お燗のつけ方で日本酒の味わいに違いが出るって本当? 実際に飲み比べ!

2022.12.29 11:50
久保田の意外な味わいや新しい楽しみ方などを、久保田ファンの皆様と一緒に飲んで話しながら見つけていくイベント「KUBOTAYA座談会」。第7回は「お燗のつけ方による味わいの違いを知ろう」をテーマに開催しました。
KUBOTAYA座談会とは
「KUBOTAYA座談会」とは、久保田の意外な味わいや新しい楽しみ方などを、久保田ファンの皆様と一緒に飲んで話しながら見つけていくイベントです。第7回目の今回は「お燗のつけ方による味わいの違いを知ろう」をテーマに開催しました。

座談会では、湯煎や電子レンジなど複数の方法で、久保田をお燗にしてみました。それを飲み比べ、どの方法でお燗にしたものが美味しいかなど、率直な感想を語り合いました。
座談会参加の皆様
<松本さん>
久保田を好きになったきっかけ:新潟県の日本酒は、酒蔵を問わず自分の口に合うため新潟贔屓に。その中の一つとして久保田は全て大好きで、中でもお気に入りなのが「久保田 千寿 吟醸生原酒」。
<大谷さん>
久保田を好きになったきっかけ:初めて飲んだ日本酒が久保田で、すごく飲みやすかったこと。一番好きな久保田は、優しくてまろやかで飲みやすさのある「久保田 千寿 秋あがり」。
<金さん>
久保田を好きになったきっかけ:「久保田 萬寿」に他のお酒では感じられない不思議な奥深さを感じたこと。朝日酒造の夏の名物イベント「貯蔵原酒100本のきき酒会」でその奥深さの理由を知れたのが嬉しかったそう。一番好きな久保田も「久保田 萬寿」。
<榎並さん>
朝日酒造 マーケティング部に所属。本日の司会進行を担当。※KUBOTAYA座談会の定員は4名にて募集しておりましたが、ご欠席の方がいらっしゃったため、3名にて開催いたしました。
座談会当日レポート
座談会に用意した久保田
用意した久保田は、綺麗ですっきりとした味わい、上品で澄んだ香りでバランスよく仕上げた「久保田 千寿 純米吟醸」(720ml 税込1,536円)。冷やすとほどよい酸味とキレを、常温になると酸味がたち、うま味の余韻を感じられます。お燗にすることで、こってりとした料理との相性が高まります。

※商品の価格は2022年12月29日現在のものです。
座談会で試したお燗のつけ方
試したお燗のつけ方は全部で4パターン。全て常温の「久保田 千寿 純米吟醸」を使い、40℃前後のぬる燗を作りました。①湯煎
お燗のつけ方として一般的な方法。日本酒を入れたちろりや徳利を、お湯を張った鍋につけて温める方法です。
②電子レンジ
手軽にお燗をつけられる電子レンジ。200mlほどの日本酒を入れた徳利を、600Wで30秒ちょっと温めました。
③直火
お燗愛好家の中でも、恐らく経験者は少ないであろう直火でのお燗。鍋ややかんに注いだ日本酒をそのまま火にかけて温めていきます。あっという間にお酒の温度が上がるので注意しましょう。アウトドアでやりやすい方法かもしません。
④ブレンド
同じお酒で温度帯が違うものを用意してブレンドし、狙った温度にする方法。
ちなみに今回は、飛び切り燗と呼ばれる55℃のお燗を湯煎でつけて、そこに常温の日本酒を加えて混ぜながら、40℃前後のぬる燗まで下げたものを作りました。お酒はどちらも「久保田 千寿 純米吟醸」です。
湯煎
金さん(以下、金):温めることで味わいに丸みが出ますね。

松本さん(以下、松本):ふくよかになりますね。コクとか味わいが薄くないって言うか、よりお米の味わいが分かる気がします。冷めても湯煎は一番優秀ですごく美味しい。ちょっと手間がかかる点が惜しいかな。
40℃ってこんなにぬるく感じるんですね。お風呂の時と、口に含む時の40℃って、全く違うんだな。

大谷さん(以下、大谷):私は自宅で自分でお燗を作ったことがなく、お燗って外でしか飲めないイメージで、居酒屋で1回飲んだ時には熱すぎて(笑)。そのイメージだったので、40℃だと飲みやすいんだなって思いました。味わいは、常温の時よりダイレクトに感じられます。
電子レンジ
松本:湯煎と比べて香りがなくなってしまいます。味わいも変化しちゃって、湯煎とこんなに違うのっていうくらい。広がりがなくって変なキレがあります。日本酒の美味しさが損なわれて、お米のうま味とか甘味とかまろやかさが全く感じられない。自分の舌が正しいとは思ってないんですけど、私はそのように感じてしまいます。

