本格クロカンの雄 ジープ・ラングラー 魅力はどこに? 限定車も

2023.01.10 16:00
公開 : 2022.10.25
ジープ・ラングラーの歴史とその魅力を振り返り、登場間もない2台の限定車をご紹介します。
80年以上の長い歴史を誇るジープブランド
AUTOCAR JAPAN sponsored by Jeep Japan
そのジープを代表する1台と言っても過言ではモデルが「ラングラー」だろう。

ジープのトラディショナルモデルであるウィリスMB、そしてCJシリーズの実質的な後継車種として1987年に初代モデルが登場して以来、ジープを代表するモデルとして君臨し続けてきた1台だ。
現在販売されているラングラーは4世代目のモデルとなり、各部に時代に即したモダナイズを施しながらも本格的なラダーフレームとリジッド式のサスペンションという本格クロスカントリー車という根底は踏襲されている。

また、エクステリアもジープのアイデンティティである7スロットグリルや台形ホイールアーチはもちろんのこと、ラングラーのアイコンとも言える大型のオーバーフェンダーや外側に露出したドアヒンジ、ボンネットを固定するストラップなど、古き良きデザインも散りばめることで唯一無二の世界観を構築しているのである。

かといってトラディショナルな部分だけではなく、灯火類にはLEDを採用し、クラッシュミティゲーション付前面衝突警報やブラインドスポットモニター/リアクロスパスディテクション、アダプティブクルーズコントロールなど先進装備は安全性も多く備わっている点も魅力の1つと言えるだろう。
画像 2枚のラングラー限定車 ディテールを見る【詳細】全25枚
それから約半年が経った今、グランドチェロキーのラインナップが拡充されることになった。

今回の仕様は前回とは対照的ともいえるもの。スタンダードホイールベース、2列シートのボディに、272psを発揮する2L直列4気筒ターボ・エンジンが搭載されているのだ。

また今回の試乗会では実車を見ることが出来なかったのだが、同じ直4ターボのパワーユニットにプラグインハイブリッドを組み合わせた4xe仕様も用意されている。

ガソリンの2Lモデルに関しては塗装やサンルーフといった装備の違いこそあれ、基本的にはリミテッドの1グレードのみ。

一方PHEVの4xeはリミテッドと
最上級のサミット・リザ-ブから選べるようになっている。

これまでのグランドチェロキーL(ロング)と今回デビューしたスタンダードのホイールベース長は125mm差となる。全長はLの5200mmに対しスタンダードは4900mmと300mmの違いがある。

つまり両車はホイールベースだけでなくリアオーバーハングの寸法も異なっているのである。

パッと見、コンパクトな感じは皆無だが、エンジンをはじめ全体のバランスは気になるところ。さっそく実車に触れてみよう。
ジープ・ラングラー・アンリミテッド・サハラ
そんな高い人気を誇るラングラー。現在、カタログモデルとしては2つのグレードが用意されている。

まずご紹介するのが「アンリミテッド・サハラ」と名付けられたグレードだ。
このモデルは圧倒的な走破性を誇るラングラーでありながら、オンロードユースにも対応した懐の広い仕様となっている点が特徴と言えるだろう。

そのため足元には大径の18インチアルミホイールとオールシーズンタイヤが備わり、乗員の乗り降りをサポートするサイドステップも備わる。

またフロントグリルやオーバーフェンダー、取り外し可能なフリーダムトップはボディ同色ペイントとなるため、ワイルドさの中にも洗練された印象を与えてくれる仕上がりとなっているのだ。
そしてインテリアには高級感溢れるフロントシートヒーター付レザーシートや、8.4インチの大画面を誇るオーディオナビゲーションシステム(アップル・カープレイ/アンドロイド・オート対応)、ETC 2.0といった必要不可欠な装備も当然標準で備わっている。

そんなアンリミテッド・サハラに搭載されるパワートレインは直列4気筒DOHCターボの1995ccエンジンと電子制御式の8速オートマティックの組み合わせ。

2tに迫るボディに2Lエンジンは力不足と思われるかもしれないが、272ps/40.8kg-mという高い出力を誇るため、その不安は杞憂となることは間違いない。

またこれだけの出力を実現しながらもレギュラーガソリンでOKという点も見逃せないメリットとなるハズだ。
ジープ・ラングラー・アンリミテッド・ルビコン
そしてラングラーもう1つのグレードが「アンリミテッド・ルビコン」となる。
こちらは米国ネバタ州からカリフォルニア州に続く、世界一過酷と言われる「ルビコントレイル」から名付けられたグレードで、その名の通りジープの中でも最強のオフロード走破性を誇る1台となっている。

