倉庫をリノベーション。住居、カフェなどへ改築するケースを解説

Log Renove
2020.11.03 16:00
近年は、使用しなくなった倉庫を住宅や店舗、オフィスなどに改装するリノベーションが人気です。リノベーションといえば、マンションや戸建て住宅の一室に手を加えるイメージがありますが、広いスペースがあれば倉庫をさまざまな形に変え、さらなる使い道を見出せます。今回は、倉庫リノベーションの実例に加えて、メリットやデメリット、実際に進める際の注意点などを解説します。
倉庫のリノベーションをする意味とは?
使用しなくなった倉庫を、住宅や店舗、オフィスにリノベーションすることで、一般的な物件にはない独特なデザインの住まいや店舗になります。コンクリート打ちっぱなしや、ダクトをむき出しにしたままにするインダストリアルな空間や、海外のガレージハウスのような雰囲気に憧れるなら、倉庫の無骨な印象はうってつけ。
通常のリノベーションとの大きな違いは、倉庫から住宅や店舗、オフィスなど使用用途が変化する点です。それに伴い手続きや特別な工事が必要になるケースもあるため、倉庫リノベーションを行う際は下調べが重要です。
倉庫リノベーションのメリットとデメリット
倉庫リノベーションには、一般的な住宅のリノベーションにはない特徴があります。こちらでは、倉庫リノベーションのメリットとデメリットを解説します。
メリット1:倉庫特有の雰囲気
倉庫は換気口などの配管がむき出しになっているケースが多い。それを生かしたリノベーションをするのが倉庫リノベーションの醍醐味
倉庫リノベーションのメリットは、まず倉庫ならではの雰囲気を残すことができる点。倉庫は、人が住んだり長く滞在したりすることを考えて設計されていません。その分、無骨でシンプルなデザインのものが多いものですが、最近はその飾り気のなさが多くの方の支持を集めています。
メリット2:天井高を確保しやすい
天井高を確保しやすい点もメリットのひとつです。倉庫は、荷物を保管するために天井高を高めにして造られていることが多く開放的。リノベーションによって、一般的な住宅では難しい広さのリビングやダイニングを設けたり、吹き抜けの空間やロフトを設置したりできます。
メリット3:間取りの自由度が高い
住宅やオフィスとして使用する際、間取りの自由度が高い点もメリット。倉庫は敷地面積が広く、一般の住宅と異なり柱も少ないため、リノベーションで理想の間取りを実現しやすいといえます。過去に間取りの点でリノベーションを諦めた方は、倉庫リノベーションを検討してみるのがおすすめです。
メリット4:費用が抑えられる
購入費用や解体費用が比較的安価で、コストパフォーマンスに優れている点もメリットです。倉庫はあくまで住居としては売買されておらず、同じエリアにある一戸建てやマンションの部屋と比べると購入価格が安い傾向にあります。
また、売りに出されている倉庫は中に何もないことも多く、不要なものを取り除く解体費用も安価に抑えられます。予算的に住宅を購入するのが厳しいエリアを検討しているのであれば、倉庫を購入してリノベーションする方法を検討してみるのがおすすめです。
デメリット1:建物の機能性
倉庫には窓がなかったり、あっても小さかったりと、店舗や人が住むことを想定していないため特別な工事が必要になる
倉庫リノベーションのデメリットとして挙げられるのが、特別な工事が必要な点です。倉庫の状態や立地条件はさまざまで、なかには「通気性が悪い」「窓がない」「断熱性が良くない」「防音性能が低い」といった物件も少なくありません。
これらの問題点を取り除くためには、断熱リフォームや防音工事が必要です。費用がかかるだけでなく、実際に住み始めるまでに時間がかかる可能性も考えられるため、スケジュールには余裕をもっておきましょう。
デメリット2:設備が充実していない
必要な設備が整っていないケースが多い点もデメリットとして挙げられます。具体的には、住宅や店舗、オフィスとして使用する際に必要となる水道・電気・ガスなどです。本来、倉庫として使用する場合は水道やガスは必要ないことも多く、電気についても充実していません。リノベーション時に新たに設備を整える必要があります。
倉庫リノベーションの費用相場
倉庫リノベーションは、一般的な住宅と比べて比較的安価に行えるのが魅力ですが、用途や設備のグレードに応じて工事費用は上下します。予算に応じて工事内容を考えることが大切です。こちらでは、倉庫リノベーションをする際の費用相場について紹介します。
部分リノベーションの費用は200万円から