大谷:味わいは甘味が増したように感じられます。

金:湯煎と比べると、かなり丸みが出ているように感じます。すごくさっぱりしていて、麹の香りも湯煎より抑えられている。日本酒の香りが気になる方には、湯煎より電子レンジの方がいいかな。ただ、余韻を残す酸がなくなって、いわゆる日本酒のよさを消してるなっていう印象はありますね。
直火
松本:香りが変! 湯煎や電子レンジとはまた異なる香りです。でも、味わいは電子レンジより好きです。湯煎に近いまろやかさとかうま味とかが感じられます。

金:もっとヘビーなお酒を直火で温めた方がいいと思いますね。今回のような繊細なお酒を直火で温めてしまうと、お酒そのものが持つ純粋な香りじゃなくなってしまう。

大谷:直火は温かさを最初に感じます。湯煎よりも温かいお燗みたいな。確かに味わいのまろやかさは湯煎より落ちちゃうんですけど、私の中のお燗のイメージには一番合っていて、寒い時、体を温めたい時に、温めた日本酒をぐっと味わう、そういうイメージに一番合う味、温かさなのかなって。
ブレンド
大谷:ブレンドにはすごく引き締まった印象を持ってて、湯煎と常温の組み合わせで、それぞれのよさが引き立ってるのかな。酸味が最初ぐっときて、そのあとにシュッとして、湯煎より飲みやすさがあります。

松本:常温のものと比べると香りが変化していて、人工的な香りがします。私はブレンドしてしまったがために、いいとこどりではなくてマイナスになってしまったように感じますね。ブレンドするより、湯煎でつけたお燗と常温のお酒、それぞれ別に飲んだ方が美味しいと思いました。

金:ブレンドはすごく興味深いです。甘味が変化していますね。常温が白い砂糖だとしたら、ブレンドの方は和三盆のような上品な感じがある気がして、手間をかけた味わいかなって。ただ、みんながみんなこういう味わいを出せるとは限らないですよね。​
どれが一番好きだった?
松本:やっぱり湯煎でつけたお燗が一番かなって。これははっきり順位付けができます。

金:総合点では、やはり湯煎が美味しいです。ですが、味わいの変化が楽しめるということで、今日はブレンドを一番にしたいなと思います。お燗を楽しむうえでブレンドはアリなんだと改めて感じ、温める楽しさ、変化の楽しさがより一層深まる気がしました。

大谷:あまり評判がよくなかったですが(笑)、私は直火が意外とよかったなと。私の中のお燗のイメージに合う温かさが一番ダイレクトに来ました。温かい鍋とかおでんとかを食べたいなって思えるような温かさかなって。もちろん皆さんおっしゃってたように、まろやかさや香りは減っちゃったのかもしませんが、その分飲みやすさとか上品さみたいなものが増していたような気がします。
座談会を終えて
お燗のつけ方による味わいの違いというマニアックなテーマにも関わず、今回の座談会もありがたいことに定員を上回るご応募がありました。
当日は、つけ方による違いがあまり出ず楽しんでもらえなかったらどうしよう…という朝日酒造スタッフの不安をよそに、ご参加の皆様が味わいや香りの違いをはっきりと実感してくださる展開となりました。
直火で温める際の鍋の素材を変えてみたらまた違いが出るのでは? といった提案まで飛び出し、さらなる深掘りが始まる場面もありました。

当日最後の一杯は、お燗にするのはもったいないと言われがちな「久保田 萬寿」のぬる燗。ご参加の皆様からは「文句なし。角が立ってない味わいですね。常温とぬる燗のどっちがいいかは、多分季節によると思います。今日はやっぱりぬる燗が美味しいです」「萬寿のぬる燗は、ぬる燗にしてもまだ深みがあるというか、上品さが際立っている」という声をいただき、終幕となりました。

寒さが続くこの季節にぴったりの燗酒。今回のレポートを参考に、ぜひ色々なつけ方でお燗を楽しんでみてください。

「KUBOTAYA座談会」は、ファンの皆様と久保田の意外な味わいや新しい楽しみ方などを見つけるべく、今後も開催していく予定です。参加は、久保田をもっと楽しむためのメルマガサービス「KUBOTA MAIL NEWS」の登録者限定となっております。募集のご案内も「KUBOTA MAIL NEWS」よりしていきますので、ぜひご登録して続報をお待ちください。

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