ミニバンがカッコよくて何が悪い! 歴史に残る「生活臭の薄い」超イケてるミニバン5選

2023.03.10 11:40
この記事をまとめると
■ミニバン界でデザインが光る名車をプレイバック
■1990年代から2000年代前半には挑戦的なデザインで登場したモデルが目立った
■ドイツと北京のスタジオで誕生したアウディのコンセプトモデルは注目を集めている1台だ
いまこそ思い出したいベストデザインミニバン
  フェアレディZやGRカローラなど、いまやすっかりスポーツカー天国となった日本市場。当然メディアが取り上げるのもスポーティなクルマばかり。そんないまだからこそ、今回はスポーツカーに負けないベストデザインのミニバン5台を振り返ってみたいと思います。
走りも忘れなかったワンモーションパーパス
  まず最初は、トヨタの初代エスティマです。従来の実用一辺倒とは異なり、ワンボックスカーの使う楽しさと、スポーツカーの走る楽しさを高次元で両立させることをコンセプトに掲げ、1990年に登場した革新的マルチパーパス。
「EGG ON A BOX」のキーワードによるボディは全身カプセルシェイプと言えるもので、大きく寝たAピラーに対して強く反ったリヤピラーが凝縮感を生み出し、まさにタマゴそのもの。ユニークな床下ミッドシップレイアウトが、ワンモーションの低いスタイルを可能にしました。
  北米CALTYの先行デザインを採用したスタイルは、万人にウケながらも先進的なイメージを与える、1980~90年代のトヨタデザインならではのもの。「天才タマゴ」のコピーに偽りはなかったようです。
ファミリーを支える道具感を盛り込む
  2台目は、ホンダの初代ステップワゴンです。RVブームにすっかり遅れをとったホンダが、一発逆転を狙った「クリエイティブ・ムーバー」シリーズの第3弾として、1996年に送り出された家族向けミニバンでした。
  従来のキャブオーバー方式からFFレイアウトとしたボディは、腰高感のない素直な佇まい。箱でありながら角を丸め「みんなの。たのしい。らくちん。うれしい」という家族向けのキーワードに沿わせ、一方で、素材色のバンパー類とシンプルな面構成で高い道具感も持ち合わせました。
  エスティマと真逆の静的なスタイルながら、縦長のリヤランプなど先進性を感じさせるアクセントも忘れておらず、同シリーズの企画の確かさが伺えるのです。
20年以上経ったいまでも唯一無二の個性が光る
パリの街を走った前衛作品
  3台目はルノーのアヴァンタイムです。1999年のジュネーブモーターショーに出品されたコンセプトカーが、「前衛」を示すAvantと「時代」のTimeを掛け合わせた名前を引っ提げ、ほぼそのままの姿で登場。2002年に日本市場へデビューしました。
  スライドドアでなくスイングドア2枚のハードトップボディは、ミニバンというよりクーペに近い発想。リヤが逆スラントしたキャビンと、広大なショルダー面を持つボディは、2トーンのカラーリングで巧妙に構成されています。
  初代トゥインゴなどを手掛けた、奇才パトリック・ルケマンによるスタイリングは、まさにアバンギャルドそのもの。販売的には苦戦しましたが、しかし記憶にはしっかり焼き付いているのです。
バブル期の余裕が生んだシンプルスタイル
  4台目は、マツダの初代MPVです。バブル期の1988年、「新しいカテゴリーの多目的高級サルーン」をキーワードに北米向けとして発売。その大ヒットを受け、2年後に国内デビューした大型ミニバンです。
  Multi Purpose Vehicleをそのまま車名にしたボディは、ショートノーズ・ビッグキャビンのシンプルな構成。端正なフロントに加え、前後のブリスターフェンダーもさりげなくボディに溶け込ませました。一方、2トーンのボディカラーは適度な高級感を演出しています。
  3列シートの堂々としたボディは、当時の日本市場には少々大きすぎたようですが、威圧感のないシンプルなスタイルは、当時のマツダの高いセンスを感じさせるものでした。
近未来のミニバンは超スタイリッシュ
  さて、最後はチョット変わり種で、昨年4月に発表されたアウディのEVミニバンのコンセプトモデル、アーバンスフィアです。
  全長5510mm、全幅2010mmのボディはアウディ史上もっとも大きなものですが、ドイツと北京の両スタジオで進められたというスタイリングは、そんな大きさを感じさせない流麗さに。フロントからの一筆描きのようなルーフラインと、強い傾斜のリヤピラーの組み合わせが絶妙です。
  最近のアウディは少々煩雑なディテールが目立ちますが、同車は久々に素直な美しさで、まさにスポーティカーに負けないデザインです。あくまでもコンセプトカーではありますが、いま見るべきミニバンスタイルと言えるでしょう。

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