見た目もパワートレインもインテリアも全然違うのにマジ!? 新型エクストレイルとアウトランダーは兄弟だった!

2022.09.01 11:40
この記事をまとめると
■新型エクストレイルとアウトランダーPHEVの共通点を解説
■日産と三菱はルノーも含めたアライアンスを組んでいるので共同開発車両という面も持つ
■基本設計が優れていることもありどちらもセールスは好調だ
大量受注を受けている新型エクストレイルの良さとは?
  2022年7月25日にフルモデルチェンジを果たした、日産のミドル級SUV「エクストレイル」。これまで築き上げてきたヘリテージを感じさせるアピアランス、最新のハイテクターボエンジンを発電用に使うe-POWERなどのメカニズムは、わかりやすくエクストレイルの魅力をアピールしている。
  実際、ユーザーから新型エクストレイルは高く評価されており、発売から2週間で1.2万台もの受注を集めるという好スタートを切ったことも話題だ。
  そんなエクストレイルには、じつは血を分けた兄弟といえるモデルがあり、そちらも好調に売れていることを、ご存じだろうか。
  その兄弟モデルこそ、三菱アウトランダーPHEVである。
  2021年12月のフルモデルチェンジで現行型となったアウトランダーPHEVは、三菱独自のプラグインハイブリッド・パワートレインを採用している。そのエンジンは自然吸気2.4リッター4気筒であり、バッテリーもプラグイン(外部充電)に対応しているため、総電力量は20.0kWhと大きいものが積まれている。
  いずれも前後をモーターで駆動する電動4WDという大枠では似ている部分もあるが、3気筒VC(可変圧縮比)ターボによるシリーズハイブリッドのエクストレイルとは共通点がないように思える。
  しかし、エクストレイルとアウトランダーPHEVの骨格は共通なのである。
  ご存じのように、日産と三菱はルノーも含めたアライアンスを組んでいる。基本設計を集約することでアライアンス内の開発リソースを有効活用するというのは、当然の判断であり、その意味でいえばエクストレイルとアウトランダーPHEVは同じルーツを持つ電動SUVなのだ。
違いは多岐に渡るが中身はほぼ同じクルマだった
  こちらの画像は2022年の「人とくるまのテクノロジー展 横浜」にて展示されていた、両車のボディの後席フロア付近を撮影したもの。左がエクストレイル、右がアウトランダーPHEVとなっているが、基本設計が共通していることは明白だ。
  展示物の横には説明員として各モデルを開発したエンジニアが立っていたが、それぞれに伺った話をまとめると、「骨格部分(プラットフォーム)の基本開発は日産が中心となっていたという。とはいえ、三菱のエンジニアは折を見て日産の研究所に足を運んでいたようで、アウトランダーPHEVが20インチのタイヤを履けるようになっているのは、プラットフォームの設計段階で三菱サイドの開発目標を織り込んでいった結果だともいう。
  さらに裏話的にいえば、当然ながらルノーからもさまざまな要望があったという。さすがにルノーからエンジニアが足を運ぶということは、コロナ禍ということもあって頻繫にはできず、距離と時差のあるなかでの情報共有には、外野が想像する以上の苦労もあったようだ。
  それはさておき、このように基本設計の部分では共通しているエクストレイルとアウトランダーPHEVの具体的な似ている部分、異なる部分をあらためて整理してみよう。
ボディサイズ
 エクストレイル
 全長4660mm・全幅1840mm・全高1720mm・ホイールベース2705mm・最低地上高200mm
 アウトランダーPHEV
 全長4710mm・全幅1860mm・全高1745mm・ホイールベース2705mm・最低地上高200mm
エンジン
 エクストレイル
 KR15DDT型 3気筒DOHCターボ可変圧縮機構 総排気量1497cc 最高出力106kW 最大トルク250Nm
 アウトランダーPHEV
 4B12型 4気筒DOHC可変バルタイ機構 総排気量2359cc 最高出力98kW 最大トルク195Nm
駆動モーター
 エクストレイル 
 フロント BM46型 最高出力150kW 最大トルク330Nm リヤ MM48型 最高出力100kW 最大トルク195Nm
 アウトランダーPHEV 
 フロント S91型 最高出力85kW 最大トルク255Nm リヤ YA1型 最高出力100kW 最大トルク195Nm
  こうしてスペックを並べていくと、ホイールベースが同一であるなど骨格ベースで共通していると感じられる部分は多数ある。駆動モーターの共通性について確実なソースは得られていないが、リヤモーターが同じスペックであるのは偶然ではないはずだ。
  いずれにしても、エクストレイルとアウトランダーPHEVは、搭載するエンジンや4WD制御こそ異なるが、素性の部分では兄弟といえるモデル。いずれも市場で高い評価を受け、好調に売れているということは、基本設計が優れている証左であろう。そうした基本設計の優秀さが、開発リソースを集中したことで実現したのだとすれば、アライアンスの効果が確実にユーザーメリットとして生まれているといえそうだ。

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