プリムス・バラクーダにランチェロ! アメリカの刑事ドラマ「ナッシュブリッジス」の劇中車が自動車マニアを歓喜させるラインアップだった

2022.07.31 13:00
この記事をまとめると
■「ナッシュブリッジス」はアメリカの人気刑事ドラマ
■プリムス・バラクーダなど、興味深い劇中車が登場する
■アメリカのクルマ文化を垣間見ることもできる作品だ
プリムス・バラクーダのコンバーチブルが登場!
  先日仕事のためインターネットを検索していたら、2021年11月に往年のアメリカ人気刑事ドラマ“ナッシュブリッジス”のリバイバル版として、スペシャルドラマ“ナシュブリッジス2021”がアメリカでテレビ放映されていたことを知った。
  “ナッシュブリッジス”はアメリカではCBSネットワークで1996年から2001年まで全6シーズンが放映された人気刑事ドラマ。日本でも地上波やCSなどで放送されていた。
  主演は、筆者が“20世紀最高のアメリカ刑事ドラマ”としている“マイアミバイス”でもお馴染みのドン ジョンソン氏がナッシュブリッジス刑事を演じるとともに、製作総指揮としても参加している(筆者は野沢那智氏の吹き替え版を見ていた)。シリーズのほとんどでは、チーチ マリン氏演じるジョー ドミンゲス刑事と組み、サンフランシスコを舞台にさまざまな事件を解決していく。
  マイアミバイスは少々“重たい”テーマのストーリーも目立っていたが、ナッシュブリッジスでは、西海岸(サンフランシスコ)が舞台ということもあり軽快なストーリー展開が目立っていた。ある時には、マイアミバイスで、ドン ジョンソン氏演じるソニー クロケット刑事とパートナーを組んでいた、リカルド タブス刑事を演じていた、“フィリップ マイケル トーマス氏”がゲスト出演するなど、とにかく“洒落のきいた”ドラマ作りとなっていた。
  注目すべきはナッシュ ブリッジス&ジョー ドミゲス刑事が乗り回していたクルマ。それは黄色い1971年型プリムス・バラクーダのコンバーチブル。あえてダッヂ・チャレンジャーではなく、バラクーダという設定が思わず目を引いた。劇中ではベトナム戦争に従軍した兄からナッシュ ブリッジスがこのバラクーダを預かり、乗り続けていることになっていた。アメリカでは、たとえば父親が大切に若いころから乗っていたクルマを、息子や娘が運転免許を取ると、それを譲るということはよくあるようだ。もちろん兄弟でもそのようなことは行われているようで、そんなアメリカの“クルマ文化”を垣間見ることもできた。
アメリカのクルマ文化を垣間見ることもできる作品
  また、同僚のハーベイ刑事は1972年型フォード・ランチェロ(乗用車をそのままピックアップにしたようなクルマ)に乗っていた。一般的にこの手のモデルを劇中に登場させる時には、シボレー・エルカミーノがよく選ばれるのだが、バラクーダとともに、ランチェロが採用されているところに、ナッシュ ブリッジスというドラマのクルマへのこだわりを強く感じた(筆者のまわりのアメリカ車ファンも注目していた)。
  ナッシュ ブリッジスの娘のクルマが最初はフォルクスワーゲン・ビートルのカブリオレで、その後フォルクスワーゲン・ラビット(ゴルフI)のカブリオレに乗り換えるといった、アメリカ女子の“定番クルマ(当時/その後ニュービートルやザ ビートルになっていった)”が選ばれるなど、とにかく劇中車のセレクトに対するこだわりというものを強く感じた。
  そして“ナッシュブリッジス2021”でも、ともに70代となったナッシュ ブリッジスとジョー ドミンゲスが警察官として復帰し、バラクーダに乗って捜査するのだが、ストーリーを確認していないのだが、現行ダッヂ・チャレンジャーのコンバーチブルにも乗っている。しかし、カタログ上は現行チャレンジャーにはオープンモデルは存在していないのでカスタムメイドモデルのようである。
  バラクーダとチャレンジャーにふたりが乗っている様子と比較すると、チャレンジャー自体も相当ボディサイズが大きいのに、バラクーダと比較すると結構小さく見えてしまう。いまとなっては、当時のバラクーダのようなアメリカ車がそのままのスペックでリバイバルすることなどは期待できないが、改めて当時のアメリカ車の存在感の大きさと、アメリカという国がいま以上におおらかな存在だったことをまざまざと感じさせてくれた。
  なお、日本の刑事ドラマでここまでクルマへのこだわりを感じたのは、少々ナッシュブリッジスとは趣は異なるが“西部警察”以降巡り合ったことがない(刑事ドラマの枠を超えれば“映画アウトレイジシリーズ”もなかなかこだわりがあった)。

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