カローラの改良モデルを注文したら想定外の変更でビックリ! エンジンに期待もリヤサス改変は果たして?

2022.12.01 17:30
この記事をまとめると
■トヨタ・カローラが一部改良を実施し、ガソリン車のエンジンが1.5リッター直3に変更された
■ガソリン車のセダンとツーリングは後輪サスペンションもトレーリングアームに変更された
■サスペンションのコストダウン感は否めないが、新世代1.5リッター直3換装による軽快感と燃費性能に期待
一部変更で変わったのはエンジンだけではなかった
  2022年10月3日に、トヨタはカローラセダン、カローラツーリング(ステーションワゴン)、カローラスポーツ(ハッチバック)の一部改良を行った。
  ハイブリッド車についてはすべての電動モジュールを刷新した、1.8リッターハイブリッドユニットを採用するとともに、ガソリンエンジンについては、改良前に設定されていた、1.2リッター4気筒ターボの設定がなくなり、スポーツについては2リッターNA4気筒ダイナミックフォースエンジンへ、セダンとツーリングは1.8リッター4気筒NAから1.5リッター3気筒NAダイナミックフォースエンジンが新搭載された。
  筆者は改良前セダン1.8Sのガソリン車に乗っているが、バルブマチック機構を採用する1.8リッター4気筒エンジンであることを周囲のクルマ好きに話すと、「なんか懐かしいエンジンだね」と言われたり、ボンネットを開けると「横置き5気筒のように見えるぐらいエンジンが大きい」などとよく言われた。設計の古さは否めず、アイドリング中には、いまどき珍しいぐらいに排気ガスの臭いが周囲に漂うことになる。筆者としては改良後スポーツ同様に、改良後セダンも2リッター4気筒ダイナミックフォースエンジンに換装されることを願っていたのだが、結果的に1.5リッター3気筒ダイナミックフォースエンジンに換装となった。
  このパワートレインは確認した範囲では中国・一汽豊田で生産される中国仕様でもラインアップされている(中国仕様はナローボディではなく、グローバルボディとなる)。1年ほど前に中国でこの1.5リッター仕様があるのを知り気になっていたのだが、結果的に日本仕様のセダンとツーリングのガソリンエンジン車は1.5リッター3気筒となった。
  しかし、ガソリンエンジンを搭載するセダンとツーリングはエンジン以外にもメカニズムで変更が行われた。後輪サスペンションが改良前のダブルウイッシュボーンからトレーリングアームに変更されたのである。筆者はすでに2022年9月上旬に改良後のセダン「1.5G」を予約発注していたのだが(いまは納車待ち)、そのときは価格と装備内容がわかるぐらい。改良ということなので、搭載エンジンの変更はあると思っていたのだが、サスペンション構造まで変更になるとは想像もしておらず、トレーリングアームになった事実を知った時は予約発注した自分の詰めの甘さを反省してしまった。
  1.5リッター3気筒エンジンを搭載する中国仕様もリヤサスペンションはトレーリングアームなのかなと思い調べてみるとダブルウイッシュボーンであった。まだ確認をとりきれていないが、1.5リッター3気筒エンジンを搭載し、リヤサスペンションがトレーリングアームなのは日本限定スペックかもしれないと筆者は考えている。
  改良前のガソリン車では、セダンとツーリングでは最廉価グレードの「G“X”」をよく目にしていた。そして、このグレードは会社の営業車やレンタカーとしてよく使われていたのである。カローラセダンを乗り継いですでに30年以上経ち、改良後カローラセダンをすでに発注しているひとりの納車を待つ購入客としては、「どうせ社用車ニーズばかりなのだからダブルウイッシュボーンである必要はないとの判断があったのかな」と率直に感じた。また、メーカーがユーザーに対し「どうせ違いなどはわからないだろうから」とも思っていたのではないかとの、疑念もよぎってしまった。
  確かに一般公道で運転していて、ダブルウイッシュボーンとトレーリングアームの走りの違いがはっきりわかるのかと聞かれれば即答する自信はない。搭載エンジンが2リッターではなく1.5リッター3気筒になったのは、コスト意識の高い法人ユーザーを意識(自動車税が安くなる)したものではないかと考えている。
新世代1.5リッター直3で走りがよくなっていることに期待
  同じカローラセダンやツーリングながら、ハイブリッドのリヤサスペンションは引き続きダブルウイッシュボーンとなっている(スポーツはガソリン車でもダブルウイッシュボーンのまま)。いまどきはガソリン価格も高騰しているので、社用車とはいえハイブリッド車が選ばれることも多い。
「ガソリン車は社用車需要が多い」との理由でサスペンション変更したように見えてしまうが、現状を見ると、「W×B」はダブルウイッシュボーンのままにし、セダンでもツーリングでもハイブリッドかどうかに関係なくトーションビームで統一したほうが理にかなうとも思うのだが……。
  しかも「改良によりガソリン車のコストが見直され、フリート販売や営業車需要をより重視したようなので、いままでそのあたりの需要をカバーする意味もあり併売されていた5ナンバーボディのカローラ・アクシオ(セダン)とフィールダー(ステーションワゴン)は廃止になったのかな」と思ったが、引き続きラインアップされており、余計に気分はモヤモヤしてしまった。
「カローラ」と名の付く車種は、いまやクロスオーバーSUVのカローラクロスまでそろう、ワイドバリエーションとなっているが、改良後もベストチョイスとなるのは、まずハイブリッド車となるだろう(本稿執筆段階ではカローラクロスは受注停止となっており、納車までの期間が長期化していることも考慮して)。
  ボディタイプはセダンよりツーリングとなり、グレードは「W×B」を選ぶことをおすすめする。「G」ではアナログメーターが標準装備となり、8250円でデジタル式の計器盤(7インチ)へ変更できるのだが、これはグローバルカローラで採用されているものではない。グローバルモデル同様のデジタル計器盤(12.3インチ)は「W×B」シリーズに標準装備されている(スポーツでは「G」は7インチを、「G“Z”」は12.3インチ、「G“X”」ではアナログ式をそれぞれ標準装備している)。ヘッドライトも「W×B」はバイビーム式の専用タイプとなり、唯一デイライトも採用されている。
  ただし、ホワイトパールとレッドマイカ以外は黒系色ばかりとなるので、シルバーやソリッドホワイトなどを選びたい人はツーリングの「ハイブリッドG」がおすすめとなるだろう。
  古い世代の1.8リッター4気筒から、新世代の1.5リッター3気筒へ換装しているので、エンジン重量だけでも軽量化が進んでいるのは明らかに見える。そこで、納車待ちしている改良後カローラセダンには、軽快感や燃費性能を期待している。
  サスペンション変更のおかげもあるのか、改良前モデルと比べても、装備の充実などもありながら買い得感は高まったようにも見える。実車を触っていないのでわからない部分もまだ多いが、年明け2023年1月中には納車となりそうなので、実車に触った段階で気になった細かい点についてもお伝えすることにする。

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