マイノリティの声を聞いてくれ! AT大国の日本でMT乗りが「勘弁して」と感じる行為5つ

2022.12.24 17:20
この記事をまとめると
■現在、日本の道を走るクルマの大半がAT車となっている
■それゆえMT車に乗って街を走っていると怖い思いをするケースも
■そこで「もう少しMT車の存在にも気遣ってほしい」と感じるシーンを紹介
MT車乗りが「やめてほしい」「もう少し気遣ってほしい」と感じるシーンとは?
  日本で販売される新車のなかで、MT車が占める割合は今や約1%。日本は世界でも有数のAT車大国となっています。MT車が設定される車種も減っており、設定されているモデルでは、86/BRZやフェアレディZ(先代)、ロードスターといったスポーツカーがかろうじて半数以上を占めているものの、それ以外のモデルでは数パーセントにとどまっています。
  日本の道を走るクルマの大半がAT車となっている今、絶滅危惧種ともいえる少数派のMT車に乗って街を走ってみると、ドライバーとしてはちょっと怖い思いをしたり、ハラハラさせられるシーンが多いと感じるようになりました。今回はそんな、MT車乗りが「やめてほしい」「もう少しMT車の存在にも気遣ってほしい」と感じるシーンをご紹介したいと思います。
  まず1つ目は、市街地を走っていて前方の信号が赤に変わったとたん、AT車はアクセルオフして惰性で進み始める人が多くなります。どんどん速度が落ちていって、最後はクリープを使ってノロノロと停止線までの数メートルを前進していくのですが、その後ろについているMT車からすると、このノロノロ走りはクラッチ操作のいちばんしんどいところでずっと耐えなければならず、足への負担がハンパないのです。一度止まったと思ったら、何度も再びノロノロと前に進むことも多く、その度にクラッチ操作をしなければならないので、「一回でビシっと止まってくれ!」と内心舌打ちをしています。
  2つ目は、坂道の途中に信号があるところや、ショッピングモールの立体駐車場などで駐車券を取るために坂道で並んでしまうようなシーン。この時に、MT車のドライバーとしては、坂道発進というものすごいプレッシャーとの闘いとなるわけです。もし失敗したら、ズルズルと後退してしまう可能性もゼロではないため、なるべく後ろに距離をとっておいてほしいと思うもの。それなのに、きっと後続車の人はまさか前のクルマがMT車とは思わず、しっかりと真後ろについて止めることがほとんど。バックミラーを見ていると、再発進の時に一瞬、ズルっと後ろに下がってくるのを見て、「何やってんだ?」くらいの怖い顔で睨んでいる人もいます。台数が少ないとはいえ、もしかしたらMT車かもしれないと考えて、少し車間距離をあけ気味で止まってくれるとありがたいですよね。
右折レーンの先頭になってしまうと憂鬱に……
  3つ目は、信号待ちをしていてMT車が先頭で停止してしまった場合。これもMT車のドライバーとしては緊張するイヤなシーンです。とくに後続車がパワーのあるAT車だったりしたら、信号が青に変わった瞬間に必死でシフトアップして加速しないと、後続車は当然のように途切れのない加速で続いてくるので、シフトアップで失速したら追突されてしまうかもしれないという恐怖が。少し前までは、環境省などが盛んにエコドライブの「ふんわりアクセル」をアピールしていたので、青信号ダッシュをするクルマも少しは減っていた印象でしたが、最近は何もしなくても低燃費なクルマが増えたからか、電動化車両が多くなってきたからか、また発進加速の鋭いクルマが増えていると感じます。
  4つ目は、バックで車庫入れをしている時に、クルマが下がってくるのがわかっているはずなのにサッと後ろを横切っていく歩行者や自転車が多いこと。きっと、バックモニターで見えているはずだとか、センサーで検知してブレーキを踏む装置がついているから安心だ、などと思っている確信犯的な歩行者も多いと思うのですが、MT車にはそうした機能はあまりついておらず、AT車のように急には止まれないので、ものすごくヒヤリとするのです。いくら、安全確認義務がドライバーにあるからといって、悪質とも思える飛び出しや横切り行為は腹立たしい限り。もしぶつかれば、怪我をするのは生身の人間ですから、お互いに注意したいものですね。
  5つ目は、右折の時。MT車は1速、2速とシフトアップする時がいちばん時間がかかるので、右折レーンの先頭になってしまうとすごく憂鬱になります。AT車なら、直進車両がちょっと途切れた隙に右折できてしまうような感覚ですが、MT車だとそうはいかないので、少し長めに隙間が空くまで待つことになるのです。そのため、せっかちな後続のAT車からププッとクラクションを鳴らして「なんで行かないんだよ!」とばかりに急かされたり、MT車が右折をし始めたらすかさず真後ろにピタッとついて右折をしてきて、シフトアップのタイミングで追突されそうになったり、かなり気を遣います。1台1台、少しの余裕を持って右折してほしいところです。
  ということで、MT車のドライバーが、AT車大国の日本で運転していて感じる、困ることや恐怖、不安などをご紹介しました。少数派ですが、まだMT車も一緒に走っているのだということを、頭の片隅に入れて運転するとお互いが気持ち良く走れると思います。

