これからの子育てを誰もが体験できるボードゲーム「サンゴクエスト」を制作したい!

2023.02.22 23:31
人生で初めての妊娠、出産、そして迎える激動の産後期。パートナーとの対話を重ねてそれらの時期を乗り越え、1人でも多くの人に子育ての楽しさを実感してほしいーー。そんな想いを持つ多様なメンバーが集まって開発したボードゲームが「サンゴクエスト」です。この度、制作資金を募るクラウドファンディングに挑戦します!ネクストゴール挑戦中!
おかげ様で、クラウドファンディング開始から1週間足らずで目標金額100万円を達成することができました! 支援してくださった皆さま、情報を広げてくださった皆さま、本当にありがとうございます。 
せっかくこれだけの反響をいただけたので、1人でも多くの方にサンゴクエストを知ってほしい・体験してほしい! ということで、ネクストゴールを200万円に設定し、期限の3/10まで支援募集を続けることになりました。追加でご支援いただいた資金については、ゲーム制作部数の増加や、今年6月に開設予定のサンゴクエスト公式ウェブサイトの内容充実などに充てさせていただく予定です。
また、主に支援者の方や支援を検討してくださっている方を対象に、クラファン期間中にオンラインイベントも開催させていただきます。詳しくは
をご覧ください。引き続き、ご支援やシェアなどの応援をどうぞよろしくお願いいたします!

はじめに
こんにちは!「サンゴクエスト」開発チームです。
後ほど一人ひとりからのメッセージも紹介させていただきますが、発達科学の研究者・助産師・社労士・学校教員・地方議員・子育て中の会社員・ゲームデザイナーなど、さまざまな所属のメンバーで構成する私たちは、「妊娠・出産・産後期に起こりうる様々な出来事やこころの動きをシミュレーションすることができるボードゲーム」として、サンゴクエストを開発しました。
昨年までに様々な場所でテストプレイを行い、現在はゲームがほぼ完成したところです。今回のクラウドファンディングでは、このゲームを世の中に送り出すための制作資金を集めるとともに、共感してくださる皆さんの輪を広げていきたいと考えています。

多くのカップルが迎える「産後クライシス」とは
皆さんは「産後クライシス」をご存知でしょうか? 
赤ちゃんの誕生を機に、愛し合っていた夫婦の関係性にひびが入ってしまう現象を指す言葉で、もう10年以上前のことですが、2012年にNHKの番組「あさイチ」で取り上げられて話題になりました。
この特集を組んだNHKの記者の方がデータとして引用したのは、ベネッセ教育総合研究所が2006年から4年間にわたり、初めての子どもを持つ夫婦を対象に実施した「第1回妊娠出産子育て基本調査」でした。
ここで特に注目されたのは、「配偶者といると本当に愛していると実感する」かどうかを聞いたところ、妻・夫とも「あてはまる」と答えた人の割合が妊娠期→0歳→1歳→2歳と減少していき、特に妻では妊娠期は74.3%なのに対し子どもが2歳の時期では34.0%と少数派になってしまうという点です。
また、子どもが0〜2歳の時期は非常に離婚率が高いのですが、この調査では、離婚にいたらなくてもこの時期にお互いの愛情が低下した場合、それは長期間にわたって尾を引くことが示されました。
(さらに詳しく知りたい方は、『産後クライシス』(内田明香・坪井健人著、ポプラ社、2013)をぜひお読みください)
(上記の文中で紹介した個人・団体様や調査研究などは、開発チームメンバーが資料として参考にしているものであり、本プロジェクトとは無関係です)
うまくいくカップルが行っているのは「価値観についての対話」
子どもが小さい時期に愛情が低下してしまうカップルが多い要因としては、妊娠・出産前後の女性のホルモンバランスの変化なども影響しているようですが、男性の家事・育児分担率が低く、それにより女性が孤立しストレスをため込んでしまうことが大きいと考えられています。
また、最近の研究では、育児を頑張りたいと思っていてもその気持ちに行動が追いつかない男性が一定数いることや、単に家事・育児の分担率などを相談・調整するだけでなくお互いの価値観について対話する機会を持っているカップルの方が、長期的に関係がうまくいきやすいということが分かってきました。
広がってきた男性の育休、"内容の充実"も課題
社会全体の動きとしては、令和4年(2022年)10月に育児・介護休業法が改正され、「産後パパ育休(出産時育児休業)」と「育児休業の分割取得」という2つの制度が実現しました。
日本における男性の育休取得率は、年々上昇しているとはいえ、令和3年度でまだ13.97%。さらに、仕事を中心とした普段の生活とのギャップに戸惑い、せっかく育休を取ったけれど本人やパートナーが想定していたほど家事・育児に関われなかったという人も少なくありません。今後は育休取得率の上昇とともに、男性の育休期間の”内容の充実”も期待されています。
このプロジェクトで実現したいこと
こうした事情を背景に私たちが開発しているサンゴクエストは、妊娠から出産を経て子どもが1歳になるまでの2年弱の期間を、時系列に沿って体験していくボードゲームです。
基本的なルールはシンプルなすごろくですが、いくつか特徴的な点として、
・ママ役とパパ役が交代でサイコロを振り、2人で一緒に進んでいくこと
・体力、ストレス、パートナーへの愛情、育児スキルなどのステータスが、止まったマスやプレイヤーの選択によって変動すること
・1つのマスに止まるごとに、それぞれが「もし今の自分がこのイベントを経験したらどう感じるか」という視点で感想を記入すること
などが挙げられます。
こうした点は、いずれもゲーム中や終了後の対話を促すための工夫になっています。
妊娠・出産の当事者の方だけでなく多様な方にも
開発を始めた当初に、主な活用場面として想定していたのは、産院(実際に多くの女性が子どもを産む場所になる病院・診療所・助産院)での両親学級などでした。
そこでは医師や助産師の方による非常にためになるお話が聞けるのですが、残念ながら、これから母親になる女性に比べて、父親になる男性(以降、「プレママ」「プレパパ」と呼びます)の参加率は高くありません。
こうした両親学級に「ゲーム」という参加型の体験を取り入れることで、より多くのプレパパに足を運んでもらい、その後の夫婦関係が良くなったり、男性がより積極的に子育てに参加したり、といった効果が期待できると私たちは考えました。
さらに、ゲームを開発していく中での嬉しい誤算として、「中学校や高校の授業で使いたい」「企業研修でも活用できそう」「祖父母世代と親世代の意識のギャップを埋めるのにも役立ちそう」といった、当初想定していたプレママ・プレパパ向け以外にも、多様なニーズがあることが分かってきました。
アイデアを出してくださった方に「ぜひそうした場面で活用される内容にしたいので、開発チームに加わっていただけませんか」とお声がけした結果、ゲームの制作プロセスにおいても、RPGのように多彩なメンバーに仲間に加わっていただくことができました。
ゲームを通した学びや気づきで、社会をちょっと良くしたい
ゲームの内容についても、着想から2年近くかけて、対面・オンラインを交えて様々な場所でテストプレイを行いながら改善し、体験した方の多くに「楽しかった」「学びがあった」と評価してもらえるようになりました。
このゲームをプレイすることで、プレママ・プレパパをはじめとする、これから自分たちが子育てに取り組んでいく人たちは、先輩のママ・パパの経験を追体験しながら、パートナー間で対話を重ねていくためのきっかけを得ることができます。
また、育休を取得する部下を支援する立場にある上司の方や、孫のお世話という形で親世代をサポートする祖父母世代の方がプレイすれば、共働き世帯が多い現在の子育てにおいて、現役の親世代がどんなことを感じ、何に悩んでいるかをより理解しやすくなるはずです。
私たちは、サンゴクエストというゲームを通して、より多くの人が子育ての楽しさと喜びを実感できる社会、子育て中の人たちがより働きやすい社会の実現に貢献したいと考えています。
プロジェクトに共感してくださった方は、ぜひご支援や周囲の方への情報のシェアをしていただけると嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします!