パワートレインはアンリミテッド・サハラにも搭載されている4気筒の2Lターボエンジンと8速オートマティックという組み合わせは変わらないものの、4WDシステムはアンリミテッド・サハラに搭載されている「セレクトラック4×4システム」をベースにより高い走破性を実現した「ロックトラック4×4システム」を採用。
この4×4システムは、4Lのギア比を4:1の低レンジにすることで走破性を高めただけでなく、スイッチ操作をするだけで前後のデファレンシャルをロックすることができるトゥルロックを装備。

前後のデファレンシャルを個別にロックすることができるほか、前後ともロックした場合は4輪に均等に動力を分配するシステムとなっている。

さらに電子制御式フロントスウェイバーディスコネクトシステムを採用しているが、これはフロントに備わるスウェイバー(スタビライザー)を切り離すことで、サスペンションのストロークを最大25%拡大することができるというもの。大きな岩場などでも確実に路面を捉えるサポートをしてくれるという本格的な機能なのだ。

このように、シティ派の「アンリミテッド・サハラ」と、本格オフローダーの「アンリミテッド・ルビコン」というキャラクター分けがなされているラングラー。

どちらかが上のグレードというワケではなく、目的に合わせて選べるようなラインナップとなっていると言えるだろう。
カタログモデルにはないソフトトップ仕様も
カタログモデルでも魅力的なラングラーではあるが、現在、特別仕様車として「Limited Edition with Sunrider Flip Top for Hardtop」が販売中となっている。

これは「アンリミテッド・サハラ」をベースとした特別仕様車となるのだが、前席頭上に付け替え可能な開閉式のソフトトップ「フリップトップ」を備えたもの。

カタログモデルは3分割のハードトップとなるが(前側は2分割)、フリップトップは手動で簡単に開閉することができるため、より気軽にオープントップルーフの解放感を楽しむことができる。
ちなみにハードトップも付属するため、雪が降り積もる冬季はハードトップにするというような季節やシチュエーションに合わせた付け替えができる点もこのモデルの特徴と言えるだろう。

そしてもう1つ、見逃すことができない点が通常のカタログモデルにはラインナップされていない、3.6LのV型6気筒エンジンを搭載しているという点だ。

大排気量の自然吸気エンジンならではのリニアな出力特性を持ち合わせているため、オンロードのみならず、オフロードで瞬時にトルクを引き出したい場面においても頼もしいパフォーマンスを発揮してくれる。
こちらは台数限定のモデルではないが、供給台数には限りがあるため、気になる人は早めにお近くのジープ正規ディーラーに問い合わせた方がいいだろう。

価格はベースとなったアンリミテッド・サハラよりも手に入れやすい799万円となっている。
「Limited Edition with Sunrider Flip Top for Hardtop」
170台限定 電動開閉式ソフトトップ仕様も
10月8日より全国のジープ正規ディーラーで、170台限定で販売を開始する「Unlimited Rubicon Power Top」は、その名の通りアンリミテッド・ルビコンをベースとしたスペシャルモデルだ。

ひと際目を惹くイエロー系の専用色「ハイベロシティ」のボディカラーが印象的なこの限定モデルだが、注目点はボディカラーだけでなく、車名にも使われている「パワートップ」も目玉の1つ。
このパワートップはボタン1つで即座に開閉可能な電動開閉式ソフトトップとなっており、開口部もリアシート部までとかなりの広さ。

その開閉時間はわずか約20秒となっているため、信号待ちなどちょっとした時間でお手軽にオープンエアドライブを楽しむことができるのだ。

さらにこのモデルでは脱着式のリアクォーターウインドウを備えており、左右のリアクォーターウインドウを取り外せばより高い解放感を味わうことができる。
取り外したウインドウは専用の収納バッグに入れてリアシート背面に格納することができるため、外出先で急な雨などに遭遇しても安心という点も嬉しいポイントだろう。

このように高い解放感を備えながらもベースとなったアンリミテッド・ルビコンと同等の高い走破性を兼ね備えており、なんとも贅沢な1台に仕上がっているが、限定170台と希少かつベース車よりもお安い820万円というプライスとなっているため、気になる人は即行動に移すことをオススメしたい。
「Unlimited Rubicon Power Top」 
記事に関わった人々
執筆:小鮒康一
1979年生まれ。幼少のころに再放送されていた「西部警察」によってクルマに目覚めるも、学生時代はクルマと無縁の生活を送る。免許取得後にその想いが再燃し、気づけば旧車からEV、軽自動車まで幅広い車種を所有することに。どちらかというとヘンテコなクルマを愛し、最近では格安車を拾ってきてはそれなりに仕上げることに歓びを見出した、尿酸値高い系男子。

撮影:神村聖
1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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