾何学的なラインと独特の直線性であり、その一方で、モノグラム・フラワーをさりげなくあしらったローターブリッジなど、いくつかの装飾を組み込んでいます。もう1つの際立ったディテールは、「LOUIS VUITTON」と綴るために大胆なオープンワークが施された香箱角穴車です。
©Piotr Stoklosa
こうしたディテールへの入念な配慮によって、ウォッチフェイスは、ロジウムメッキが施されたムーブメントの部品が醸し出すモノクロームに近い美意識と完璧にマッチしたものに。機械式の部品を縁取るディープブルーのリングには分を表すインデックスが刻まれ、ブルーの時針と分針で最高の視認性が確保されています。
©Piotr Stoklosa
キャリバーLV 60は、単に様式美を追求したものではありません。LV ロゴを模ったブリッジを実現するには、従来のフルサイズのブリッジより遥かに手の込んだ装飾を必要とします。上面に細かい直線の木目調装飾が施され、角が面取りされたブリッジは、下面がサンドブラスト処理されており、どこから見ても非の打ち所のない機械的造形美を生み出しています。
©Piotr Stoklosa
LV 60の透過性を最大限に高めるため、本ムーブメントには、ホワイトゴールドのロジウムメッキが施されたプレートで飾られたタングステン製マイクロローターが装備されています。LV ロゴを模ったブリッジや内部のメカニズムの視認性を最大限に高めるため、マイクロローターは意図的に中心からずらされています。マイクロローターは、控えめなサイズにも関わらず、両巻き上げのローターの採用により、ゼンマイを効率よく易々と双方向に巻き上げます。
©Piotr Stoklosa
ムーブメントの透過性により、本ムーブメントの基本的なメカニズム、すなわち、動力が5時の位置にあるゼンマイから、輪列を経て、12時の位置にあるてん輪と脱進機にどう到達するかが明らかになります。特筆すべきことに、ゼンマイが露出した香箱は、パワーリザーブを知る目安にもなります。ゼンマイが見えるため、ゼンマイの透過性から残りの作動時間を概算できます。隙間なくしっかりと巻かれたゼンマイは完全な巻き上げを示す一方、光が透けて見えるほどゆるく巻かれたゼンマイは、巻き上げの合図となります。


プラチナの純度

キャリバーLV 60の機械的な洗練性と好対照を成すのは、「ヴォヤジャー」のウォッチケースの優美なシンプルさです。2016年に初登場した「ヴォヤジャー」は、ルイ・ヴィトンのハイウォッチメイキング製品でのみ採用されています。一目でそれと分かるシルエットを備えた「ヴォヤジャー」のエレガントでユニークなフォルムは、円形でもなければ四角形でもなく、紛れもなくルイ・ヴィトンオリジナルのデザインです。
©Laziz Hamani
「ヴォヤジャー スケルトン」はプラチナを纏ってデビューします。これは、純度95%の稀少かつ貴重な合金で、それゆえ、ケースバックには「Pt 950」という品質証明が刻印されています。永遠に輝きを保つ明るい色合いで珍重されるプラチナは、ウォッチメイキングで使用される最も高密度の合金の1つに数えられています。当然ながら、この高貴な金属は、ルイ・ヴィトンでは、ハイウォッチメイキングやリミテッド・エディションなど、特別なタイムピースでのみ使用されます。
©Laziz Hamani
ケースの中間部とベゼルが一体化したモノコック構造を採用した「ヴォヤジャー」のケースは、波紋のような曲線と、対照的な表面仕上げを組合せた、入念に成形されたフロントがニュアンスを醸し出していますが、これをプラチナで実現するのは、最も熟練した職人でさえ腕前を試されるプラチナ合金の機械加工上の特性ゆえに、大変な難題です。鏡面仕上げの表面はラグからケースの両側へと延びた後、3時と9時の位置にあるマットサテン仕上げの面で終わり、サテン仕上げの面は、上方のダイアルを囲むサテン仕上げのベゼルと、下方のケース両脇へと続きます。

「ヴォヤジャー スケルトン」は、150本限定のエクスクルーシブエディション*で発売。
*2023年4月現在、完売
©LOUIS VUITTON
「ヴォヤジャー スケルトン」
プラチナ製 リミテッドエディション
150本限定(完売)
価格:739万2,000円(税込)
https://tinyurl.com/mb5rcx7v

■サテン仕上げの側面と光沢仕上げの上面、サファイアクリスタルを装備したプラチナ製ケース
■ケース径:幅41 mm、対角径43.7 mm
■厚さ:9 mm
■同心円模様の入ったブルーのミニッツリング
■自動巻き機械式スケルトン・マニュファクチュールムーブメント、時、分
■「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」で設計、開発されたキャリバーLV 60
■ホワイトゴールドのロジウムメッキ・プレートで装飾されたタングステン製マイクロローター
■部品数:120
■石数:29
■パワーリザーブ:48時間
■振動数: 28,800回/時
■防水:50 m
■「LIMITED EDITION」と刻印されたサファイアクリスタルケースバック
■ストラップ:ネイビーブルーのアリゲーターレザーストラップとトリヨンレザーストラップの2種
■プラチナ製アーディヨンバックル


ルイ・ヴィトンについて
1854年の創業以来、ルイ・ヴィトンは、革新とスタイルを組み合わせた独自のデザインを常に最高級な品質で提供し続けています。現在もトラベルラゲージ、バッグ、アクセサリーなどの製品を通じて、クリエイティブでありながらもエレガントで実用的という、創業者ルイ・ヴィトンが生み出した「旅の真髄(こころ)」の精神を忠実に受け継いでいます。ルイ・ヴィトンというストーリーを作り上げたのは「大胆さ」でした。伝統を重んじ、歴史の中で建築家、アーティスト、デザイナーに門戸を開き、プレタポルテ、シューズ、アクセサリー、ウォッチ & ファインジュエリー、フレグランスなどの分野を開拓してきたのです。これらの丁寧に製作された製品は、ルイ・ヴィトンがクラフツマンシップにいかにこだわりを持ってきたかという証となっています。

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