あわせて読みたい

交通死亡事故者がついに増加に転じた…2024年は「あの取り締まり」激増が予想される
ドライバーWeb
技量不足よりも「焦り」「怒り」こそ重大な交通事故のもと! それぞれドライブ中の有効な対処法を考えてみた
WEB CARTOP
若者の5人に1人が持っている!ゴールドカードではじめるポイ活
antenna
基本同じクルマなのになんで値段に差がある? MTとATの価格が異なるワケ
WEB CARTOP
宅配トラックの速度遅くない?「ノロノロ運転」怒る一般ドライバーと一定速度で「安心」と両方の声【作者に聞く】
Walkerplus
ゴールドカードに若年化の傾向?U29の初契約年齢 最多は20歳
antenna
ぶっちゃけ乗るとき緊張してる! なんて人も多いMT車の鬼門をスムースにクリアするコツをお伝えします
WEB CARTOP
自動車乗りはたっぷり税金払ってるんだから道路の改善を! どう考えても「危ない」道路の仕組み6つ
WEB CARTOP
眞鍋かをりが実践する「睡眠習慣」とは?
antenna
教習所じゃ教えてくれない「危険の避け方」! 愛車も自分の身も守るちょっとした気遣いとは
WEB CARTOP
AT車ならドライブモードで簡単に燃費向上できるけど…… ガソリンがまだまだ高いいま「MT車」で燃料を節約するコツ5つを紹介!
WEB CARTOP
韓国発の音楽フェス「WATERBOMB JAPAN 2024」先行チケット販売開始!
antenna
エンスト時にセルモーターで移動……も不可能! 昭和オヤジが困惑する最近のMT車はクラッチを踏まないとセルが回らない理由
WEB CARTOP
ナメちゃいけない!! アナタの走り方は間違っているかも!? 道路の正しい走り方とは?
ベストカーWeb
dアニメストアCMに須田景凪氏の新曲起用
antenna
観光客にとっては恐怖でしかない! 巷で言われる「ご当地交通ルール」は基本的に道交法違反
WEB CARTOP
運転は「ちょいムズ」のほうがいい!? 安全運転には3ペダルマニュアル車のほうがいいってホント!?
ベストカーWeb
ビジネス界の未来を拓く 「STEVIE®️ AWARDS」の魅力にせまる
antenna
うっかり通っちゃったけど違反? おじさんはイマイチよくわからん! 右折時の信号手前にあるゼブラゾーンっていったい何?
ベストカーWeb
「あおり運転」されて危険を感じたら…意外と知らない“奥の手のボタン”とは? - それって本当?クルマの「当たり前」
ダイヤモンド・オンライン
UN GRAINより書籍『ひとつまみの極上焼き菓子 アン グランのミニャルディーズ』を発売
PR TIMES Topics