国産唯一の商用軽EVがまさかの復活! 三菱よりミニキャブミーブが再販決定

2022.10.13 17:00
この記事をまとめると
■三菱より「ミニキャブミーブ」が再販決定
■安全装備などの追加程度の小変更にとどまっている
■再販は11月24日(木)からの予定だ
予想以上の需要によって市場に再登場
  自動車の電動化が加速しており、BEVも珍しい存在ではなくなってきている。最近では軽BEVとして登場した日産「サクラ」や三菱の「eKクロスEV」も大人気だ。しかし、軽EVというのはここ最近出てきたクルマではない。2009年には三菱「i」をベースとした軽EVとして「i-MiVE」が販売されていたほか、いまから10年以上前となる2011年に、1台の軽商用EVも世に放たれている。
  それが、三菱の軽商用車「ミニキャブ」をベースにEV化した「ミニキャブミーブ」だ。いまでこそ、海外のベンチャー企業が開発した小型の商用EVがどんどん日本に輸入されてきているが、じつは日本の自動車メーカーがとっくの昔にこのジャンルに足を踏み入れており販売もしていたのだ。
  そんな「ミニキャブミーブ」は、10年にも及ぶ期間、途中で軽トラックモデルなども設定しつつ販売を続けていたほか、日本郵便と連携し、2019年に配送用として現場に実証実験も兼ねて配備し、業務で使用していた。街中で見かけた人も多いのではないだろうか。
  その「ミニキャブミーブ」だが、経営戦略などの都合により2021年3月に後継モデルを設定することなく一般販売を終了させてしまった(一部法人向けには販売をしていた)。
  しかし、一般販売終了から約1年半ぶりとなる2022年10月13日、なんと一般向け販売を再開させるとの発表を行なった。スペックや機能は昨年販売を終えたときの状態とほとんど変わっていない。後述する機能が少し追加されたなど、いわゆるマイナーチェンジといったところだ。
  三菱側からは、「カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みのひとつとして、BEVの販売を続けることが大切ということ、電動化を検討している企業も年々増えておきており、お客様からの要望が販売終了後も引き続き大きかったことなどから、再販を決定しました」とコメント。
メカニズムはそのままで使い勝手がさらに向上
  また、10年前と比較して最近ではBEVのメンテナンスや機能面などの信頼性が向上してきていることもあり、より販売しやすくなったのも理由にあるという。なにより、先述した海外製の商用車よりも圧倒的な信頼性と軽商用EVを手がけてきた知見があることから、確実な信頼性を提供できるのも「ミニキャブミーブ」の強みだ。実際に、販売終了後にEV関連のイベントに出展した際にも多くの反響があり、やはり導入を前向きに考えている企業も実際にあったという。
  安全装備の強化程度に留まっており、大きな変化がないままの再販という理由のひとつに、「いち早く市場に投入したかった」こともあるとのことだ。このタイミングで航続距離を伸ばしたりすることは、コストがかかるので踏み切らなかったそう。実際に、軽商用車の1日の移動距離は65km未満が75%以上というデータもあり、バッテリーサイズの拡大などは急務ではなかったようだ。
  なので、今回のラインアップは、昨年の販売終了時と変更はなく、4シーターモデルと2シーターモデルの設定となっており、出力はどちらも16.0kWh仕様のみ。WLTCモードでの航続可能距離は133kmだ。
  ドライブモードは電力消費を抑える「ECO」と、通常走行をする「D」、回生の効きを強めた「B」の3つを設定。
  変更点は以下の5点の小変更のみ。
・荷室ユーティリティの強化
・ルームミラー&ドアミラーの変更
・オートライトコントロールの追加
・ASC追加(メーター内表示も追加)
・電費モードをJC08からWLTCに変更
  2シーターはホワイトのみで、4シーターはホワイトとシルバーのボディカラーから選択できる。価格は、4シーターモデルが245万3000円、2シーターモデルが245万円1000円となる。再販は11月24日(木)からで、月販は400台程度を目標としている。
  個人利用者は少ないとのことだが、商業の世界では確実に需要が増えつつある軽商用EVのパイオニアである「ミニキャブミーブ」の復活は、年々カーボンニュートラルやクルマの電動化を推進している世の中からは大きな拍手で迎えられるだろう。

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