【試乗】輸入車の燃費TOP3を独占するルノーのハイブリッド! 第三の「E-TECH」搭載車「キャプチャー」のマルチ性能っぷりが圧巻

WEB CARTOP
2022.09.21 23:00
輸入車の燃費トップ3を独占するルノーE-TECHハイブリッド
  フランスのルノーが開発した「E-TECH HYBRID」は、輸入車唯一のフルハイブリッドシステムである。E-TECH HYBRIDは、今年2月に新しいSUVのアルカナで初上陸を果たすと、6月にコンパクトカーのルーテシアに、さらに8月にはコンパクトSUVのキャプチャーにも搭載されて上陸した。つまり、ルノージャポンは、わずか半年という早業で、フルハイブリッドの一大ラインアップをゼロから構築してしまったわけだ。
  知っている人も多いように、ハイブリッド技術はもともと日本が先行していた。その後ヨーロッパでは急速なEV化政策が推し進められて、ヨーロッパメーカーは否応なく、ハイブリッドを通り越してプラグインハイブリッドやEVの開発に注力することとなった。
  ヨーロッパのド真んなかメーカーともいえるルノーが、そんななかでフルハイブリッドを開発した背景には、あるエンジニアのひらめきとF1のパワートレイン技術があったという。考えてみれば、現代のF1も電気のみのEV走行こそしないが、高度なハイブリッドである。
  そんなE-TECH HYBRIDを搭載したルノーは、当然のごとく燃費自慢である。もっとも小型軽量なルーテシアのカタログ燃費は25.2km/L(WLTCモード、以下同じ)。今回のキャプチャーのそれは22.8km/Lでアルカナと同じ。というわけで、2022年9月現在、ルーテシアE-TECH HYBRIDの燃費は輸入車ナンバー1である。続く2位にはキャプチャーE-TECH HYBRIDとアルカナが同率でならぶ。つまり、ルノーE-TECH HYBRIDは輸入車の燃費トップ3を独占しているのだ。
  E-TECH HYBRIDがいかに低燃費でも、そのぶん走りがヤワなら価値はない。いままでフルハイブリッドが高速道路社会のヨーロッパでいまひとつ受け入れられなかった理由も、絶対的なパワー不足や、アクセルにリニアに反応しない加速特性(現地では“ラバーバンドフィール”などと呼ばれる)などが好かれなかったからでもある。
  その点、E-TECH HYBRIDは、ヨーロッパメーカーのルノーが真正面から開発しただけに、小気味よさとリニアリティにあふれた調律が見事だ。レスポンスは加速側だけでなくアクセルオフしたときの減速側もリニア。そうやってパワートレインが活発に反応してくれれば、ハンドリングも自然と生き生きとする。
  E-TECH HYBRID はドグクラッチトランスミッション(ドグミッション)というレーシングカー由来の変速機を使っているのも独特だ。シンプルなドグミッションはロスが少なく高効率で、変速や断続のキレ味が鋭いのが特徴だが、そのぶん変速時のショックも大きいので、市販乗用車には普通使われない。
  しかし、E-TECH HYBRIDではエンジンとモーターを組み合わせるハイブリッドならでの利点を生かして、変速や動力の断続時にはモーターがピタリと回転合わせをすることでショックを回避しているのだ。
コンディションが過酷になるほど輝きを増す走り
  キャプチャーE-TECH HYBRIDに乗ると、エンジンを停止してのEV走行、エンジン走行、エンジンとモーターが合体したパラレル走行、そしてエンジンで発電しながらモーターで駆動するシリーズ走行と、あらゆるパターンを最適に切り替えながら走る。
  ドライバーには正直、なにがどうなっているのかさっぱり……の複雑制御だが、実際の走行感覚は、ただただ滑らかでシームレス、アクセル操作にリニアなパワーデリバリーである。
  E-TECH HYBRIDの中心となるエンジンは94馬力/148Nmを発揮する1.6リッター自然吸気だが、モーターのアシストもあって、通常時は1.8〜2.0リッターを思わせる力強い走りを披露する。1.2kWhというハイブリッドとしては大きめの駆動用リチウムイオンバッテリーを積む点も、E-TECH HYBRIDのパワフルさを後押しする。高速で上り坂が続くような場面では、エンジンパワーそのものが問われるようになるが、キャプチャーのコンパクトなボディサイズに1.6リッターエンジンならば、十分に力強い走りが可能だろう。
  キャプチャーはヨーロッパでも常にベストセラー争いに加わる人気のコンパクトSUVである。肉感的なエクステリアデザインや質感の高いインテリアに加えて、スライド機構付きのリヤシートや広い荷室などSUVとしてのユーティリティなどが、現地でキャプチャーが人気の理由という。
  キャプチャーは走りもいかにもヨーロピアンである。市街地ではどちらかというと引き締まった乗り心地も、スピードが増すほど、どんどんしなやかになる。心臓部のE-TECH HYBRIDももともと小型軽量でロスが少ないので、高速域でも意外なほどパワフルで、しかもアクセルをガンガン踏んでも燃費落ちが小さい。
  国境を超えて張りめぐらされた高速道路やアルプスに代表される険しい山岳路、旧市街の石畳、そして日本よりはるかに高い平均速度……と、過酷な交通環境が揃うヨーロッパには、世界中の自動車メーカーが開発のために訪れる。キャプチャーE-TECH HYBRIDも、コンディションが過酷になるほど輝きを増す走りは、さすがヨーロッパのド真んなかで鍛えられたハイブリッドというほかない。
  E-TECH HYBRIDのもうひとつの美点はリーズナブルな価格だ。たとえば、今回のキャプチャーE-TECH HYBRIDの本体価格は374〜389万円。これだけ高度なハイブリッドシステムを搭載しつつも、同クラスの輸入コンパクトの純ガソリン車やディーゼル車に対しても割安感をおぼえる戦略価格である。加えて、重量税と環境性能割で約13万円の優遇も受けられるのだ。
  しつこいようだが、これで燃費も輸入車トップクラス。クルマの価格が高騰しているこのご時世、ルノーの頑張りは素直にありがたい。

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