この記事をまとめると
■よく選ばれがちなモデルから少しハズしたスポーツモデルをピックアップ
■カスタムパーツも豊富なので好きな仕様で乗れるのも魅力だ
■ライバルに劣るところもある一方で勝っている面もあるのでハズし=ハズレではない
そのまま乗ってもカスタムしてもよし!
これからクルマを楽しみたいけど、「ほかの人と丸かぶりなのもなぁ」と思う人にオススメなちょっとハズした選択。あえて王道ではなく、脇道を選びたいという人にオススメの車種とその楽しみ方を今回はレクチャーしよう。
ハズしの選択その1:スイフトスポーツじゃなくてアバルト595
スポーツコンパクトやホットハッチというと、現在の王道はスイフトスポーツ。1.4リッターターボエンジンで鋭い加速が人気だ。そして、そのスイフトスポーツとほぼ同じパッケージを持ち、もう一方で人気を集めているのがアバルト595だ。こちらも1.4リッターターボエンジンを搭載する。どちらもFFレイアウトで、スイフトスポーツは6速MTと6速AT。アバルト595は5速MTと2ペダル5速(ATモード付き5速シーケンシャル)が用意される。
パワーはスイフトスポーツの140馬力に対し、アバルト595は180馬力を発揮。タービンがアバルト595のほうが大きいのでターボラグがあるが、その分ガツンとパワー感にあふれる加速が魅力。じつはチューニングパーツも豊富で、サスペンションからエンジンまわりまで、幅広くチューニングして楽しむことができる。
気になるポイントは新車価格がスイフトスポーツの202万8400円~というお手頃価格に対し、アバルト595は467万円~ということ。中古相場も上がり続けているが、次期モデルはEVになることが発表されているので、今後も高騰が予想される。早めの購入がおすすめだ。
ハズしの選択その2:86/BRZじゃなくてNCロードスター
中古車でリヤ駆動を楽しむなら定番は86/BRZ。しかーし、ここであえてNC型ロードスターという手もある。どちらも2リッターのNAエンジンを縦置きに搭載。NCロードスターでは、6速MT/5速MTと6速ATが組み合わされる。86/BRZは6速MT/6速ATとなるので、このあたりもほぼ同じパッケージなのだ。
NCは170馬力と、86/BRZの200馬力に比べるとやや控えめだが、そこまでの差があるかと言うと微妙なところ。ややパンチ感の弱さを感じる程度と言える。その代わり、よく動くサスペンションが魅力なのだ。フロント:ダブルウイッシュボーン、リヤ:マルチリンク式のサスペンションは4輪が綺麗にストロークしてくれる。86/BRZはフロントがストラット式なので、ワンランク上のサスペンションが備わっているというわけだ。
サーキットの速さでは86/BRZには勝ち目はないが、走る楽しさや運転技術を磨く意味では同等かそれ以上の存在。
ハズしの選択その3:WRX STIじゃなくてランエボXのSSTモデル
ついに生産が終わってしまい、中古車が高騰中のWRX STI。釣られるように歴代モデルもメキメキと値上がりしている。そこでいまおすすめなのが、ライバルであるランエボX。だが、こちらも5速MTモデルは値上がりが激しい。しかし、SSTモデルは意外にも200万円以下から購入可能だ。
実際に、「SSTは壊れる」とよく言われていた事実もあるのだが、大幅なパワーアップをしなければそれほど心配する必要もないと言われている。そして、SST最大のメリットは、ツインクラッチならではの変速ラグがほぼない超高速シフトチェンジを得られるところ。これはサーキット走行でも大きな武器になる。それでいて価格も安いとなれば言うことなしではないだろうか。パーツも豊富にある車種だけに、いじって遊ぶのもありだろう。
WRX STIは6速MTのみで、2ペダル派は乗れないし、ほとんど新車価格から値落ちしていないので、いま中古に手を出すのは正直かなり割高感がある。その代わりランエボでは製造から月日が経っているので、それなりにメンテナンスは必要にはなるが、いまでも一線級の実力をリーズナブルに味わえるのは大きい。