WRCという世界の舞台でしのぎを削り合った、三菱「ランサーエボリューション」とスバル「インプレッサ」も曲がる4WDの発展に寄与。いずれもFFがベースなうえフルタイム4WDと、GT-Rよりアンダーステアが出やすい特性だ。
実際に初代のランエボIは昔ながらの曲がらない4WDだったが、次期型のランエボIIではサスペンションのジオメトリーを変更し、ホイールベースを10mm延長するなど大きな改良が加えられた。その後も第2世代(ランエボIV~VI)では左右後輪の駆動力を可変させ、旋回性能を高めるAYC(アクティブ・ヨー・コントロール)を採用。
さらに第3世代(ランエボVII~IX)は左右の作動制限をコントロールするACD(アクティブ・センター・ディファレンシャル)やスーパーAYC、最後のランエボXでは4輪の駆動力と制動力を独立して電子制御するS-AWC(スーパー・オール・ホイール・コントロール)が採用された。
対するインプレッサはDCCD(ドライバーズ・コントロール・センター・デフ)と呼ばれる、センターデフの作動制限力をダイヤル操作によって変更する電子制御システムを開発した。ランエボと同じくモデルチェンジごとに改良され、後継の「WRX STI」ではマルチモードDCCDを搭載している。
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