気になるけれど…怖くない?話題の近視治療ICLって一体何?

antenna*
2022.11.25 10:00
「世界が変わった!」「こんなに見えるんだ」などと驚きの声続出の、近視・乱視のICL治療。ところでICLって何? リスクは? 痛みは? など、みなさんの疑問について、タレントの杉枝真結さんが専門医にインタビュー。お答えいただいたのは、日本のICL治療の第一線で活躍する、アイクリニック東京・執刀責任者の北澤世志博医師です。
取材に伺ったのは、ICLの国内ライセンス“ICLエキスパートインストラクター”を持つ北澤世志博医師が執刀責任者を務める「アイクリニック東京」。広々とした清潔感あるクリニックで、ガラス張りの向こうには、無菌状態のICL手術室があります。
すぎえだまゆ 1996年1月2日生まれ、大阪府出身。2014年までE-girlsのメンバーとして活動したあと、現在はファッションモデルや、リポーターとして活躍中。現在、バラエティ番組『すもももももも!ピーチCAFE』(読売テレビ)、『おはよう朝日です』(朝日放送テレビ)に出演。
「ICL治療と聞いても、正直まったくどんなものかピンとこないのですが、“目の手術”と聞くと、やはり怖いと思ってしまうし、どうしても不安を抱いてしまいます。一般的なメガネやコンタクトレンズ、またレーシック手術とは何が違うのか、お話を伺うのが楽しみです!」(杉枝さん)
きたざわよしひろ 福井大学医学部医学科卒業。東京医科歯科大学医学部眼科、医療法人ひかり会パーク病院眼科部長、東京医科大学医学部眼科客員講師を経て、2019年より、アイクリニック東京の執刀責任者となる。日本眼科学会認定専門医、日本眼科手術学会理事、ICLエキスパートインストラクター。これまでに5,000件のICL手術執刀を行う。
メガネやコンタクトレンズにも、 メリット、デメリットが
杉枝:まずお伺いしたいのは、目の悩みにはどのようなものが多いのでしょうか。
北澤:今の日本では、成人の約半数が近視です。近視はそもそも、遺伝的要素が原因でもあるのですが、それに加えて近年では、パソコンやスマホを長時間使い続ける人たちが、近視になるケースが増えています。画面を近くで、長時間見続けることで、ピントを調整する機能に支障をもたらすことが原因です。
杉枝:現在、近視の人の中で、コンタクトレンズやメガネを使っている人の割合はどのぐらいなのでしょうか。また、それぞれのメリット、デメリットも教えてください。
北澤:コンタクトレンズのユーザーが7割を占め、メガネのユーザーは3割です。メガネは、掛け外しが一瞬で楽なことがメリット。デメリットは、近視が強いほどレンズが厚くなるため、像が縮小して見え、またレンズの外は見えにくくなるため、視界が狭くなることです。一方、コンタクトレンズは、メガネのように視野の制限はありませんし、度数の交換もフレキシブルにできるところがメリットです。デメリットは、職場の環境や冷暖房などによって、長時間乾燥したところにいるとドライアイを起こすこと。また、夕方になると充血する、涙が止まらないなどのトラブルも。
杉枝:それぞれ、メリット、デメリットがありますね
近視治療の主流になりつつあるICL=“眼内コンタクトレンズ”
杉枝:今、注目されているICLとは、どんなものですか?
北澤:ICLは「Implantable Contact Lens」の略で、“挿入できるコンタクトレンズ”、つまり“眼内コンタクトレンズ”として、知名度を広げています。近視と乱視の方に有効です。
杉枝:一般的なコンタクトレンズと、どのように違うのでしょうか。
北澤:コンタクトレンズは、黒目の表面にのせるもの。外気に触れることで汚れるため、頻繁な交換が必要になります。一方でICL治療とは、黒目の内側“後房”と呼ばれる部分に、度つきのレンズを入れる手術です。目の中は無菌状態なので、汚れることもなければ、お手入れの必要もないのが最大の利点です。
杉枝:それは便利ですね。レーシックの手術とは、どのように違うのでしょう。
北澤:レーシックは角膜を9mmほどレーザーで削る手術で、目の神経が切断されるため、ドライアイが起こりやすい。確かに近視を改善し、視力をあげるのですが、角膜の厚みを減らすため、視力の質は下がります。例えば、夜になると光が滲む“ハロー・グレア”などを起こしたりも。一方、ICL手術は、黒目の端にわずか3mmの切り口を入れ、そこからレンズを入れるため、神経の損傷はほとんどなく、ドライアイや“ハロー・グレア”を起こす心配もありません。レーシック手術の問題を克服したものが、ICL手術です。ちなみに、万が一トラブルが起きた場合は、レンズを取り出せば元の生活に戻ります。私が知っている限り、外科や美容整形含め“元に戻せる手術”はこれだけと言えるのではないでしょうか。
杉枝:それはすごいですね。レンズの素材は、何でできているのですか?
