新車の納車は「舞い上がりすぎ」厳禁! 「泣き」をみないためにも「冷静に行うべきこと」とは

2023.01.23 17:30
この記事をまとめると
■現在は納車時に面倒な手続きもあるため、ほとんどが店頭納車となっている
■納車は車両を受け取るだけでなく、傷の確認も忘れないように実施したい
■新車の納車はイベントではなく手続きであることを意識しておきたい
納車時にはやるべきことがいっぱいある
  2023年、令和5年がスタートした。昭和から平成、そして令和となったいまでも、新車販売現場では昭和の時代から受け継がれている慣習とも呼べるものがある、それが「大安納車」である。暦での大安を優先して平日の大安の日に納車ならばまだいいのだが、これが土曜日や日曜日に重なると1日中納車に追われるセールススタッフも出てくるほど大安納車は令和のいまでもポピュラーなものとなっている。
  新車販売の世界は売る側も買う側も「げん」を担ぐことが多い。過去に、店頭でなくお客の自宅や職場などへ新車を持ち込んで納車していた時代には、店舗から自分の家に来る際のアプローチ(どの道を通ってくるかや方角など)を指定されたり、新車を持っていくと各タイヤのところに塩を持って清めたりなどといったことが行われるのは、そんなに珍しくなかったとのことであった。また、納車の際にお客から心づけ(チップ)や、お祝いの品物をセールススタッフが受け取ることもよくあったと聞いている。
  令和の世の中になると、圧倒的と言うか、ほぼ店頭納車一択となっている。まず、昭和のころに比べると店舗スタッフの数がギリギリか足りない状況となっており、それぞれのお客のところへ新車を持っていく、つまり店を離れることができないことがある。また、自宅などへ新車を届ける納車費用のカットが当たり前となっていることも大きい。さらには納車時の面倒な手続きがある。納車というのは単に新車を受け取るだけのものではない。当該車両が注文した内容となっているのか、車検証表記に間違いがないかなどをしっかり確認するれっきとした手続きなのである。
  さらに、納車時に署名する書類も多くなっている。「納車時にセールススタッフはしっかり説明したか」や、「車両は注文したものだったか」といったものである。これらの書類もペーパーレス化が進んでいるディーラーでは電子署名となるので(店内でしかWi-Fiを受信できない特別な端末なケースもある)、それもあっていまは店頭納車が当たり前となっているのである。
  ディーラーによっては納車室なるものが用意されていたり、店長からの花束や記念品の贈呈など、イベント色を強めているケースもあるが、とくに気をつけたいのが車両の傷の有無である。新車に傷があるのは当たり前などと過去には言われていた。工場でラインオフしたあと保護シートで一部が覆われることもあるが、木箱に入ってディーラーに届くわけではない。
  ただでさえ納車となると購入した側はテンションが高いので、傷があっても見逃しがちとなってしまう。一度店舗を出てしまったあとに傷を発見しても、納車前から傷があった、なかったの堂々めぐりとなってしまうので、納車時の傷確認は慎重に行ってもらいたい。
納車に浮かれて各部のチェックを怠らないように
  引き取る前にはセールススタッフに同乗してもらい、店舗のまわりを試乗してコンディションの確認をすることもおすすめする。
  傷も含め、当該車両に何か違和感があったらその場での受け取りは拒否すること。そのまま受け取れば、たとえ傷があっても「傷つきを了承して車両を受け取った」ということになる。よほどディーラー側に落ち度がない限りは、ナンバープレートがついていることもあり、そっくり新車交換というわけにはいかない。ディーラーがどれぐらい誠意ある対応をしてくれるかで解決の糸口を探すしかないのが現実となっているようだ。
  いまは納車時にボディコーティングを施すケースが多くなっている。コーティング時にはミクロン単位でボディ研磨を行ってから施工するので。下地が見えるようなダメージの大きい傷以外は消えてしまうようだ。
  平成初期ごろには、「違うナンバープレートがついていた」とか、「車検証が別のクルマのものが入っていた」といったことも、ごくまれであったがあったとも聞いている。いまより管理体制がずさんな部分もあったので、納車前日にはセールススタッフ自ら洗車を行い、外装の傷の有無の確認などを入念に行っていたディーラーもあったと聞いている。
  大昔の話となるが、メーカーの生産ラインでボディを損傷するトラブルが起きたときにそのまま工場でパネル交換してディーラーに配車したり、別のディーラーから車両交換で仕入れた新車がボディ全体に細かい傷があったときにミクロン単位でボディ全体を研磨して納車したということもあったようである。
  筆者も注文して4カ月ほど待ち、ようやくトヨタ・カローラセダンが納車される。1月中の登録はほぼ間違いないのだが月末ギリギリの申請となるので、納車自体は2月上旬となりそうだ。筆者の場合、暦は気にせず(それでも仏滅は避けたい)に天気優先で納車日を決めることにしている。もちろん晴天がマスト、しかも車体の確認にベストな(太陽が真上になる)お昼近くに時間は設定することにしている。
  納車はイベントではなく、新車引き渡しの「手続き」であることをぜひ忘れないでほしい。

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