信州りんごとふきのとうを使ったハードサイダーで、100年続く産地をこれからも。

2022.09.29 05:25
100余年の歴史を持つ長野市赤沼の「やまだい農園」が新たに製造するのは、日本の風土を活かしたハードサイダー『風の予感』。100年に1度と言われる大雨で甚大な被害が及んだ地域に、新たな時代の風を吹き込みたい。ご支援くださった方には、ふきのとうフレーバーのファーストバッチをお届けします!
はじめまして、長野県長野市赤沼でりんご農園を営む、やまだい農園の西澤です。当農園のある長野市赤沼は『信州りんご発祥の地』と言われる名産地。先代が始めた当園は、開園から100年のあいだ代々引き継がれており、私が4代目。美味しいりんごを作るため試行錯誤をくり返し、日々農作業に励んでおります。
「孫にも安心して食べさせられるりんごを作りたい」との想いで、【有機肥料を中心に使用】【低農薬化】に取り組み、見た目よりも安全と味を最優先して育てています。園主が厳選した品種に絞って、こだわりをもって栽培しています。
私たちが新たに取り組むのは、信州りんごやその生産地に新たな風を吹き込んでくれるであろう【ハードサイダー】づくり。信州の一大産業であるりんごと日本の食文化を掛け合わせたような、コンセプチュアルなドリンクづくりに取り組んでまいります。本クラウドファンディングにご支援くださった方には、当農園としてのファーストバッチとなるハードサイダーをお届けします!
『風の予感』の開発・製造に限らず、日々の取組や考え方など多くを転換するきっかけとなったのは、2019年10月に発生した令和元年東日本台風(台風19号)でした。
全国各地に甚大な被害をもたらしましたが、私たちの農園がある長野市赤沼は、全国的に見ても特に爪痕を残した地域のひとつに。100年に1度とも言われる大雨により千曲川の堤防が決壊してしまい、溢れ出た濁流によって周辺地域には壊滅的な被害が及びました。
被害が及んだエリアは、どこを通ってもりんご畑が目に入るような国内有数の名産地。加えて、被災したのは最も生産量の多いフジりんごの収穫を目前に控える時期でした。赤々と実ったりんごが大量に被害に遭い、当農園だけでも約50トンのりんごが廃棄に追い込まれる結果となりました。
これだけの被害を出しながら、以前と同じように栽培を行えているのは、被災当初から駆けつけてくれたボランティアの方々や、
へご支援してくださった方々のおかげです。ご協力いただいた皆様に改めて感謝を申し上げます。
こうして現在も、100余年の歴史を途絶えさせることなく生産ができていますが、近年は気候変動の影響などによって国内では大規模な災害や天候不順が相次いでいます。3年前に被災したときのような事態が起こらないとは言い切れません。
長きにわたりご愛顧いただいているお客様や、復旧・復興にお力添えいただいた方々をはじめ、全国の皆様へこれからも美味しいりんごを味わってもらうためには、有事にも強い生産・経営体制を整えていく必要があります。それは、生産現場の強靭化とともに、収穫量が落ち込んだとしても収益を確保していくすべを考えることでもあります。
安定的に収益を生む手段のひとつが、りんごの加工品の製造です。形がいびつであったり、少し傷がついていても品質は優れたりんごを余すことなく活用する手段として、ジュースやジャムへの加工はこれまでにも実践してきました。これらに加え、新たにりんごを原材料とする発泡酒【ハードサイダー】づくりへの着手を決めました。
りんごを使ったお酒と聞くと、フランス発祥の【シードル】を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。りんご特有の爽やかな香りと飲みやすい口当たりが特徴で、スーパーや酒屋さんでも広く販売されています。
対してハードサイダーはその名の通り、ビールのようなドライでパンチのある味わいが特徴です。アメリカでは歴史的にも長く親しまれており、日本でも近年のクラフトビール市場の拡大とともに、ハードサイダーの存在やカルチャーが徐々に浸透してきました。
西洋占星術の世界では、いま私たちが生きるこの時代を「風の時代」と呼びます。それ以前に200年以上続いた「土の時代」では、産業革命をはじめとした変化とともに、多くの形あるものが生まれ、人々は価値を見出してきました。対して、2020年12月に転換した「風の時代」では、形なきものに価値が置かれていく、とされています。
とらわれずに自由に活きていく。風の時代を感じられるような、形には残らない大切な人とのかけがえのない時間に寄り添うような、そんな1杯にしたい。こうした想いから、ハードサイダーのブランド名を『風の予感』と名付けました。
『風の予感』という名を体現するように、既存のドリンクの作り方や味わいにとらわれず、自由な発想で生み出していきたい。そして、長年この信州で農家をする者として、日本の風土や自然を感じられるジャパニーズハードサイダーを作ってまいります。
今年は当農園として初のハードサイダー製造。『風の予感』は毎年異なるフレーバーで製造していく予定ですが、この記念すべき年のフレーバーとして、私たちはふきのとうを選びました。