北澤:コラーゲン由来の成分など生体適合性の高い素材で、ソフトコンタクトレンズのようにやわらかいので、目の中で割れることはありません。ICL治療は、ヨーロッパではすでに20年以上の歴史があります。私が、2019年にヨーロッパで開かれた学会に参加した時に、20年間、目の中に入れっぱなしにしていて取り出されたレンズを見ましたが、新品と比べてほとんど差がわからないぐらい綺麗でした。劣化や、拒絶反応、癒着が少ないのも特徴です。
杉枝:すごいですね! これからは、ICL治療が主流になるのでしょうか。
北澤:レーシックブームの2008年は、国内でのレーシック手術件数が40万件と最大になりましたが、今は年間2〜3万件に減りました。一方で、ICLは国内では、2003年に治験が行われ、2010年に厚労省からの承認を得ているのですが、手術を受ける方は、年間1万人を超えています。今後も徐々に増え、ポピュラーになっていくでしょう。ちなみに昨年末で、累計5万人の方がICL手術を受けられていますが、そのうち5,000人は私が執刀しています。
杉枝:ICL治療は、誰でも受けられますか?
北澤:日本眼科学会のガイドラインでは、ICL治療を受けられるのは、視力や近視の進行が落ち着く18歳から、老眼がはじまる45歳ぐらいまでとされていて、視力0.1以下の近視、乱視の方に適しています。また、万が一、術後何年か経って視力が低下した場合はレンズの交換もできますが、私が執刀した5,000人のうち、レンズを入れ替えた方はわずか1%で、しかもどの方も1度だけです。基本的に、近視や乱視による視力低下は、20代ではゆっくり、30代になるとほとんどなくなってきますから。
杉枝:なるほど。でも、若いうちにICLを入れて、老眼を自覚し始めた場合はどうすればいいですか。
北澤:そのまま老眼鏡を併用すれば見えますが、近年は遠近両用の眼内コンタクトレンズも出てきました。
適正をしっかり把握して行うICL治療。 手術時間、痛み、リスクは?
杉枝:やはり気になるのが、手術の工程です。
北澤:もちろん、来院されていきなり手術するわけではなく、まずは問診や検査をして、目に病気がないかとか、近視や乱視の程度を正確に把握する必要があります。視力はその日のコンディションによっても違うため、2回来院していただき、的確な度数を把握します。その上で、レンズの度数を決めてレンズをオーダーし、レンズが届き次第手術日を決めるという流れです。ある程度の近視ならレンズの在庫があるため、オーダーから1〜2週間で手術ができますが、よほど強い近視や乱視の場合は海外からの取り寄せになるため、最大3ヶ月ぐらいかかることも。
杉枝:いきなり手術をするわけではないのが、気楽ですね。ひとまず、自分の目の状態を知るために、検査を受けにいくのもありですね。
北澤:もちろんです。実は、自分の視力の状態を把握していなかったり、右と左で間違ったコンタクトレンズを使っている方は、意外と多いんですよね。中には、視力が下がったからといって、勝手にレンズの度数を上げて購入し、使っている方もいて、驚いたこともあります。
杉枝:そんな方も…。ちなみに、手術時間はどのぐらいですか?
北澤:執刀医にもよりますが、当院の場合は、消毒などを含め平均片目4分33秒で、両目で9〜10分です。
杉枝:そうなんですね!
北澤:ICL手術は白内障手術と似ているため、白内障の手術がうまい先生は、ICL手術も綺麗に、スムーズに行えると思います。
杉枝:女性の場合、術後のメイクができるかどうかも気になるところです。ダウンタイムはありますか?
北澤:手術後は、院内で30分程度休んでいただくのですが、その間、視力は0.7〜1.0ぐらいになります。多少視界は霞んでいますが、みなさん1人で帰れる程度です。翌朝起きた時は、視力は1.2〜1.5になっています。また、当日は入浴やシャワーができないのですが、翌日は首から下のシャワーはOK、2日目からは普通に生活ができます。メイクは、翌日から普通にできますが、ただ当日と翌日は顔が洗えないため、2日目からがいいかもしれません。
杉枝:手術中の痛みや失敗のリスクは…。
北澤:手術は点眼麻酔のみで行いますが、基本、痛みはなくぐっと押される感覚だけです。白内障手術をきちんとやっている医師のもとで受ければ、失敗のリスクもありません。ICL手術は、ライセンスを持った医師が行いますが、通常のインストラクターの上に、“エキスパートインストラクター”のライセンスを持った医師が、私を含めて国内に11人います。きちんとした医師を選ぶことも、ポイントですね。でもまずは、クリニックに行って検査をしながら、いろんな質問を医師にぶつけてみたらいいと思います。そこでご自身が納得や理解できる説明が得られれば、安心できるのでは?
杉枝:目の手術と聞くと、不安で怖いという印象でしたし、ICL治療についてまったくわからなかったのですが、お話を聞いてよくわかりました。むしろ、ハードルが下がったようにも(笑)。
北澤:私が執刀した著名な芸能人の方は、翌朝起きたら愛猫の顔がよく見えて感動した! とおっしゃっていました。また、別の歌手の方は、お客さんの顔がよく見えるようになっただけではなく、選択肢の少なかった度つきのカラコンから、度なしのカラコンをつけられるようになったので、選べる色が増えたと喜んでいらっしゃって。
杉枝:ファッションの幅も広がりますね。
北澤:そういうことですね。
世界が変わって見えるというICL治療。 近視治療の選択肢として考えてみては?
「ICL治療は、お話を伺うまでは少し怖かったのですが(笑)、ヨーロッパでは20年以上の歴史があり、レンズの素材も安全とのこと。治験や実績がしっかりあるとわかってからは安心しました。国内需要が高まっているのも、納得です」と、杉枝さんも注目のICL治療。メガネやコンタクトレンズのデメリットを克服し、10分程度の手術で、レンズもメンテナンス不要。メリットの多いICL治療を、近視治療の新たな選択肢に加えてみては。
取材協力
アイクリニック東京サピアタワー
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