お金のことは当たってから考える! 20代編集部員が「GRカローラ」に応募してみた

2022.12.14 11:40
この記事をまとめると
■GRカローラの抽選に編集部井上が応募
■RZはインターネットから、モリゾウエディションはGRガレージにて応募可能
■スタートして3日間で1店舗に100名近く訪れたケースもあるという
GRカローラに応募してみた!
「カローラスポーツベースのハイパフォーマンスモデルが出るのではないか!?」と、昨年から予想されていたが、そのファンたちの予想は的中し、今年の夏にGRカローラが正式に発表された。
  GRヤリスの兄貴分的なポジションを担うスペックで、同車専用にチューニングされた4WDシステムである「GR-FOUR」や、GRヤリス比で+30馬力ほどパワーアップしている専用エンジンなどなど、掘れば掘るほどクルマ好きにはたまらない仕様となっている。
  そんなGRカローラは、昨今の半導体不足やコロナウイルスの影響もあってか、なんと初回ロットは抽選販売! ランクル300のように4年待ちからの受注停止なんてオチで狙ってたユーザーたちをいつ買えるかわからないという状況で混乱させるくらいなら、この手段は英断だと個人的には思う。「すぐに転売は禁止!」なんて誓約書を書かされるかもしれないが、ランクル300が中古車市場に流れている現状を見るとあまり効果はなさそうだが……。
  と、いうわけで現在、GRカローラはクルマ業界のなかでかなりホットな話題の1台というわけだ。新作のスポーツカーなのだから、話題にならないわけがないのだが。
  そこで無類のスポーツモデル好きを自認する編集部員井上は突如として動いた。「俺もGRカローラ、応募してやろうじゃないか!」と。
  脳内は完全に「乗るしかないこのビッグウェーブに!」状態である。こんなもの、応募せずに後悔するくらいなら当たってから考えればいいのだ。いままでだって無理な買い物はそんな考え方でやってきた。
  ということで、今回は応募までの流れと現状(12月4日時点)をリポートしたいと思う(決して社内でパワハラを受けて無理矢理応募させられたわけではないのでご安心を!)。ちなみに、個人的な話をすると、ハッチバックという形状は大好物なのでGRカローラのスタイリングは結構ツボだ。現在の愛車も実際にハッチバックを選んでいる。
  では、気になる応募のプロセスを紹介しよう。
  通常のGRカローラRZだが、こちらはトヨタのホームページにある専用フォームから誰でも応募可能で、もちろん無料。応募に必要な情報は以下だ。
・名前
・住所
・年代
・性別
・電話番号
・メールアドレス
・職業
・家族構成
・年収
・クルマの所有台数
・購入理由(増車か乗り換えか新規購入か)
・GRカローラのほかに比較検討はあるか
・応募理由
・モータースポーツへの興味のあるなし
・サーキット走行の有無
・その他興味があること
・当選時の商談希望店舗
  と、なかなかに多い。とくに「応募理由」は履歴書の志望動機のように手打ちしなければならない。何か書いてあればいいので、「欲しいから」「好きだから」「なんとなく」でもいいのだが、こんなことを聞いておいて「抽選とは関係ありませんでした」とは正直考えづらい。
  こういった仕事をしているので、多少は書いてみたがあまり長く書いても骨折り損な気がしなくもなく、非常に難しいポイントだ。バカ真面目に書くのであれば半日は要するかもしれない。どこまで読んでくれるかはわからないが……。
  サーキット経験の有無なども気になるところではあるが、全員が全員500万円以上もするクルマをサーキットで振りまわすとは考えずらいし、経験がなくたって普通に転がせるクルマであるはずなので、どこまで本気で聞いているのかは謎だ(話題作りのため?)。強いて言うなれば「トヨタはこれだけ本気のクルマとして考えているんだぞ。本当にお前は乗る気あるのか?」というメーカー側からの意思表示かもしれない。妙なプレッシャーを感じさせるあたり、さすが”GR”を名乗るクルマだ。
  と、応募を済ませてからいろいろ考えてみたのであった。ちなみに1メールアドレスで1回の応募という条件になっているほか、ひとり1回までの応募というのがメーカーからの条件。禁止事項のひとつに「同一人物による、2回以上の商談申込」とちゃんと明記されているので、ひとりで複数アドレスを使用して応募するのはNGだ。検討中のユーザーはズルしないように。
  だが、編集部井上のGRカローラへの挑戦はまだ終わらない!
