ほうれん草栽培&育て方!1カ月で採れる簡単プランター家庭菜園

2023.03.28 15:17
種まきから約30日で収穫できるほうれん草。冷涼な気候を好み、寒さにも強く、-10℃の低温にも耐えられます。日照時間が少ないベランダでもかんたんに育つので、家庭菜園にぴったり。冬採りのほうれん草は甘みがあり、生食用のものはアクが少なくサラダにオススメです。また、アク抜き後、小分けして冷凍保存しておくといろいろな料理に重宝します。
準備するもの

野菜用培養土(14リットル)
プランター(深さ15~20cm程度の長方形)
鉢底石
移植ごて(小型の園芸用シャベル)
化成肥料(固形)
園芸用ハサミ
じょうろ
種まきの手順
ほうれん草は種をまいて育てます。種のまき方は、筋状の溝を作ってその溝に種をまく「すじまき」を用います。

種の皮が固いのでひと晩、水に浸す(発芽しやすくなる)。

きれいに洗ったプランターに鉢底石を底が見えなくなるくらいまで入れる

野菜用培養土を入れる。このとき、プランターいっぱいに土を入れるのではなく、縁から2cmくらい高さを残しておく。

10~15cm間隔で、深さ1cm程度の溝を2列作る。

下の写真のように、溝に約1cm間隔で種をまく。
溝に約1cm間隔で、ほうれん草の種をまく
溝の両側から土を指でつまむようにしてかぶせ、手で軽く押さえる。

プランターの底から水が流れ出るまで、たっぷりと水をやる。
その後は、土の表面が乾いてきたら水をたっぷりと与えましょう。
土の凸凹はNG!
種のまき溝に凸凹があったり、かぶせる土の厚さがまちまちだったりすると、土が多かったところは、発芽しないこともあります。また発芽した後、傷んでしまうことも。種のまき溝はきっちりとつけ、土を均一にかぶせましょう。   
生育に合わせて間引き・土寄せ・追肥
【1回目の間引き】
種まきから約1週間で発芽します。双葉が開いて本葉が見え始めたら、最初の間引きを行います。3cm間隔になるよう、育ちが悪い芽を抜いていきます。
1回目の間引きでは、芽と芽が3cm間隔になるように、育ちが悪い芽を抜いていく
【2回目の間引き】
草丈が7~8cmになったら、5cm間隔に間引きします。本葉が3、4枚になったら化成肥料10g程度を2列の間にまき、土と混ぜて根元に土寄せしましょう。
草丈が8~10cm程度に生長したら、再び化成肥料10g程度を追肥し、土寄せします。
乾燥すると虫がつきやすくなるので要注意
適期(春まき:3月中旬~5月/秋まき:9月~10月)に育てれば、それほど害虫の心配はありませんが、乾燥すると虫がつきやすくなるので注意が必要です。アブラムシ、コナガやヨトウムシなどの害虫がついてしまったら、それぞれ適した農薬(お店の人に確認しましょう)を散布して対処しましょう。   
【3回目の間引きと収穫】 
草丈が10~15cm程度に育ってきたら、混んでいるところを間引きしながら、収穫を始めます。間引いた後は、追肥しましょう。
草丈が20cm以上で本収穫 
草丈が20cm以上に生長したら、必要な分を株元からハサミで切って収穫します。
草丈が20cm以上になったら、必要な分を根元からハサミで切って収穫
「収穫したらすぐ調理」がおいしく食べるポイント!
甘みのある冬採りほうれん草。ほうれん草は葉物野菜のなかでも鮮度が落ちやすいため、収穫したらすぐ調理して、食べるようにしましょう。
この他にもアクの成分であるシュウ酸が少なく、苦みのない「サラダほうれん草」という生食できる種類もあり、栽培方法は通常のほうれん草と同様です(採れたての新鮮なものを味わう、「生食用ほうれん草で作るポパイサラダのレシピ」も紹介していますので参考にしてください)。この機会に、色々なほうれん草の栽培にトライしてみてはいかがでしょうか。藤田 智さんプロフィール
藤田 智
藤田 智
恵泉女学園大学教授・副学長
1959年秋田県湯沢市生まれ。宮澤賢治に憧れ、岩手大学農学部に入学し、同大学院修了。向中野学園高校教員、恵泉女学園園芸短期大学助教授を経て、現職。専門は、園芸学、野菜園芸学。野菜栽培に関連する著書は140冊を超え、「NHK 趣味の園芸 やさいの時間」や日本テレビ「世界一受けたい授業」などのTVにも多数出演する。家庭菜園や市民農園の指導、普及活動を通じて、野菜づくりの楽しさを広げる取り組みを行っている。
ホームページ/藤田 智さんプロフィール
[ほうれん草]上手な茹で方と、日持ちさせる保存方法
[ほうれんそう]上手な茹で方と、日持ちさせる保存方法
青菜の王様といわれる、ビタミンと鉄を含む緑黄色野菜の代表格。店頭には一年中並んでいますが、旬は冬。甘みも増して、ビタミンCの含有量 も多くなります。原産地は西アジアで、今では世界中で栽培されています。生食用(サラダ用)のほうれん草はアクが少なく、茹でずに食べられます。
最終更新:2023.03.28
文:アーク・コミュニケーションズ
写真:Getty Images(1枚目)、谷山真一郎(2~4枚目)
監修:藤田智、カゴメ
参考文献:
農林水産省・関東農政局営農支援情報誌「Let's 農業」第19号:特集・東京都中央卸売市場の入荷量から見た「最近の野菜事情」
『ベランダですぐ始められる コンテナで野菜づくり』藤田智著(日本文芸社)
『野菜とハーブのプランター菜園』藤田智監修(ブティック社)
『NHK 趣味の園芸 やさいの時間 藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修 NHK出版編(NHK出版)

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