4WDや水平対向エンジンが特徴! スバルの歴代SUVモデルを振り返る

WEB CARTOP
2022.09.09 13:00
この記事をまとめると
■スバルの現在のSUVのラインアップを紹介
■過去のSUVモデルも振り返る
■個性的なモデルが今も昔も存在していた
こだわりの強いスバルのSUV
  世界的にSUV人気が高くなっている現在、スバルにもSUVがラインアップされています。
  他社のSUVとは違いスバル自慢のAWD(4WD)や水平対向エンジンが搭載されていることが大きな特徴といえるでしょう。
  今回はスバルが現在ラインアップするSUVと、過去に登場したモデルを紹介していきます。
スバルSUVラインアップ
ソルテラ
 ボディサイズ:全長4690mm、全幅1860mm、全高1650mm。ホイールベース:2850mm
 価格:594万円〜682万円
  自動車の電動化がますます進んでいく中、スバルがトヨタと手を組み開発したEV SUVのソルテラ。ボディ設計や走行性能の煮詰めをスバル、パワートレインや電装系の設計をトヨタが担いました。トヨタではbZ4Xとして販売されます。
  車名はラテン語で太陽を意味する「SOL」と大地を意味する「TERRA」2つの単語を組み合わせたもの。ロー&ワイドなプロポーションにスバル車のアイデンティティとなるヘキサゴングリルを備え個性的なデザインに仕立てられました。
  ソルテラに搭載されるパワーユニットは新開発のEVユニット。アイシンとデンソーが共同開発し「eAxie(イーアクスル)」と名付けられたこのユニットはモーター、インバーター、トランスアクスル、ギヤトレイン、インバーターを一体化。コンパクトサイズのユニットとしたことで、広い室内空間とクラシュストロークを確保することができました。
  駆動方式はFFとスバルお得意のAWDを用意。AWD仕様は前後に同出力のモーターをそれぞれ配置しています。このモーターは駆動方式に合わせ出力が最適化されておりFFでは150kW。AWD仕様には80kWのモーターを2つ搭載しました。
  モーターに電力を供給するバッテリーは大容量リチウムイオンバッテリー。WLTCモードの1充電航行距離はAWDが487〜542km/kWh、FFが567km/kWh。EVの不安材料となる走行距離で不安を感じることはありません。
  ソルテラのAWDは他のスバル車同様、ディファレンシャルギアが車両中心線上に配置されるシンメトリカルレイアウトを採用。駆動力は前後ともに独立して制御できるためフロント100:リヤ0、また逆にするなど自由に配分することができます。
  気になる室内空間ですが、大容量バッテリーを搭載する影響はまったくないと言えるほど広い居住空間を有しています。ラゲッジルームも広さは十分。床が高低差約70mmの上下2段階調整式となっているので、積載物や利用シーンに合わせアレンジできるところが嬉しいポイントといえるでしょう。
  床を上段にすると後席を倒した状態で段差のないフラットな空間となります。
  と、魅力満載のソルテラですがタイヤが脱輪するおそれがあるとして6月23日に国土交通省に届け出たリコールの影響で注文がストップ状態。いち早く原因を究明し販売を再開してほしいものです。
レガシィ アウトバック
 ボディサイズ:全長4870mm、全幅1875mm、全高1670〜1675mm。ホイールベース:2745mm
 価格:414万7000円〜429万円
  日本にステーションワゴンブームを巻き起こした初代レガシィ。1995年にデビューしたレガシィはモデルチェンジを繰り返し、現在は7代目となっていますがセダンやワゴンの国内販売はされていません。
  唯一ワゴンをベースにSUVテイストに仕立てシリーズのフラッグシップに位置づけられたレガシィ アウトバック(以下、アウトバック)がラインアップされています。
  現行レガシィの主要マーケットが北米のため全長、全幅ともに国内では使いづらいサイズとなっていますがパワーユニットやアイサイトを標準装備しているなど日本向けに改良されてはいます。ただし、押し出しが強くアメリカ人受けしそうなデザインはそのままのため、好き嫌いがはっきりとわかれるかもしれません。
  日本向けのアウトバックにはCB18型1.8リッター水平対向4気筒直噴ターボエンジンを搭載。最高出力177馬力を発揮し低回転から最大トルクを発生するエンジン特性を持つことで使いやすさは抜群です。リーンバーンエンジンなのでWTLCモード燃費は13.0km/Lと約1700kgの車重を考えると優秀な燃費性能を誇ります。
  このエンジンに組み合わせるトランスミッションはチェーン式CVT「リニアトロニック」。8段のマニュアルモードを備えスムーズな走りを実現しました。