「ここまできたらやってやるぜ!」 GRガレージにも突撃!
  RZは500台用意されているが、GRカローラにはホンダで言うところのタイプR的なモデルである「モリゾウエディション」というのが70台用意されている。カローラスポーツベースでありながら、リヤシートを取っ払ってるなんとふたり乗り仕様で、よりハイグリップなタイヤも装備しているほか、ギヤ比も変更されているまさに「走るためのカローラ」というのがある。筆者の愛車はそもそもふたり乗りに改造済みなので、いまさらシートがなくてもなんら問題ない。買えるならこの1台を狙わない理由なんてないのだ(価格はとんでもないが、仕様を考えれば高くはないと個人的には考えている)。
  さて、この「モリゾウエディション」、これは自宅のPCや個人のスマートフォンから応募はできず、全国に60店舗展開されている「GRガレージ」に直接出向いて、応募する必要がある。この時点で、店頭へわざわざ行かないといけないので、試練は始まっている。「お金はあるからなんとなく欲しい人」はここですでに心が折れるはず!?
  筆者は首都圏にある某GRガレージを応募がスタートしてから3日後である12月4日に訪れ、スタッフに「応募の件で……」とおうかがいしたら「こんな小僧が!?」なんてリアクションをされることもなく、普通にお客様として案内してくれた。応募は通常のRZと同じで店内に設置してあるPCから行う。打ち込む内容もRZとまったく同じだ。ただ、ボディ色を選ぶ項目だけ追加されていた。
  色は「マットスティール」と「プレシャスメタル」の2色。「マットスティール」は名前のとおりマットグレーっぽい色となっており、こちらはアップチャージが必要。追加でのお値段は35万2000円とのこと。筆者はもちろん前者を選択。お金はあとから考えればいい。格好いいは正義だ!
  ここで、スタッフの方へ「応募状況とか差し支えなければお聞きしたく……」と雑談ベースで尋ねたところ、開始して3日で100名程度がすでに応募に来ているとのこと(12月4日の情報)。二親等までの範囲で応募可なので、「オーナー希望の方とその家族4名で応募に来た方もいますよ。クルマにまったく興味がない妹さんまで駆り出されていました(笑)」なんていう本気すぎるファミリーもいたとか。
「情報は店舗に残るんですか? 店舗で選考はありますか?」と尋ねると、「データはすべてトヨタ側に行くのでこちらでは不明です。割り振りは各店舗1〜2台ほどでしょうか。70台しかないので……。店舗で選んじゃうと1エリアに固まるとかになりかねないですしね(笑)」とのことだ。
「GRガレージさん的に今回のプロセスはどう思いますか?」と聞いたところ、「トヨタとしては以前GRMNシリーズを抽選販売していたので、抽選方式は珍しくないのですが、応募理由や所有しているクルマ、年収をここで聞いてくるのは珍しいケースですね」と、少々驚いた様子。
  もう少し詳しく聞いてみると「まず所有しているクルマを聞くところ、変わってますよね。我々の勝手な推測ですが、お金持ち的なコレクターが「スーパーカー3台、スポーツカー2台、SUV1台」と書いたら、この人はここまで仕上げたクルマを大して乗ってくれないんじゃないか? と考えることもありますよね。メーカー的には走らせてなんぼのクルマとして考えているはずなので、コレクターは避けたい意図があるのかも?」
  なるほど。仮に10台もクルマが家にあったら、お金はあるかもしれないがたしかにモリゾウを楽しむ余裕はないかもしれない。
「年収もこの段階ではあまり聞かないですよね。当たったらスムースに買える人かどうかここで選んでる可能性もありますね」という面も気にしていた。限定車でよくある話が「当たったけどローンに通らなかった!」というやつがそれだ。メーカー的に不安材料をここである程度選別したい意図があるのもわからなくもない。
  ちなみに、年収の欄は「400万円以上」の次が急に「800万円以上」となっていたのも気になった。100万円刻みでなくても、600万程度があってもよかった気がするのだが、「もしかしてここがラインなのか!?」と思ったりもしてしまった。ここは筆者も引っかかった。考えすぎだろうが……。