ホップに近い見た目や苦味、香り高さ。そして、信州ではりんご同様に身近で親しまれる存在であること。ジャパニーズハードサイダーをコンセプトに掲げる『風の予感』のファーストバッチはやはり、産地である信州を深く感じられる一杯にしたいと考えました。
国内ではハードサイダーづくりの第一人者とも言える長野県大町市の醸造所、サノバスミスさんに製造を依頼。経験と知見をもとに、りんご×ふきのとうという信州らしいコラボレーションを実現へと導いてくださいました。
りんごはグラニースミスを中心に、ジョナサン、マッキントッシュ、サンふじの4種類を使用。ふきのとうは抽出時間を調整することで、程よい香り付けに。ハードサイダーらしい強い酸味に加えて、ほんのりとふきのとうの苦味を感じられる味わいに仕上がりました。
日本らしい素材がブレンドされた『風の予感』は、和食をはじめ幅広いジャンルの食事に合う1杯。豊かな自然に囲まれたアウトドアシーンや、大切な人と過ごす時間のおともにぜひ飲んでいただきたいです。
りんごの消費者の多くは高齢者にあたる方々であり、生食が主流です。若い方々にもりんごの楽しみ方を知ってもらうために、災害以前から各地のマルシェやイベントに出店して、りんごを使ったドリンクやスイーツを提供してきました。
農家にとって、消費者の方と接する機会は貴重です。農園を飛び出して、お客様や他業種の方々と直接関わることで、農地にいては気づかなかったようなりんごの持つ可能性を見出すことができました。ハードサイダーという手段に巡り合ったのも、同じく出店していたサノバスミスさんとの出会いがきっかけでした。
2022年8月には、同じ長野市を拠点にハードサイダーづくりにも取り組んでいる宮下果樹園の宮下さんと、オレゴン州ポートランドを視察。生産・製造について学ぶとともに、ひとつの食文化として根付くカルチャーの深さを実感しました。
日本でも今まさにハードサイダー文化が徐々に醸成されているところ。自社でも本格的に取り組むことで後押しをしつつ、新たな出会いや気づきを与えてくれることに期待しています。
災害以後は、持続可能な農業形態のために加工部門の充実に取り組んできました。その一環が今回のハードサイダーづくりです。昨年には事業再構築補助金を活用して、災害により取り壊した倉庫をリニューアル。自社内に加工施設を増設しました。
加工施設には搾汁設備も整っており、ハードサイダーの原材料となるジュースの製造も可能。地域の生産者たちがこれからも持続的に栽培を行っていくためにも、この環境を広く活用してもらいたいと考えています。
私たちが加工に関する知見を高めつつ、この施設とノウハウを提供できれば、地域に還元できる価値をもっと高くすることができるはずです。そのためにも、自社商品となる『風の予感』を単年ではなく継続的にリリースしていきたいです。
こうした動きを活発化させるべく、まずは今回のクラウドファンディングを通じて広く知っていただきながら、【信州りんご×ふきのとう】のファーストバッチを一人でも多くの方に味わっていただきたいです。そしてぜひ感想をお寄せください。ご支援・ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
■実施方針と資金の使い道
本クラウドファンディングはAll-in方式(実行確約型)で実施します。目標金額である100万円に達しない場合にも、ご支援いただいた方へのリターン品の提供を行います。本クラウドファンディングで集まった資金は下記に使わせていただきます。
・初期ロット製造費(リターン提供) 約45万円
・『風の予感』広報活動費の一部(HP制作など) 約36万円
・クラウドファンディング実施手数料 約19万円(17%+税)
※費用内訳は100万円調達時の概算です。ご支援総額やご支援プランの数などにより変動します
※100万円以上のご支援をいただいた場合には、自己負担となっている広報活動費に充てさせていただきます


■プロジェクト実施スケジュール
2022年8月下旬時点でのスケジュールとなります。プロジェクトの進捗等により変更となる場合があります。
7月下旬 酒類販売免許取得
9月上旬 クラウドファンディング開始
10月13日 クラウドファンディング終了
10月中旬 リターン品の送付・提供開始
11月末 ご支援金から手数料を差し引いた金額が入金
10月以降 一般販売開始(予定)


■お問い合わせ
本クラウドファンディングへのお問い合わせは、本ページ「メッセージで意見や質問を送る」ボタン、または下記までご連絡ください。リターン品の提供にご協力いただいている事業者様への直接のご連絡はお控えください。
やまだい農園  
住所:〒381-0001 長野県長野市赤沼1793
MAIL:yamadai[a]apple-nagano.com([a]を@に変換して送信)
TEL:026-251-3388(担当:西澤)


■酒類販売免許 保有証明

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