  スバル自慢の4WDシステムは当然、アウトバックにも装備されています。アウトバックの4WDシステムは湿式多板クラッチを電子制御するアクティブトルクスプリット方式。213mmの最低地上高を持つアウトバックには悪路専用モードも備え、路面状況に応じ駆動力を確保することで高いオフロード走破性を有しています。
  ボディがアメリカンサイズなことで居住空間やラゲッジは広大です。日常使いでの取り回しが気にならなければ、かなり魅力的なSUVであることは間違いありません。
フォレスター
 ボディサイズ:全長4640mm、全幅1815mm、全高1715〜1730mm。ホイールベース:2670mm
 価格:293万7000円〜330万円
  インプレッサとプラットフォームを共有しミドルサイズのクロスオーバーSUVに仕立てたフォレスター。現行モデルは2018年に登場した5代目となります。
  シリーズ初となるハイブリッド仕様を設定したことや2.5リッター水平対向4気筒直噴エンジンをラインアップしたことなどデビュー時は大きな話題を集めました。
  先程紹介したレガシィ アウトバックとは違い国内で扱いやすいボディサイズを採用していますが、居住空間やラゲッジルームなどユーティリティ性能は抜群。後席使用時でもゴルフバッグを横置きで4つ積載できる荷室幅を備えるクルマは、このクラスでは多くありません。
  現行モデルは改良やマイナーチェンジが行われ、デビュー時に用意された2.5リッターエンジン搭載車は廃止。現在は2020年のマイナーチェンジで追加された直噴1.8リッター水平対向4気筒直噴ターボエンジンと“e-BOXER”と呼ばれるハイブリッド仕様がラインアップされています。
  フォレスターに搭載される“e-BOXER”は燃費重視のハイブリッド車が多い中、モーターのリニアなトルク特性を活かした走行性能を売りにしているハイブリッドユニット。燃費はWTLCモードで14.0km/Lですが、リニアトロニックと呼ばれるCVTに組み込んだアシストモーターが瞬時にエンジンをアシストすることで走行性能を高めました。
  このフォレスターも220mmの地上最低高やシンメトリカルAWDシステムを搭載していることで、スバル車らしい高いオフロード走行性能を備えています。AWDはアクティブトルクスプリット式で、四輪の駆動力やブレーキを自動で制御する“X-MODE”も備わる本格派。悪路での走行はライバル車を圧倒する性能を誇ります。
  この原稿の執筆時にはまだ販売が始まっていませんが、フォレスターには新グレード「STI Sport」を追加予定。STIチューニングによる専用ダンパーを装着するなどで、スバルいわく「SUVの走りを深めたモデル」と説明する走りに特化したモデルとなるようです。すでに先行予約がスタートしていますが、フォレスターに興味がある方にとって気になる1台となるのは間違いありません。
XV
 ボディサイズ:全長4485mm、全幅1800mm、全高1550mm。ホイールベース:2670mm
 価格:220万円〜295万9000円
  インプレッサスポーツをベースに最低地上高を200mmとするなどクロスオーバーSUVに仕立てられたXV。他のスバルSUV同様、見た目だけでなく高いオフロード性能を備えているのが特徴です。
  XVのボディサイズは全幅こそ1800mmとやや広いですが、全高は多くの機械式駐車場を利用できる1550mmに抑えるなど国内の交通インフラにも対応しやすいサイズなのが特徴。運転席周りはもちろん、後席の居住空間もゆとりがあります。
  またラゲッジルームも385Lの容量を備え床下収納を設けるなど日常使いはもちろん、アウトドアなどレジャー目的での使い勝手も十分といえるでしょう。
  パワーユニットは現在、1.6リッター直4水平対向エンジンと2リッターエンジン+モーターのハイブリッド仕様を設定。デビュー時にラインアップされていた2リッター直4水平対向エンジンは2019年のマイナーチェンジで廃止されました。
  AWDシステムには、アクティブトルクスプリット方式を採用。フォレスター同様、前後駆動配分やブレーキのトラクションコントロールが悪路専用モードに切り替わる“X-MODE”を備えています。
  また先進運転支援システムを世に広げたアイサイトも最新版がすべてのモデルに標準装備。走行性能、ユーティリティ、使いやすいボディサイズと走攻守が揃ったXVはSUVの購入を考えている方にとって多くの魅力を備えています。
歴代のスバルSUVも実用性と個性を兼ね備えていた
  スバルは過去にも数々のSUVを登場させてきました。現在のSUVに影響を与えたと思われるモデルたちを振り返ります。
 レオーネエステートバン(1972〜1979年)
