自分の絵で人を喜ばせたい──アーティスト・河野ルルさんと、コロンビア“プライスストリーム”シリーズのコラボレーション

2022.08.12 06:00
国内外の公共施設・病院・学校などの壁画ペイントを中心に、「自分の絵で人を喜ばせたい」という想いで作品を生み出すアーティスト・河野ルルさん。コロンビアとのコラボアイテム発売を記念して、絵を描くきっかけとなったエピソードから、自身の活動に込めた想い、コラボアイテムの制作エピソードなどについてインタビュー。記事の最後には、プレゼントキャンペーンのお知らせもあるのでそちらもお見逃しなく!
温かなタッチと色彩豊かなカラーで、想像力をかき立てる作品を生み出すアーティストの河野ルルさん。世界中を旅したときに絵と出会い、帰国後にアートフェアでグランプリを獲得。以後は、国内外の公共施設・病院・学校などの壁画ペイントをはじめ、企業やブランドとのコラボ作品や、不思議な生き物が登場する絵本の制作など、精力的に活動しています。そんなルルさんとコロンビアとのコラボアイテムが発売! 小物を中心としたコロンビアの“プライスストリーム”シリーズに、ルルさんが描くキュートなモチーフが落とし込まれたスペシャルなアイテムたちが誕生しました。今回はコラボアイテム記念として、ルルさんに絵描きとしての活動遍歴や活動の根底にある想い、そしてアイテム制作時のエピソードなどをインタビューしました。
絵との出会い。トルコのキャンバスとメキシコの壁画
1987年生まれ、愛知県名古屋市出身。ルルさんの絵描きとしてのスタートは、それほど昔の話ではありません。元々は名古屋で絵とはまったく関係のない会社で働いていたというルルさん。旅行するのが好きだったため、有給を取っては近場のアジアなどによく旅行に行っていたそうです。そして2015年──。
「もっと長く旅をしたくて、会社をやめて1年ほど海外をフラフラしていました。ついに旅の途中のメキシコでお金がなくなってしまい、最初は『宿で働かせて!』と言って掃除とかをしていましたが、『こんなことをするために来たわけじゃない……』って思って。ある日、屋根の上の水を貯めるタンクをチェックしながらぼんやりしていたら、『あ〜なんかもう絵を描いてタダにしてもらおう!』って突然ひらめいて。もう失うものがないみたいな気持ちで宿の人に言ってみたら、『ちょうど絵が欲しかったんだよね!』みたいに答えてくれて。壁画どころか絵を描くこともまともにやったことはなかったけど、描いてみたらすごく楽しかったんです」
そこからは絵を描きたいがために宿を変えて、交渉して、描いているうちにまた次を探して……というのを3ヵ月くらい繰り返していたというルルさん。「長くいられるようにちょっとゆっくり描いて、次の宿を見つけたらさっと描いて。アハハ!」と当時の夢中になっていたメキシコの日々を振り返ります。
「そのころの日記に、最初の宿の壁画を描き始める前日のページがあって。そういうときって『初めて描くけど失敗したらどうしよう』『なんか変なものを描いて怒られたらどうしよう』とかありそうなのに、『楽しみでしょうがない!』みたいな内容を日記に書いていたんです。実際に描き始めてからは、もうごはんも睡眠もいらないってくらい夢中になっていたんですよね。完成したら、宿の人も泊まっていた人も、お世辞だと思うけどすごく褒めてくれて。それを間に受けて、舞い上がって、絵を描こうと思うようになりました」
「絵を描きたいって思ったこともないし、絵描きになるなんて夢にも思わなかった」というルルさんを、一気に絵の世界へ誘ったメキシコでの壁画体験。さらに話を聞いていくと、これまであまりインタビューなどでは語っていないという、トルコで出会った画家のおじいさんとのエピソードを教えてくれました。
「アジアのあとにヨーロッパへ行ったんですけど、トルコにいたときにアンティーク屋さんが集まっているエリアがあって、私は古いものが好きなので毎日そのあたりを散歩していました。あるとき大きな倉庫を見つけて、『ここもアンティーク屋さんかな?』と思って入っていったら、そこは画家のおじいさんのアトリエだったんです。中には大きな絵が飾ってあって、おじいさんに話せる範囲で感想を伝えたら、近くにあったビニールに包まれているキャンバスを開けて『あなたも描いてみなさい』って。そこで初めて、キャンバスに絵を描く体験をしたんですね。さらにその日から1週間ぐらい、そのおじいさんのアトリエに通って、絵を描く時間を過ごしました。今考えると、メキシコで壁画を描く前にも『絵って楽しいな』と思っていましたね」
想像の中で生まれた生き物や、生命力みなぎる植物たち
2016年に帰国し、地元の名古屋に戻ったルルさん。途端に親から「仕事はどうするの?」と言われて就活をスタートし、何社か面接を受けたそうですが、絵を描きたい気持ちを抑えられませんでした。
「絵とはまったく関係のない仕事の面接を受けているから、面接で『私は絵が描きたいので、定時で上がれる御社を受けました』みたいな感じで……フフフ、それじゃどこも受からないですよね。帰国後はかなり感覚がズレていました。それで就活する気もなくなって、『もういい!バイトしながら絵を描こう!』と。それで最初は自作のチラシを商店街のいろいろなお店に配ったり、病院や福祉施設に直筆の手紙を書いて送ったりしていました。そこから少しずつ知り合いもできて、そのつながりで紹介してくれたこともあって。今話していて思い出したのは、5年前に私が送った手紙をずっと取っておいてくれた保育園から、この間『ぜひ壁画を書いてほしい」っていう連絡がありました。そのとき、やっていたことはムダじゃなかったと思いましたね」
地道な活動はやがて、思わぬ形で実を結ぶことに。ルルさんは2017年に意を決して出展したアートフェア「UNKNOWN ASIA ART EXCHANGE OSAKA」で、なんとグランプリを獲得しました。
「それまではそういうものがあるとか、受けた方がいいとかもよくわかってなくて、あれが初めて参加したコンペでした。何かはつかみたい、“藁をもつかむ”みたいな気持ちで出ていたのでグランプリは信じられなかったし、絵以外にも自分にスポットライトが当たるみたいな経験はしたことがなかったので。そのあとからありがたいことに絵のお仕事をどんどんいただけるようになって、本当に人生が変わりました」
ルルさんの絵は、想像の中で生まれた生き物や生命力みなぎる植物などが、明るく鮮やかな色彩で描かれます。そのイマジネーションの源泉やオリジナリティのある手法は、どこから生まれているのでしょう。
「旅に出る前に働いていたのは動物医療関係の仕事でしたし、元から生き物や自然は好きでした。ただしデッサンとかを勉強したことはないので、上手くは描けないじゃないですか。それなら逆の方向へ行こうと思って、色を変えたり、形を崩したりしながら絵を描くようになりました。あと例えば、まず赤い丸いものを描いたら、その隣には薄いピンクの小さいもの、それとトゲトゲしたものを……とか、そういう感じで描き進めています。壁画も含めてほとんどの場合で下書きはせず、気の向くままに。色彩感覚みたいなものは自分でも謎ですけど、いろいろな国でさまざまなカラフルなものを見たから、そういうのはインプットされているのかなと。そういったことをふまえて、『ここがこうだったらカワイイな』とか想像しながらいつも描いています」

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