ライバルを探してみたら……居そうでいない!? 新型エクストレイルが「無双する予感」漂うSUVだった

2022.08.30 07:00
この記事をまとめると
■日産のミドルSUVであるエクストレイルの新型が日本デビューを果たした
■コンセプトやサイズ、システムなどで似ているモデルもいくつか存在する
■e-POWERを搭載した電動感の強いSUVであることを考えると直接的ライバルはない
日産独自の技術が盛り込まれた電動SUV
  2000年に初代が登場した、”タフギヤ”をコンセプトとした日産のミッドサイズSUV、エクストレイルがT33型の4代目としてこの夏デビュー。歴代に受け継がれるタフギヤというコンセプトはそのままに、一段と洗練されたスタイリングを纏っている。
  3列シート仕様も選べるボディサイズは全長4660×全幅1840×全高1720mm、ホイールベース2705mm。最低地上高200mm(FF)~185mm(4WD)。先代が同4690×1820×1740、2705mm、最低地上高200~205mmだから、ショーティかつワイドでやや低まったプロポーションとなる(最低地上高に大きな違いはなし)。
  最大の特徴は、ついに3気筒1.5リッターVCターボエンジン+ハイパワーモーターによる進化版e-POWERのみのパワーユニットとなり(WLTCモード燃費は19.7~18.3km/L)、もはや純ガソリン車のグレードがないところ。さらに、電気で走る新体感の4WD=e-4ORCEを新設定。つまり、「e-POWER」と「VCターボエンジン」、そして「e-4ORCE」を組み合わせた、日産独自の技術がもたらす、完全なる電動SUVになったということだ。
  もちろん、日産ならではのプロパイロットは、ナビゲーションと連動し、地図データをもとに制限速度に応じて設定速度の切り替えやカーブに応じた減速支援など、ドライバーの操作頻度を軽減すしてくれる「ナビリンク機能」を追加したほか、スイッチ操作だけで駐車時に必要なすべての操作をシステムが、自動で制御する「プロパイロット パーキング」を採用しているのだから頼もしく心強い。
エクストレイルにガチのライバルは存在しない
  さて、そんなT33型エクストレイルのライバルを国産SUVで探してみると、”タフギヤ”のコンセプトからは、たとえばハリアーといった”SUVのカタチをしたトヨタの高級サルーン的キャラクターの”都市型クロスオーバーモデルは除外されるだろう。
  で、キャラクター、走破性へのこだわり、そしてボディサイズ的にもっとも近いのは、スバルのフォレスター、それもマイルドハイブリッドのアドバンスグレードだ。ボディサイズは全長4640×全幅1815×全高1815mm。ホイールベース2670mmだ(2022年夏の大幅改良モデル以前のスペック)。そして、トヨタRAV4に後から加わった、ハイブリッドのアドベンチャーグレードも、2.5リッターエンジン+2モーターと、パワーユニット的にはけっこう違うものの、全天候型ハイブリッドSUVというキャラクターは似ていなくもない。
  そして、クラス的にはマツダCX-5のクリーンディーゼルエンジン=SKYACTIV-Dも、電動車ではないもののガソリン車じゃないほう……という点では、ライバルとなりうるかも知れない。
  ややアーバン寄りとはなるが、レクサスNXは、価格はともかく、全高は低いものの、全長、全幅はほぼ一緒。HVとPHVも揃える電動SUVモデルと言うべき1台だ。
  ホンダのSUVで言うと、最新のZR-V(全長4580×全幅1800×全高1630mm、ホイールベース2735mm)ではなく、サイズ的にはCR-V(e:HEVモデルがある)に近い。
  新型エクストレイルの価格は2WDでSの319.88万円からGの429.88万円、4WDだとS e-4ORCEの347.93万円からG e-4ORCEの449.9万円(4WDにのみある3列シートはX e-4ORCEが393.03万円)。そのほか、よりワイルドなデザインとなるエクストリーマーX、オーテックがラインアップされる。悪路走破性にこだわりがあり、3列シートも用意する電動SUVでは三菱のアウトランダーPHEVもあり、ボディサイズは近いものの、価格は中心グレードのGで490.49万円と、クラス上となるため直接的なライバルにはならないだろう。
  新型エクストレイルが、進化したe-POWERを搭載し、極めて電動感の強いSUVであることからすれば、アウトランダー以外のモデルとしては、RAV4 HVのアドベンチャーグレードが比較的近いキャラクターになり得るが、キックスはさておき、直接的ライバルはほぼ不在、ともいえる1台になりそうだ。とくにe-4ORCE(4WD)車はフロント150kW+リヤ100kWものハイパワーモーターを搭載しているから、400万円前後の価格帯でもっとも電動車色の濃い、電動パフォーマンスを発揮してくれるSUVになることは間違いないだろう。
  都市型クロスオーバーモデル、SUVのカタチをしたサルーンとして選ぶなら話は別だが、アウトドアやSURF & SNOWのスポーツの相棒としてチョイスするなら、ついにAC100V/1500Wコンセントを備えた新型エクストレイルは、ある意味、いきなりこのクラスで最強の存在になるかも知れない。

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