マツダCX-60は体格に合わせて自動でシートとステアリングを調整してくれる! オドロキの機能を実際に使ってみた

2022.09.16 17:00
この記事をまとめると
■CX-60には「i-ACTIVSENSE(アイアクティブセンス)」と呼ばれる予防安全技術を採用
■自動でシートポジションを設定してくれる「自動ドライビングポジションガイド」を搭載する
■「プレミアム」系グレードに標準装備「エクスクルーシブ」系はメーカーオプション設定だ
見た目やパッケージングだけでなく装備も最新の物で武装
  6月24日より予約受注が開始され、9月15日に販売をスタートさせた、FRをベースとしたマツダの新たな2列シートDセグメントSUV「CX-60」。
  マツダにとってまったく新しい旗艦モデルに位置付けられるこのCX-60には、ADAS(先進運転支援システム)「i-ACTIVSENSE(アイアクティブセンス)」として、数多くの予防安全技術が用意されている。
  そのひとつが、センターディスプレイに搭載した赤外線LEDと赤外線カメラでドライバーの居眠りや脇見、急病などを検知する「ドライバー・モニタリング」。また、ドライバーの急病を検知するとハザードランプを点滅、それでも運転に復帰しない場合はブレーキランプの点滅とホーンの吹鳴も加え、異常を周囲に知らせながら、車両を自動で減速・停止させ、必要に応じて自動で緊急通報も行う「ドライバー異常時対応システム(DEA)」も、「Lパッケージ」系以上のグレードに標準装備している。
  そして、衝突安全や予防安全はもちろん、良好な運転環境と優れた操縦安定性を核としたもっとも基本的なゼロ次安全にもこだわる、マツダならではの最新技術が、CX-60に設定された。それが、「ドライバー・パーソナライゼーション・システム」に含まれる「自動ドライビングポジションガイド」だ。
  適切なドライビングポジションを取ることの重要性は、多くの読者にとって釈迦に説法と推察されるが、ロングドライブ時の疲労軽減や緊急回避能力の向上など、さまざまなメリットをもたらしてくれる。だが、マツダの調査によれば、約半数のドライバーが適切なドライビングポジションに設定できていないのだという。
  そこで開発されたのが、この「自動ドライビングポジションガイド」なのだが、今回、その機能を実車で体験することができたのでレポートしたい。
  運転席に乗り込みドアを閉めると認証が開始されるが、まだ登録されていないドライバーの場合は、マツダコネクトのホーム画面の「設定」から「ドライバーパーソナライズ」「ドライバー新規登録」を選択する。その後「登録に5分程度かかります」との注意が表示され、それに対し「OK」を選択すると「自動ドライビングポジションガイド」の登録プログラムが起動する。
  最初は自分の身長をコマンダーコントロールのダイヤルで入力し、続いてマスクやサングラスを着用していない状態でガイダンスに従って左右のドアミラーを見ると、その間に目の位置が自動的に測定される。これに入力された身長のデータを組み合わせることで、胴の長さや脚の長さ、体格や人種が推測されるのだという。
  すると……運転席の前後スライドや背もたれ角度、座面の高さに加え、ステアリングのチルト(上下)&テレスコピック(前後)、ドアミラーの角度、さらにはヘッドアップディスプレイの高さまで、自動的にオススメのポジションに調節された。
全自動調整+微調整で最高のドラポジを提供
  しかしながら、そのポジションは、筆者には全体的にやや遠く感じられた。そこで微調節することになるのだが、項目ごとにガイダンスと、丁度良いポジションに合わせるための操作方法が画面に表示される。具体的には、
・右足の踵をフロアにつけながらアクセルペダルからブレーキペダルへ踏み換えた際に踏みやすいか→ABSが効くレベルまで踏み抜くにはやや遠かったので、前後スライドを前に調節
・アクセルペダルに右足を載せた際に自重で踏み込んでしまわないか→踏み込んでしまう場合は座面を持ち上げてそれを防ぎ、遠すぎる場合は下げる
・ステアリングの上に手を置いた際、手首がステアリングと同じ位置にあるか→ずれている場合は前後上下を調節
・ステアリングの間からメーターを見た際に表示が上下方向とも切れていないか→上側が少し切れていたので、ステアリングのチルトを少しだけ上に調節
・ドアミラーに車体の一部が映り、かつ中心付近にあるか→やや内側に寄り過ぎていたので、外側に調節
・ヘッドアップディスプレイの高さ・傾きは適切か→表示範囲を示す四角のガイドがやや上寄りだったので、下に調節
  といった流れで、画面に表示される説明を見ながら各部を微調整していった。
  確かにこれならば誰もが、適切かつ体格や好みに合ったドライビングポジションを取ることができるだろう。
  とはいえ、この機能を実装するには、パワーシートと電動チルト&テレスコピックステアリング、ドライビングポジションメモリー機能が必須となる。そのため、CX-60でも「自動ドライビングポジションガイド」は、最上級の「プレミアム」系グレードに標準装備、「エクスクルーシブ」系グレードにメーカーオプション設定となっている。
  本来ならば全車に標準装備されるのが理想だが、現実的にはコスト=車両価格に直結するため、なかなかそうはいかないだろう。
  なお、ロードスターの取扱説明書には、適切なドライビングポジションの取り方が非常に丁寧に記載されている。これがCX-60や他のマツダ車の取扱説明書にも掲載されるとともに、「自動ドライビングポジションガイド」が装着されないCX-60にも、調節方法のガイダンスだけでも実装されることを、筆者は願ってやまない。