  厳密にいえばSUVとは呼べないものの、後に繋がるスバルのSUVに大きな影響を与えたのが初代レオーネに追加されたエステートバン。
  セダンをベースとした商用バンの悪路走破性を高めるため最低地上高を210mmに高め4WDシステムを搭載……と、現在ラインアップされているスバルSUVと同じ思想で開発されたクルマなのです。
  レオーネエステートバンの4WDシステムはエンジン縦置きFF仕様のトランスミッション後部にドライブシャフトを接続。FF→4WDと変更するセレクティブ方式を採用し、走行中でも駆動方式を切り替えることが可能でした。
  エステートバンのパワーユニットは1.4リッター直4水平対向エンジンを搭載。セダンやエステートバンのFF仕様には1リッターエンジンも用意されていましたが、4WD化し車重が重くなったことでパワー不足と判断されたのか搭載はされていません。
  レオーネエステートバンの4WD仕様は発売後、悪路走破性の高さが評判を呼び「スバル=4WD」と今も続くブランドイメージを植え付けることとなる記念すべきクルマでした。
レガシィ グランドワゴン(1995〜1998年)
  2代目レガシィに追加されたレガシィ グランドワゴン。当時、RVブームが巻き起こっていた中、レガシィツーリングワゴンをベースに最低地上高200mmを高めオーバーフェンダーや大径タイヤなどでクロスオーバーSUVに仕立てた1台でした。
  駆動方式はスバル自慢のアクティブトルクスプリット式4WDを採用。2.5リッター水平対向4気筒エンジンを搭載し、電子制御タイプの4速ATを組み合わせています。
  デビュー後、高い人気を集めたグランドワゴンは1997年に車名を「ランカスター」に変更。ただ、北米では「アウトバック」として発売されていたことからもわかるように、現在ラインアップされているレガシィ アウトバックの祖となるモデルでした。
インプレッサスポーツワゴン・グラベルEX(1995〜2000年)
  1992年にデビューした初代インプレッサのスポーツワゴンをベースに最低地上高を180mmに拡大。当時のRV車に装着されることが多かったグリルガードや背面タイヤでSUVに仕立て1995年に登場したのがグラベルEXでした。
  パワーユニットは最高出力220psを発揮する2リッター水平対向4気筒ターボエンジンを搭載。4WDとの組み合わせで、その名の通り悪路をものともしない走行性能を備えていたのが特徴です。
  当時、ハッチバックやワゴンをベースにこのようなお手軽SUV(当時はRVと呼ばれていましたが)が多数、登場しましたが1994年にトヨタ・RAV4、1995年にホンダ・CR-Vとライトクロカンが登場したことでそれらのモデルは大きな打撃を受け販売は低迷。
  グラベルEXも販売は成功しませんでしたが、現在販売されているXV登場に多少なりとも影響を与えたのではないかと思われます。
エクシーガ クロスオーバー7(2015〜2018年)
「ミニバン+SUV」のクロスオーバーとして2015年に登場したエクシーガ クロスオーバー7。スバルが2008年から販売していたミニバンのエクシーガをベースに開発されたモデルですが、派生車というより販売が伸び悩んでいたエクシーガのビッグマイナーチェンジ仕様(※2015年からエクシーガのラインアップはクロスオーバー7のみとなった)といった意味合いで登場しています。
  押し出し感を強くしたフロントマスクや最低地上高170mmとしたことなどでエクシーガとは印象を大きく変えたクロスオーバー7。2.5リッター水平対向4気筒エンジンとリニアトロニックCVTにより走りの良さも味わえました。
  ミニバンとしては3列目シート周りの居住空間は広いとは言えませんでしたが、5名乗車を前提に使用すると460Lのラゲッジ容量やゆとりある居住空間が大きなメリットとなります。
  ボディサイズもやや大きいものの全長4780mm、全幅1800mm、全高1670mmと国内で使用するには問題ないサイズでした。
  クロスオーバー7は2018年に販売が終了しましたが、改めて振り返るとけっこう魅力的なクルマだったなと思ってしまいました。エクシーガのデビュー時からラインアップされていたら、もしかしたら人気を集め2代目エクシーガが登場していたかもしれません。
まとめ
  国内外メーカーから多くのSUVが登場していますが、改めて深掘りするとスバルのSUVは個性的なことがわかります。
  他車にはない個性を備えたモデルというのはSUVでなくても魅力的であることは間違いありません。ライバルと比較することなく選ばれるモデルが多いスバルのSUVは今後も注目されていくことでしょう。

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