「応募理由を書かせるのも不思議ですね。まぁたしかになんとなく欲しい人よりは熱意ある人に売りたいですよね。かといって、数千から数万の応募を全部見れないと思うので、先ず年収、所有台数、サーキット走行の有無だのなんだのでトヨタ側の基準で選別してからさらに絞って最終的に応募理由を読み込むんじゃないかなぁと、個人的には思いますね」
  とのことだった。
  なお、筆者が出向いたGRガレージは比較的大きいので3日で100名ほど訪れたそうだが、もちろん各店舗によって異なるので、なんとも言えない。ただ、このペースで受付終了まで応募が入ればモリゾウエディションはきっと6000ないし7000通くらいの応募になるのではないかと予想されていた。倍率で言えば100倍ほどだろうか。かなりの激戦が予想される。なお、「相当数の応募があるにしろ、全員本気ではなく記念受験もいるはずです」との推測もしていた。
  数日経ったいまでも、ある店舗では幅広い年齢層の方が毎日数名から数十名は訪れており、コンスタントに抽選予約が入っているそう。
※店舗の画像はイメージです
  ちなみに、ここで出てきたスタッフとの会話は、あくまでいちスタッフ個人の予想なので、まったく公式の見解ではないことはご了承頂きたい。選考プロセスはまったく謎なのと、今後も表に出ることはないはず。ただ、こういった妄想をするのも抽選販売の楽しみのひとつだと考えている。
  ディーラーにはたまたま通常モデルのGRカローラも展示されていたので、諸々案内して頂いたが、カタログをもとにとても楽しそうにアレコレ説明してくれた。クルマ好きであれば誰もがテンションが上がること間違いなしのクルマなだけに、「そこにあるだけで人を幸せにするようなクルマ」をトヨタが市場に放ったことは非常に意味のある行動だったと思う。
  さて、魅力たっぷりのGRカローラだが、通常モデルの「RZ」に関しては、12月2日(金)13:30〜12月19日(月)8:59まで専用のWEBページにて申し込みが可能で、年明け2023年1月13日(金)に当落結果が届けられ、そこから順次商談、2023年春頃から納車が始まる。
「モリゾウエディション」に関してはRZとは違うスケジュールとなるので注意が必要だ。こちらは12月2日(金)13:30〜18日(日)までの申し込み受け付けとなり、全国に展開される「GRガレージ」のみでの受付となる。当選結果は2023年1月6日(金)に連絡が来るという流れで、当選者はそこから商談がスタートし、RZと同じく2023年春頃から納車が始まるスケジュール感だ。
  なお、両グレードとも繰り上げ当選というシステムがあるので、キャンセルなどが出れば再当選する可能性も残されているとのこと。
  金銭的な意味ではどちらも「当たったら考える」という前提ではあるが、クルマに対する考え方としては、自動車系メディアで仕事をし、クルマの魅力を伝える側の立場にいる以上、こういったご時世にも関わらず、トヨタが社長とともにサーキット走行やレースを通して作り上げた1台は、クルマ好きの端くれとしてぜひ愛車遍歴に加えて乗っておきたいという個人的な考えの上での行動でもある。
  年末ジャンボで1等を狙うよりは当選確率が高いはずなので、クルマ好きであれば応募してみてもいいかもしれない。「GRカローラに応募した!」という実績ができるだけでも、なんだか楽しくなってくるのは私だけだろうか。
  ちなみにハズレても、納期遅延の様子を見つつ再販の可能性もあるそうなので、今後のGRカローラの展開に関しては続報を待ちたいところ。なお、ランクル300や、先代のシビックタイプRに設定されていた限定車「イエローリミテッド」は、いまもの凄いプレミア価格になっているので、当選者には「早々に転売をしないという誓約書」を書かされると思うが、同車も残念なことに早々に中古車市場に出てくるだろう。ベースの価格が高価なので、いったいいくらの値になるのだろうか。失礼な話ではあるがこの点も個人的には気になっている。
  迷っているくらいならいますぐPCを開いて応募フォームにアクセスし、その勢いで最寄りのGRガレージに行くことをオススメしたい。締切までの残り日数もあと数日と、考える時間は長く残されていないからだ。
  筆者の結果は如何に!?

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