あわせて読みたい

マツダが軽ワンボックス「スクラムバン/スクラムワゴン」の一部仕様を変更 新たにCVT車をラインナップ
webCG
一度慣れたら病みつきになる…「賢く使いこなす」が大事なACCの「使いどころ」
ベストカーWeb
世界最高峰のヨットレース「アメリカズカップ」が追い求める「人の可能性」
antenna*
【スクープ】2025年登場か!? マツダ「CX-5」の次期型はストロングハイブリッドやEVも設定へ!
CARSMEET WEB
ロッキーライズ買えない今こそチャンス!? 新型WR-Vの価格はお見事!! でもFFだけでいいのか!?
ベストカーWeb
“運動×栄養×睡眠で子どもの可能性を最大限に引き出す”がコンセプトのアイテムをリリース!
PR TIMES Topics
2列シートミッドサイズの新型クロスオーバーSUV「マツダ CX-70」初公開! 電動化技術を全グレードで採用
CARSMEET WEB
新型スイフトは燃費大幅向上! ライバルのヤリスより優れてるポイントは? お得グレードも大公開!!!!
ベストカーWeb
限界に挑戦し続ける姿勢とサステナブルな価値観。ヨットレース「アメリカズカップ」に世界が熱視線を送る理由
antenna*
走行安定性も小回りも利くCX-60!! 価格帯もほぼ同じ……なのに未だCX-5の方が売れるワケ
ベストカーWeb
自動運転よりも先に必要なのは「ドライバー異常対応システム」! いち早く大型車への搭載を促進すべき
WEB CARTOP
dアニメストアCMに須田景凪氏の新曲起用
antenna
トヨタ、カローラ/同ツーリング/同スポーツを一部改良し、特別仕様車を設定
ドライバーWeb
決算の数字は良好に見えるんだけど……お家芸のディーゼルも電動化には抗えなかった! 販売台数が伸び悩むマツダの苦悩
ベストカーWeb
持ち運びに便利なハンドルタイプのモバイルバッテリー「700-BTL054シリーズ」発売
PR TIMES Topics
【マツダ】スクラムバン、ワゴン一部改良!さらに“使える軽”に進化、価格は114万円から
MADURO ONLINE
GR86のエントリーグレードは割高!! 逆にジムニーなら勧めるワケって? 人気車10モデルの最廉価グレードを評価
ベストカーWeb
これがにんじんジュース? 驚きのカゴメ新商品を体験レポート
antenna
【日本にも導入予定】マツダ、3列SUV「CX-80」を欧州で発表…伸びやかなスタイリング
ドライバーWeb
プロは後悔しないためにココを見ている! ジャーナリストがガチで愛車購入前に実践しているチェックポイント5つ
WEB CARTOP
カゴメの新にんじん100%ジュース、そのおいしさの秘密は!?
antenna