国産ナンバーワンに10年も君臨した「怪物SUV」日産エクストレイル! 新型は王者に返り咲けるか歴代モデルから占う

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2022.12.09 17:20
この記事をまとめると
■エクストレイルは日産のSUV
■2022年10月に4代目に進化した
■今回は歴代モデルを振り返る
新型エクストレイルがカッコいい!
  2022年10月に4代目に進化した日産エクストレイル。VC(可変圧縮比)ターボエンジンを使ったe-POWER、前後2モーターによる電動4輪制御技術e-4ORCEなど、技術の日産の面目躍如と言いたくなるほどの内容で、走りを含めて業界内の評価は高い。
  個人的にはそれとともに、「タフ×上質」というコンセプトを掲げたデザインにも注目した。デザイナー自身の「シルエットはスクエアに戻した」という言葉もあったように、大ヒットした初代のモチーフを取り入れてきたからだ。
  僕はちょうど2000年、初代がデビューしたときのことを思い出した。日産は前年に経営危機からルノーとアライアンスを結ぶことを決定しており、エクストレイルは新体制下で生まれた初の量産乗用車だった。
  真冬の北海道で行われた事前取材会ではまず、「4人が快適で楽しい200万円の使える四駆」というコンセプトを聞かされた。良い意味でそれまでの日産とは一線を画した、ユーザーに寄り添った考え方に共感した。
  それでいて技術の日産は健在。オールモード4×4と名付けた電子制御4WDシステムによって、本格的なクロスカントリー4WDに匹敵する悪路走破性を持っていることが、雪のテストコースで確認できた。
  デザインも先発のトヨタRAV4やホンダCR-Vが乗用車らしさを強調したのに対して、逞しさをアピールし、インテリアは撥水加工を施したシート、外して洗えるラゲッジボードなどを装備。「タフギア」というキャッチコピーを掲げていた。
  こうした作りがユーザーに受けて、エクストレイルはデビュー翌年から10年間、国内SUV登録台数でナンバーワンの座に君臨したのだった。
3代目は「アーバンSUV」にコンセプトを一新
  この間2007年に発表された2代目もタフギアのイメージを継承。初代に設定していた2リッターガソリンターボに換えて2.5リッター自然吸気を搭載したうえに、ルノーと共同開発した日本初のクリーンディーゼルエンジンを投入した。
  ところが2013年発表の先代は「アーバンSUV」にコンセプトを一新。初代がデビューした頃から、ポルシェやアウディなどがこのジャンルに参入してきたこともあり、エクストレイルは無骨で時代遅れと評する人も出るようになった。こうした声に対する日産の回答だったのだろう、
  スタイリングはノーズをスラントさせ、サイドウインドウ後端を跳ね上げ、フロントフェンダーを盛り上げるなど躍動感を強調。メカニズムではクリーンディーゼルに代わってハイブリッドが登場した。縦置きパワートレインのスカイラインなどと同じ、1モーター2クラッチという凝った方式で、日産らしいと思えたものだ。
  しかし世の中にSUVがあふれるような状況になった昨今では、逆にスズキ・ジムニーやトヨタ・ランドクルーザーなど、ヘビーデューティなSUVが注目を集めるようになった。新型エクストレイルがタフ×上質を掲げたのは、そういう嗜好の変化に対応しつつ、カジュアルテイストだったがゆえに感じた安っぽさを払拭するという気持ちがあったのだろう。
  新型のデザインを見る限り、その狙いは達成されていると思うし、最初に書いたようにメカニズムは魅力にあふれている。あとはライバルが一気に増えたなかで、SUVナンバーワンの座に返り咲きできるかどうかだが、個人的には実力は十分あると思っている。

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