江戸時代から続く「珪藻土切り出し七輪」存続プロジェクト

2022.09.15 16:49
石川県珠洲市で江戸時代から続く「珪藻土岩切り出し七輪」。近年は生活様式の変化で工場も年々減少し今では3社のみに。コロナ禍でアウトドアなどでの需要が増えてきた矢先、震度6の地震に見舞われ焼き窯が崩壊。窯の再建と切り出し七輪の存続が、珠洲市全体の復興の象徴となることを願い、プロジェクトを開始します。 はじめに・ご挨拶                                                  
皆さま、こんにちは。石川県珠洲(すず)市で、市内唯一の天然珪藻土(けいそうど)「切り出し七輪」の製造販売をしています、「有限会社丸和工業」代表の玉置仁一です。
私自身、社長になる予定は元々ありませんでした。しかし、歴代の社長が老齢に伴い相次いで死去され、地場産業である「切り出し七輪」の灯を消してはならないという使命感を抱き、気が付けば残された社員を束ねて社長をしていました。
そして今、「切り出し七輪」を作る上で大切な焼き上げを行う窯が、6月19日に起きた珠洲地震で崩壊してしまいました。中に入っていた七輪も埋もれてしまうなど、出荷ができない状況となり、再び、地場産業の存続危機に直面している訳であります。
私たちは、この存続危機になんとしても立ち向かわなければなりません。焼き窯の建設に必要な資金のご支援をよろしくお願いいたします。
天然珪藻土から切り出して作る「切り出し七輪」
庭に七輪を持ち出してうちわでパタパタ仰ぎながら魚を焼く。五感を心地良く刺激する七輪ならではの風情があります。何と言っても、炭火焼きで食す魚や肉の旨さは格別です。七輪は「焼く」「焙る」調理に優れており、食材の本当の味を引き出してくれます。長年、庶民の食文化を支えてきた七輪は、これからも日本の大切な道具です。
能登の「切り出し七輪」の歴史は古く、江戸時代にさかのぼります。主要素材である「珪藻土」は、能登半島の珠洲市周辺に無尽蔵にあると言われており、珠洲の伝統産物・地場産業となりました。
七輪の製法は「練り物」製法と「切り出し」製法に大別することができます。
「練り物」製法は珪藻土を砕き粉末にして練り、型に流し込み整形する製法です。大量生産がきくために安価に作ることができますが、七輪が重くなり、劣化が進むと外側からポロポロと崩れてきます。
一方「切り出し」製法は、トンネルの奥深くから切り出した天然珪藻土をひとつずつ職人が削り、さらに約2日間薪窯で焼く製法です。天然の珪藻土を活かした製法のため、熱効率が非常に高く丈夫で、思いのほか軽いのが特徴です。時には筋や亀裂が入っているブロックもあり、土を知り尽くした職人でないと難しい作業です。
切り出された珪藻土ブロックは職人たちの手堀りによって整形され、まるで彫刻のように整えられた後、800度の窯で約45時間の焼成に入ります。昼夜を問わず1時間ごとに薪入れをし焼いていきます。焼成後、磨きをかけてから塗装を塗るなどして「切り出し七輪」が完成します。
全ての工程を人の手によって行うこの七輪には、職人たちの想いが込められています。
市の教育委員会から、この度「切り出し技術」が「無形民俗文化財」の指定を受け、全社員の励みになっております。
このプロジェクトで実現したいこと
6月19日、震度6の地震に襲われ大切な窯が崩壊し「切り出し七輪」の出荷が一時出来なくなりました。幸いにも、10年以上使用しておりませんでしたが別の古い窯があったので、これを修理して窮状を凌いでいますが、一日も早く新しい窯を建設しなければなりません。この度、クラウドファンディングを活用しようと思い、皆様のご協力・ご支援をお願いすることになりました。プロジェクトをやろうと思った理由                                                                                                         
お恥ずかしい話を一つ。弊社は歴代の社長時代からの借金があります。全社員で、ずーっと返済をしてきました。もう少しで終わりのところで今回の地震です。将来に希望を持って伝統産業の維持・雇用の維持・微力ながら奥能登の経済活性化に繋がる様に、今回のプロジェクト立上げとなりました。
これまでの活動                                                                                                                                  
弊社はジャパンテントの協力・支援会社として世界の若者たちに工場見学をしてもらい国際交流の一助となるようにサポートをしてきました。トライアスロン珠洲大会では、かわいいコンロを協賛品として提供してきました。また、地質学者・ジオパーク研究者には坑道を案内し教育・研究の場を提供してきました。資金の使い道について
支援金は窯の再建費用に当てます。
1 耐火レンガの購入
2 木製の型枠作成   釜の上部はアーチ型にする為、型枠が必要
3 釜の組み上げ・建造   建設・設計はプロの技術が必要
4 CAMPFIREへの支払手数料   支援総額×17%+税おすすめリターン品
1 能登の塩
 能登半島沖の日本海は暖流と寒流が混ざり合うポイントで、能登の海には多くの種類豊富なミネラルが含まれます。珠洲の塩は海水100%で作った塩です。江戸時代は加賀前田家の「塩手米制度」により、奥能登では塩づくりが発展・発達しました。おにぎりではお米本来の味を引き立て、煮物では海藻の味が深みをもたらしてくれます。
2 のとひかり(お米)
 のとひかりとは、フクヒカリと越路早世を親に持つ、石川県で作付けされているお米の事です。光沢があり食味が良いため、多くの方から高評価を得ています。通常のお米よりも固めで粘り気が少ないのとひかりは、おにぎりとの相性が良いとされています。おにぎりはお米本来の味を楽しめますし、年齢や性別を問わず多くの方に愛されています。
3 天然珪藻土七輪
 珪藻土の七輪の特徴は、真っ赤になっても外側は火傷(やけど)するような熱さにならないことです。保温断熱効果が高いんです。燃料をうまいこと使えるから省エネにもなる。金属でできたバーベキュー道具やらがたくさん出回ってますが、切り出し七輪は金具を離せば、土に返るからゴミにもならんわけや。珪藻土は、これからの時代(SDGs)にうってつけの宝です。

実施スケジュール
●9月~ クラウドファンディングに挑戦!
●11月~12月 窯の再建工事
●1月~3月 試し焼きなど調整作業
●4月~ 本格稼働!最後に
世界的に見ても希少な資源・珪藻土、特に能登産は良質な事で知られています。七輪をはじめ壁材、バスマットなど身近な生活用品として利用されてきました。これからも皆さんに愛される、身近で可愛い製品を造り出したいと思います。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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