酒米の等級とは?酒造りに求められるよい酒米の特徴

KUBOTAYA
2022.05.03 08:20
日本で最も普及している米の格付けに「等級」があります。一般的にはあまり知られていませんが、等級は米の買取価格に影響するので、米農家にとっては重要です。今回は、米の中でも酒造りのための「酒米」の等級や、よい酒米の特徴を解説します。
米を評価する基準とは
毎年3月になるとニュースになる、米の「特A」といった格付けランキング。特Aになった、あの米が特Aからランクダウンした、など話題になりますよね。
これは、日本穀物検定協会による「食味ランキング」で、主な産地品種銘柄をピックアップし、協会が供試試料を食味試験した結果に基づいて、美味しさを特A、A、A'、B、B'の5段階で評価しています。

日本で最も普及している米の格付けは、実はこのランキングではなく「等級」です。等級とは、農林水産大臣の登録を受けた検査機関が行う、主に外見による米の評価です。意外と一般には知られていませんが、等級は米の買取価格に影響するので、米農家にとっては重要です。

また、米と一言に言っても、私達が普段口にする「飯米」と、日本酒を造るときに使われる「酒米」では等級も異なります。それぞれの等級の分類の仕方について見ていきましょう。
飯米(水稲うるち玄米)の等級
一等二等三等規格外整粒歩合70%以上60%以上45%以上規格に該当せず異物が50%以上混入していないもの形質一等標準品二等標準品三等標準品水分含有率15%以下15%以下15%以下被害粒等の割合15%以下20%以下30%以下飯米は、農産物規格規定により4段階の等級に分類されます。

等級は、整粒歩合(一定量の玄米の中に形状が整った米粒が含まれる割合)や水分含有率、被害粒や死米、着色粒、異物などを含む割合などの基準で決まります。整粒歩合が70%以上の米を一等、60%以上を二等、45%以上を三等、それ以外は規格外となります。また、被害粒等の割合が15%以下であれば一等、20%以下であれば二等、30%以下であれば三等、と等級ごとに上限値が決まっています。
酒米(醸造用玄米)の等級
特上特等一等二等三等規格外整粒歩合90%以上80%以上70%以上60%以上45%以上45%未満品質特上標準品特等標準品一等標準品二等標準品三等標準品ー水分含有率15%以下15%以下15%以下15%以下15%以下15%以下被害粒等の割合5%以下10%以下15%以下15%以下15%以下ー酒米は、農産物規格規定により6段階の等級に分類されます。酒米は飯米よりも規定が細かいのです。
もともとは飯米と同じ4段階でしたが、1991年に細分化されました。これは、1989年に清酒の製法品質表示基準が制定され、「特定名称酒」と「普通酒」に分類されるようなったことが関係しています。

酒米の等級も整粒歩合や被害粒等の割合などによって分けられ、整粒歩合が90%以上の米を特上、80%以上を特等、70%以上を一等、60%以上を二等、45%以上を三等、45%未満は規格外となります。飯米と同様、被害粒等の割合も等級ごとに上限値が決まっており、5%以下であれば特上、10%以下であれば特等、15%以下であれば一等以下となります。

酒米の等級は、醸造された日本酒に影響します。日本酒には、吟醸酒や純米酒などの特定名称酒がありますが、特定名称酒の醸造に使用できるのは三等以上に格付けされた酒米に限られます。規格外の酒米で醸造した酒は、精米歩合の値を小さくして吟醸造りをしたとしても、特定名称を名乗ることができず普通酒となります。

農林水産省の「米穀の農産物検査結果」によると、それぞれの生産量のシェアは、特上は1.5%、特等は19.2%、一等は60.8%、二等は11.1%、三等は4.9%、規格外は2.4%だったそうです(2021年12月31日時点の数値)。特上の酒米は1,052トンあり、そのうち約97%が兵庫県で生産されています。
酒造りに求められるよい酒米の特徴
酒造りに使われる酒米は、飯米とどのように違うのでしょうか。酒造りに求められる、よい酒米ならではの特徴をご紹介します。
心白(しんぱく)が大きい
酒米の中心にあるのが、「心白(しんぱく)」と呼ばれる白色不透明の部分です。心白は吸水性が良く、やわらかく麹菌の菌糸が入りやすい隙間があります。酒米は飯米に比べて心白が特に大きいため、米麹が育ちやすくアルコール発酵がバランスよく進みやすいといった性質があるのです。
たんぱく質や脂質が少ない
酒米には、たんぱく質や脂質が飯米に比べて非常に少ないという特徴があります。たんぱく質や脂質はお米の旨味やツヤを出す役目があるため、飯米には多く含まれています。しかしお酒を造る上では、たんぱく質と脂質は、旨味にもなり雑味にもなります。

たんぱく質は分解されると旨味の元となるアミノ酸になるのですが、多すぎると日本酒を造る上では麹菌や酵母の生育が早まり、バランスが崩れて雑味の原因にもなってしまいます。また、たんぱく質の含有率が高いと、吸水性が落ちてしまいます。さらに、脂質は日本酒の香りの成分が立ち上がるのを妨げる原因になることもあります。

そのためたんぱく質や脂質の少ない酒米の方が、酒造りに向いているのです。
粒が大きくて丈夫
日本酒は、精米歩合によって味わいが変化します。「精米歩合」とは、玄米を外側から削り残った部分の割合を%で示したものです。例えば、精米歩合が60%だと、玄米を外側から40%削り取った状態のことです。米の外側を精米によって磨き落とすほど、たんぱく質や脂質がそぎ落とされて雑味の少ない酒質になります。

飯米の精米歩合は平均で90%ほどであるのに対し、酒造りの原料となる米の多くは、精米歩合が75%以下の白米が使用されており、どれだけ精米できるかも美味しい日本酒造りには重要になってきます。

そのため、酒米には飯米に比べると粒が大きいことや、精米の過程に起きる摩擦や熱に強く割れにくい強度が求められるのです。
特上・特等を目指して
田植え真っ只中のこの季節。これから米農家は、特上・特等を目指して米を育てていきます。その米の結果が分かるのは、数か月後。暑さや台風など米にとって至難の季節もありますが、それらを乗り越えて、無事に実った米はどんな風に仕上がるのでしょうか。

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