電気やガス、水道などの設備が整っている倉庫の内装工事や、最低限の断熱性や機密性を確保する工事であれば、200万~500万円でリノベーションできるケースもあります。鉄骨の梁や重厚な扉など、元々ある倉庫特有の設備や内装を活かすことが、リノベーション費用を抑えるポイントです。
また、レトロな雰囲気を演出するのであれば、あえて中古の設備を導入するのもコストの削減には効果的です。施工会社のなかには、設備の斡旋を行っている会社もあるため、一度相談してみましょう。なかには、冷暖房管理の厳しい食料品倉庫などを購入し、リノベーションする際の断熱工事費を削減しているケースもあります。
内装リフォームについて詳しくはこちら。
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間取り変更をはじめとする大型の工事は2000万円以上になることも
一般的な倉庫を本格的な住宅や店舗、オフィスにリノベーションしようとすると、費用は高額になる傾向があります。大掛かりな工事となると、2000万円以上かかるケースもあるようです。とくに費用が高額になりやすいリノベーション工事が、以下の三つです。電気やガス、水道、インターネットなどの生活インフラを整える工事間取りを大きく変更する工事断熱工事や耐震工事など
設備や間取りにこだわるほど費用は高額になるため、予算と照らし合わせてどこで妥協するのか考えておく必要があります。費用感がつかめない場合は、リノベーション会社と相談しながら進めていくのがおすすめです。
また、昭和56年以前に建てられた古い倉庫の場合、旧新耐震基準が用いられている可能性があります。現在の耐震基準に見合った耐震補強工事が必要になるため、費用が高額になる点に注意しましょう。
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倉庫リノベーションの進め方
倉庫のリノベーションをするには一般的なリノベーションとは異なる手順を踏む。事前に確認しておこう
倉庫として使用されていた建物を住宅や店舗、オフィスへ改装する場合は、一般的な住宅のリノベーションとは異なる手順を踏む必要があります。具体的には、以下のような流れで進めるのが一般的です。物件の購入建物用途変更に関する諸手続きリノベーションの実施
物件の購入について
リノベーションをスムーズに完了させ、理想通りに使用するためには、「どんな倉庫にするか」を明確にイメージすることが大切です。倉庫からカフェやスタジオなどの店舗にリノベーションするのであれば、物件の立地や大きさ、雰囲気などを考慮して物件を購入する必要があります。もちろん、リノベーションの内容や規模にも影響するため、倉庫の購入を検討している場合は、最終的な着地点を決めたうえで選ぶことが大切です。
用途変更について
倉庫をカフェなどの店舗やオフィス、住居にリノベーションする場合、「建物用途変更の手続き」が必要になります。用途変更のタイミングは、ローンを利用する場合は工事前に、ローンを組まない場合は工事の後でも構いません。
ローンの有無に関わらず住み始める前に用途変更済ませておかないと、法律違反に問われます。建物は用途別に安全基準が設けられており、住居と倉庫では基準が異なるからです。できるだけ早めに済ませましょう。
リノベーションの実施について
リノベーションの工期は、工事内容によって違いはあるものの、最低でも1~2カ月、規模が大きい場合は3~6カ月かかります。そのため、物件を探し始めてから実際にお店やオフィスとして稼働するまでには、半年から1年以上かかるケースも珍しくありません。このことを考慮してスケジューリングしましょう。
倉庫リノベーションの例
リノベーションは戸建てやマンションの一室を改装するイメージが強く、倉庫リノベーションといわれてもあまりピンとこないかもしれません。その状態で進めても、施工会社とのイメージの共有が難しく、イメージ通りにいかない可能性があります。そこで、こちらでは倉庫リノベーションのイメージ固めに役立つ実例を紹介します。
住居空間として倉庫内をリノベーション
倉庫は元々間仕切りが無い場合が多く、広々とした間取りの住居にできる
倉庫を住居空間にリノベーションすると、倉庫特有の雰囲気の残る特徴的な空間に仕上がります。構造部分に筋交いが使用されている倉庫も多く、無骨さを残した住居空間にしたい方におすすめです。外壁の塗装にも手を加えることで、現代風にアレンジすることもできます。