開発チームメンバーからのメッセージ
荒木 
勇輝(ソーシャルボードゲームデザイナー)
サンゴクエストのプロジェクトページをご訪問いただきありがとうございます! このゲームの開発は、妊娠・出産前後の体や心の変化を体験しづらい男性が、そうした時期に起こりうる出来事や育休を取得する意義について楽しみながら学び、また対話を通してパートナーとの関係性を深める機会を作りたいという思いから始まりました。開発チームメンバーの私たち自身も仕事と育児の両立に追われて制作期間が長引きましたが、ようやくリリースの時期を迎えます。プロジェクトの趣旨に共感してくださる皆さんと一緒に、ゲームを使った体験を世の中に広げていけると嬉しいです!
松永 倫子(研究者(発達心理学、神経生理学))
妊娠期から産後にかけて、養育者と子どもの心ー体ー脳の繋がりやレジリエンスがどのように発達していくのかを研究しています。親性(親としての行動や心、脳のはたらき)は男性・女性に関わらず養育経験によって育まれます。子育てや家族のこと、どのような未来を描いていきたいのかというテーマは、何か正解があるわけでなく、思い通りに行かないことも多いと思います。サンゴクエストというゲームの名前には、問いを持ち、他者との対話の中で大事にしたいことに気づき、理解が生まれ、探究しながら進んでいくきっかけになれば、という想いを重ねています。自分も他者も大切に、いのちを育み合い、喜怒哀楽すべてが人生の豊かさになる未来へ。どんな世代・立場のみなさんにもぜひ体験いただき、活用していただけると嬉しいです。


