自分でイジったらこの値段じゃ絶対ムリ! メーカー謹製のコンプリートカーが「得」しかなかった

2022.09.30 10:00
この記事をまとめると
■「コンプリートカー」がどういったものかをおさらい
■メーカーが仕上げているので品質や性能も一級品なだけでなく車検も安心だ
■自分で同じような仕様にしようとすると費用が嵩む可能性が高いのでお得だ
コンプリートカーってそもそも何?
  メーカー自らがカスタマイズを施した状態で販売される、いわゆる「コンプリートカー」。最近ではトヨタの「GR」や日産の「NISMO」や「AUTECH」、ホンダの「モデューロX」といったものが代表的なものとなっている。
  このコンプリートカーというのは、ベースとなる車両に出荷状態でさまざまな手を加えて販売されているものとなっており、よりスポーティ方向やラグジュアリー方向など、ノーマル状態では物足りないと考えるユーザーに向けて何かしらの変更を加えて販売されるものとなっている。
  そのため基本的にはベースとなったモデルよりは高額なプライスとなることが一般的であるのだが、果たしてこのコンプリートカーにはどんなメリット、デメリットがあるのだろうか?
  まずメリットだが、これは非常に多くを含んでいると言えるだろう。当たり前ではあるが、メーカーが手掛けたカスタマイズということで、その変更部分には通常の新車と同じクオリティが担保されている。
  そのため街のディーラーで普通に購入することができ、その後の保証も通常と新車と同じものが受けられる。そして当然ながら純正状態で装着されているカスタマイズアイテムなどは車検においてもまったく問題ないものとなる点は、あとからカスタマイズを施した車両とは一線を画すものと言えるだろう。
  また、出荷状態ですでにカスタマイズが施されているため、購入後に行う場合には発生してしまう工賃(自分でやる場合はその手間と時間)や、外した純正パーツの処遇に頭を悩ませることもない。
  そう考えると、新車時の価格はベース車よりも上がってはいるものの、その部品代や工賃を考えると圧倒的にコストパフォーマンスに優れているという点も大きなメリットと言えるだろう。
費用を考えたら超お買い得なケースが多い
  一方、気になるデメリットであるが、正直コンプリートカーを購入するデメリットというのはほとんどないといっていいだろう。スポーツ系の車両では、ベース車よりもハードなサスペンションなどによって乗り心地が硬めになったり、エアロパーツによって車止めや段差で擦るリスクは増えるものの、こういった車両を選ぶユーザーでそれをデメリットと感じる人はほとんどいないハズ。
  しいて言うなら誰でもディーラーで購入することができるため、同じ仕様の車両とすれ違う可能性があるというくらいだが、それでもベース車よりはすれ違う確率は低いし、更なるカスタマイズで差別化をすることも可能という点ではそこまでのデメリットとも言えないだろう。
  では最後にそんなコンプリートカーの代表的なモデルを1台ご紹介しよう。それが先日惜しまれつつも日本向けの生産が終了したというニュースが流れたマーチをベースとしたモデルの「マーチNISMO S」だ。
  ベースとなったのはマーチの中でもっともベーシックなグレードの「S」であり、その価格は128万9200円。一方「NISMO S」はマーチシリーズではもっとも高額な187万6600円となっていて、その価格差は60万円と決して安くはない(価格は最終型のもの)。
  しかし、NISMO Sにはデータに基づいて作り上げられたゼロリフトを実現したエアロパーツや専用セッティングのサスペンションに新たに追加されたスタビライザー、クイックに改められたステアリングギヤ比に専用セッティングとなるパワーステアリングやブレーキ、ボディ底面に施された補強パーツなどでベース車とは異なる乗り味を実現。
  そしてもっとも大きな違いが、ベース車にはそもそもラインアップされていない1.5リッターのエンジンと5速MTが搭載されているという点だ。
  さらにエンジンには専用のカムプロフィールや圧縮比、エキゾーストシステムにECMの電子制御まで変更がなされており、痛快なホットハッチに生まれ変わっているのである。
  もしこれらの変更を自らマーチを買ってきて施そうとしたら、とても60万円で収まるメニューではないし、当然ながらメーカー保証は一切なくなる。そしてエンジンとミッションを載せ替えているので公認車検の手続きもとらなければならないと考えれば、どれだけメーカー謹製のコンプリートカーがお買い得かおわかりいただけるのではないだろうか。

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