また、元々天井高が高く取り除けない柱なども少ないため、間取りの自由度が高いのも住居空間にする際は大きなメリットです。構造部分さえ残していれば、間仕切りを追加したり水まわりを移動したりして、雰囲気を大きく変えられます。天井高を活かしてリビングに吹き抜けを作ったり、子ども部屋用にロフトを設けたりする方もいます。
前述の通り、一戸建てやマンションと比較すると購入費用や解体費用が安価に抑えられるため、リノベーションを前提として物件を探しているのであれば倉庫も候補のひとつです。倉庫を住居空間としてリノベーションする場合の費用は、電気やガス、水道工事、断熱工事の有無によって上下します。内装工事だけであれば200万円程度、すべての工事を行う場合は1500万円以上かかるケースも珍しくありません。
倉庫の空間を活かしたカフェ
海外にも多い「倉庫カフェ」が日本でもブームになっている
近年では、倉庫の空間を活かしたカフェも登場しています。古めかしい木材や無骨な構造部分をあえてむき出しにして、店舗や商品のイメージとミックスさせることで、ほかのお店では真似できない唯一無二の空間に仕上がります。
天井高が確保しやすく、間取りの自由度が高い点は、カフェにする際もメリットです。備蓄品が多いお店や床面積が限られている場合でも、天井高が確保できていれば開放感のあるカフェになります。また、間仕切りを自由に設置できるため、スタッフとお客様の空間を分ける際にも便利です。
倉庫をカフェやなどの店舗にリノベーションする場合、住居空間より費用がかかる傾向にあります。水道や電気、ガス工事を行うのはもちろん、集客力をアップさせるために外観にも手を加えるケースが多いのが理由です。目安ではありますが、1㎡あたり30万円前後を想定しておきましょう。
倉庫内をリノベーションしておしゃれなオフィスの空間に
天井が高く広々とした倉庫リノベのオフィスは、従業員のストレスも軽減されるはず
他社とは異なる雰囲気を演出するのであれば、倉庫をリノベーションしてオフィスにするのも効果的です。大型の木造倉庫を購入し、1階部分をカフェのようなミーティングスペースに、2階をワークスペースにしている会社もあるようです。
倉庫をオフィスにリノベーションすることで、倉庫の持つ独特な雰囲気を活かしたオリジナル空間に仕上げられるだけでなく、「ものを大切にする会社」として社会へのアピールにもつながります。
倉庫をオフィスにリノベーションする場合、1㎡あたり12万~18万円を想定しておけば、最低限のリノベーションは可能です。ただ、耐震補強や防音工事、外壁や屋根の補修などを行うと、プラス500万円ほどかかります。
オフィスリノベーションについての記事はこちら。
オフィスリノベーションの実情と費用相場。快適な空間で生産性向上の効果も
広々としたスペースを活かして商品を並べる店舗
柱の少ない広々としたスペースを活かすのであれば、商品を陳列する雑貨店やセレクトショップなどにリノベーションするのもおすすめです。空間が広い分多くのアイテムを並べることができ、来店したお客様もゆとりをもって商品を眺めることができます。床面積が限られている場合でも、天井高が確保できれば窮屈さを感じさせません。
倉庫リノベーションで確認しておくべき注意点
倉庫リノベーションは、今までにない可能性を見出すことができますが、通常のリノベーションとは異なる注意点もあります。こちらでは、倉庫リノベーションを行う際に確認しておくべき注意点を解説します。
用途変更の確認申請手続きを忘れない
倉庫を住宅や店舗、オフィスなど異なる用途として使用する場合は、用途変更の確認申請手続きが必要です。申請をせずに新たな用途で建物を使用すると、法律違反となります。用途変更の確認申請手続きは、書類上の手続きだけで完結するとは限りません。変更内容によっては、消防や保健所などでさまざまな手続きが必要になるためです。倉庫をリノベーションしてほかの役割を持たせる場合は、用途変更の確認申請手続きの内容を調べておきましょう。
水道、ガス、断熱の工事や状況確認が必須
倉庫リノベーションを行う場合、水道やガス、断熱工事ができるかどうかや必要性を確認することが大切です。なかでも、配管工事や断熱工事、防音リフォーム、窓の増設などは必須となることが多く、どのような流れで工事を進めるか順序立てて決める必要があります。また、こういった工事を行うことで初期費用も想定していた金額を上回る可能性があります。全体にかかるコストをしっかりと確認し、無理のない資金計画を立てることが重要です。
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