今こそ見直したいスバル「R-2」の魅力とは?「てんとう虫」をフル4シーターにしたパッケージに注目

AUTO MESSE WEB
2022.07.29 11:40
機能を追求した末に生まれたデザイン
 創業社長が偉大なばかりに2代目が評価されない、という例もよく聞きますが、クルマでも先代のイメージが強烈すぎて2代目は正当に評価されない、というケースは少なくありません。本格的な軽乗用車として、国内モータリゼーションの発展をけん引したスバル360に対して、それを継承したR-2はその好例。大きく進化していて、もっと評価されてしかるべきモデルだったと思います。今回は、そんなR-2を振り返ります。
本格的なクルマとして登場した国民車スバル360
 わが国固有の軽自動車は、戦後の経済復興と、モータリゼーションの発展を目標に、1949年に軽自動車規格が成立しています。ただしこのときは、現在の軽自動車からは想像もつかないようなイメージで、ボディサイズは全長2800mm×全幅1000mm×全高2000mm、エンジンの最大排気量は4サイクルが150cc、2サイクルが100ccと、まるで2輪車のようなものでした。
 その後、何度もボディサイズやエンジンの最大排気量が変更され、1955年にはサイズが3000mm×1300mm×2000mmで排気量が4サイクル/2サイクル共通で360ccへと落ち着き、そこから“本格的”な軽自動車が誕生していきます。
 その先駆となったのが1955年のスズライトと1958年のスバル360でした。残念ながらスズライトは商用車に集約され、軽乗用車として残ったのはスバル360のみ。ライバルだったスズライトが当時の小型乗用車をより小型化していたのに対して、スバルはまったく新しいコンセプトで仕上げられていました。
 つまりスペース効率を追求し、当時はまだ珍しかったモノコックボディを採用して、そのリヤにエンジンを搭載し、これに4輪独立懸架のサスペンションを採用。また軽量化と空力も追求するなど、航空機技術者が開発したクルマらしさにあふれていました。
 そのスバル360の後継モデルとして1969年に登場したのがスバルR-2でした。モノコックフレーム/ボディのリヤに空冷の2サイクル2気筒エンジンを搭載。サスペンションは前後ともにトーションバーで吊った4輪独立懸架と、基本的なパッケージは踏襲しながらも、そのすべてにおいて進化したメカニズム/テクノロジーが投入されていました。
 例えばエンジンですが、空冷の2サイクル2気筒という基本メカニズムは共通していました。R-2に搭載されたEK33型ユニットは、スバル360に搭載されていたEK31/EK32型ユニットとは356cc(61.5mmφ×60.0mm)の排気量こそ同じでしたが、EK31/EK32型が鋳鉄のシリンダーブロックだったのに対してEK33型ではアルミ合金製のブロックに置き換えられていました。
 最高出力もEK31/EK32型の16~18psに対して同じシングルキャブ仕様で30psへと大きく引き上げられています。ちなみに、ツインキャブのホットモデルでは36psと同出力でした。
 一方目に見える改良/変更点としては、まずはボディ(のスタイリング)が一新されていましたが、大きな変更点としてはホイールベースの延長と、フロントノーズの“嵩上げ”でした。これはそれぞれ客室スペースと、フロントトランクスペースの拡大を狙ったもので、ホイールベースをスバル360の1800mmから1920mmへと120mm延長。これにより、前後席のフットスペースが大幅に拡大され、またドアも大きくなり、大人4人が(大きな)不満なく乗り込めるようになっていました。またトランクスペースは210Lにまで拡大され、大人4人のロングツーリングも十分可能にしていました。
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