上原一紀(ソーシャルセクター勤務、ゲームデザイナー)
もうすぐ2歳の子どもがいます。はじめて経験する産前産後は、予測不能で、ままならないことばかりで、その日々でやはり一番大事だと思ったのは夫婦の「対話」でした。育児をテーマにゲームを作りたいなと考えていたところ、偶然にも荒木さんと松永さんがサンゴクエストの開発を進めていることを知り、チームに参加させていただきました。サンゴクエストでは、互いに気持ちを共有する中での気づきが多く、ぜひ多くの方に体験いただけたら嬉しいです!
沼田 博子(社会保険労務士、国家資格キャリアコンサルタント、iso30414リードコンサルタント/アセッサー)
平日は、7歳と3歳の子どもを持つ娘のサポートをしています。子育てしやすい制度が整ってきていますが、まだまだ母親に大きな負担がかかっていると感じています。目指しているのは、男性も女性も子育てと仕事を両立させることができる職場環境を作ることです。サンゴクエストをプレパパママだけでなく、職場の上司や同僚にも体験していただいて、「誰もが働きやすい、働きがいのある職場づくりの実現」につなげていきたいと思っています。ぜひ、ご体験ください。
田中 昌子(助産師)
妊娠中の両親学級や産後の育児サポートをしています。産後の暮らしは予想以上にタスクの多い日々。妊娠中から夫婦や家族や職場で対話することが、大変な育児期を乗りこえるポイントだと感じています。男性育休応援の活動をする中でサンゴクエストチームに参加させていただきました。プレママ・プレパパだけでなく、結婚前の方がライフデザインを考えるきっかけにも、企業内で妊娠中・育児中の社員の理解にも役立つ対話型ゲームです。さまざまな場面で活用していただけると嬉しいです。


坂口 絵美子(民間企業勤務)
5歳と2歳の子どもがいます。産前産後での出来事は、どの家族にとっても初めてだらけで、酸いも甘いも喜怒哀楽も織り交ざり、とても味わい深い期間だと思います。そんな産前産後をテーマに、ボードゲーム形式で、あらゆる方が気軽に楽しく対話できるサンゴクエストに惹かれて、チームに参加させていただきました。プレパパママによる体験・対話に加え、経験者が体験することでそれぞれのドラマチックな産前産後が語られることで、社会における子育ての輪がより広がるきっかけになれば嬉しいです。
中土 翔太(湖南市議会議員/シリアスボードゲームファシリテーター)
あなたはいつ父親になりましたか? 切迫早産を機に退職した妻が再就職し、保育園児となった当時1歳7か月の娘。発熱して登園できない娘の面倒を見るため仕事を休んで家でふたりきりになったその日、恥ずかしながらようやく”主体的に”父親になりました。産前から母親への道を一歩ずつ歩んでいく女性に比べ、身体に直接的な変化がない男性が父親への歩みを楽しくシミュレーションできるツール、それがサンゴクエストです。今思えば妻が再就職を急いだことも、私が父親になりきれず妻が孤立していたからでした。社会課題であると同時に、当事者として夫婦間の不幸なすれ違いを防ぎたい思いでチームに加わりました。あの日、大号泣で妻を探していた娘も小学2年生。ゲームを通じて多くの夫婦や家族、社会をハッピーにできればと思います!
小山 沙紀(私立学校教員/小学生〜高校生のハンドボールチーム鳥取HC代表)
現在、夫は単身赴任で2歳の娘がいます。ずっと仕事とハンドボール指導がメインだった私のライフスタイルはガラッと変わりました。学校の保健の授業では、妊娠から出産については触れても、なかなか子育てについてや夫婦のライフスタイルについて、学ぶ機会が少なかったので、このゲームを通して、生徒たちと色々な会話ができて面白いです。ぜひ、学校現場でも活用していただきたいです!!

資金の使い道について
いただいた支援金は、ボード・カードをはじめとしたゲーム内容物の印刷費、デザイナー・イラストレーターの方への報酬、リターン発送時の郵送費、サンゴクエスト公式ウェブサイトの制作費、CAMPFIRE手数料などとして活用させていただきます。

ゲームの内容物について
ゲームの内容物は、下記の通りです。
・ゲームボード(A2サイズ 2枚)
・ステータスシート(A4サイズ 1枚)
・カード類(キャラクターカードとアクションカードを合わせて計12枚)
・コマ・チップ類(ボードとシートに置くものを合わせて計10個)
・ロゴ入りクリアファイル(A4サイズ)
【ゲームのパッケージに関する特徴】
病院や学校などでも利用していただくことを考えて、書類整理棚などにコンパクトに収納できるよう、箱ではなくファイルにすべての内容物を挿入するパッケージを採用します。
また、それにより制作コストも抑えられるため、ボードゲームとしてはかなり安価になります(クラウドファンディング終了後は、消費税込で10個7,500〜8,000円程度で販売する計画です)。

実施スケジュールについて
クラウドファンディング終了後のスケジュールは、下記のように予定しています。
3月下旬〜4月下旬 ゲーム内容の最終校正、その他のリターンの制作
5月上旬 ボードやカードなどの印刷発注
5月下旬〜6月中旬 ボードやカードなどの組み込み作業
6月中 支援者の方々にリターンを発送
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

リターンについて
リターンについて、大まかな種類としては
・純粋な寄付に近い応援のみのコース
・ゲームそのものをリターンとしてお届けするコース
・体験会などのオンラインイベントの参加権をお送りするコース
・ゲームの認定ファシリテーターを取得したい方向けのコース
・開発メンバーによる出張研修/ワークショップつきのコース
・スポンサーとして支援してくださる企業・団体様向けのコース
があります。
詳しくは各リターンに記載している詳細説明をご確認ください!

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