リノベーション物件とは? メリットと注意すべきポイントを解説
Log Renove
2020.10.26 18:00
家探しをしているとよく目にする「リノベーション物件」。どんな物件を指すのか、新築や中古住宅と何が違うのか、気になるところです。リノベーションが施された物件は、戸建てから賃貸マンションまで色々あります。希望の物件がリノベーションタイプだった場合、どんな選び方をすればいいのでしょうか。今回はリノベーション物件の特徴やメリット、物件選びの注意点を解説します。
リノベーション物件とはどんな物件?
リノベーションとは、「Re(再び)」「Innovation(価値の創造)」の造語です。これに照らしてリノベーション物件を定義すると、「改修工事によって付加価値を生み出した物件」という意味になります。既に施工済みのケースと、中古住宅の購入後に施工するケースの2パータンがあります。いずれも、デザインや機能性、居住性などの改良や性能アップを目的にリノベーションが行われます。
機能性やデザイン性を高めるために改修工事を行った物件
「リノベーション」と「リフォーム」違いとは?リフォームは、リノベーションよりも規模の小さな「原状回復工事」にとどまる
一般的に「リノベーション物件」というと、大がかりな改修・補修工事が加えられた後に販売される物件を指します。大がかりといっても基礎や構造はそのままで、間取りの変更や設備の更新、配管・配線の見直しを行い、現状よりすぐれた機能性やデザイン性を求めるというものです。
似たような言葉に「リフォーム物件」があります。リフォームの目的は、主に故障設備の修理や汚れたクロスの張り替えなど、建物の原状回復にとどまります。アパート・マンションなどの賃貸物件で入居前に行われる原状回復工事などがその代表例です。新築の状態に戻すといった意味合いが強く、用途変更やデザインの刷新などを行う工事とはまた違った意味となります。規模もリノベーションほどではありません。
広告などに「リフォーム物件」とあれば、それはきちんと改修工事が行われて安心して入居できる物件、「リノベーション物件」とあれば、新築時と比べ建物の用途やデザインが大きく変わった物件という意味合いになります。
「フルリノベーション」と「部分リノベーション」
中古物件を「フルリノベーション」することで、新築同様の居住性、設備をリーズナブルに実現可能
リノベーション物件は、「フルリノベーション」と「部分リノベーション」の2種類に分けられます。フルリノベーション物件とは骨組み以外すべてにわたって改修工事を加えた物件のこと。部分リノベーション物件は、玄関やリビングなど一部のみ改修を行った物件を指します。
工事の自由度が高いのは、フルリノベーションです。例えば中古住宅を購入してフルリノベーションする場合、水回りの設備変更も間取り変更も自由に行えます。実際に住んでみて使用感に不便を感じれば、使いやすい設備に変えることも可能です。ライフスタイルの変化に対応しやすい方法です。
リノベーション(リノベ)物件のメリット
付加価値を追求し住宅性能を高めた住居には、たくさんのメリットがあります。こちらでは、そのメリットについて詳しく説明します。費用や居住性、設備の使いやすさ、間取り、雰囲気など、好みに合う物件が見つかったら、購入を検討しましょう。
新築同様の設備で費用はリーズナブル
リノベーション物件は性能面に改良が施されているため、設備のポテンシャルは新築とほぼ同レベルです。築古物件とはいえ、きれいでおしゃれな内装に仕上がった物件もあります。内装・設備が新築同然でありながら、費用が抑えられる点は大きなメリットです。
中古住宅をリノベーションする場合も、施工費含めて新築購入費用より安くなります。新築物件かリノベーションかで迷った場合、予算を優先するならリノベーション物件をおすすめします。浮いた費用で入居後に住みやすいように間取りを変えたり、新しい設備や機能を追加することも可能です。その意味では、新築物件より選択肢は広がるといえます。
リノベーションの賃貸なら、人気エリアでも家賃が安い
都心や首都圏、駅近など立地のいいエリアに建つ賃貸物件は人気で、家賃相場も高額です。家賃を少しでも抑えるには、新築物件よりリノベーションマンションのほうがお得です。マンションの価格は築年数とともに下がるため、リノベーションで付加価値を高めた物件であっても評価額が低く見積もられ、家賃は下がる傾向にあります。設備は新築と同レベルのため、借りる側からすれば好条件です。
自分のライフスタイルに合わせた間取りを実現
リノベーション可能な物件なら、部屋の広さや数、動線、用途など、ライフスタイルに見合う住まいを選びやすくなります。間取り変更も比較的自由に行えるのがリノベーションの大きなメリットのため、理想の住まいにこだわる方にはぴったりです。
また、実際に住んでみると、部屋が手狭に感じたり、玄関の収納スペースが足りなかったりと、買う前には気づかなかった点が浮き彫りになることがあります。家族の増減の影響で部屋が不要になったり、反対に必要になったりすることもあります。ライフスタイルの変化やそのときの状況に合わせて居住環境を自由に再設計できるのも、リノベーション物件ならではのメリットです。
古い住宅の素材を生かした設計も可能
日本古来の伝統「古民家」のつくりを活かした「古民家リノベーション」で、マイホームに和モダンを取り入れることも可能
建物の建材自体は古くても、最新の施工技術で新しく生まれ変わった住宅へ進化させることができます。たとえば、古き良き日本の面影を残した「古民家」も、リノベーションで再生が可能です。風情あるつくりや柱などの素材の良さはそのまま生かしつつ、現代の生活に合わせて住みやすいように改修された物件が手に入ります。この魅力は新築住宅ではなかなか味わえません。
古民家リノベーションについて興味のある方は、こちらの記事も参考にしてください。
古民家をリフォーム、リノベーションしてスローライフを実現。費用相場や注意点を紹介
資産価値が下がりにくくなる
戸建て住宅でもマンションでも、ある程度築年数が経過した物件は資産価値が大きく下がります。立地や地価にもよりますが、20年で半分程度に落ちる物件もあります。家を購入するなら、資産価値が下がることを考慮しておきましょう。物件にとって避けられない、築年数による資産価値の目減り問題。これを打開する数少ない方法が、リノベーションです。
住宅性能を高めるともに、劣化や老朽化した部分の改修を行うことで、資産価値の維持・向上につながります。古い設備の交換、配管の取り替えなどにも細かく対応できるため、いつまでも住みよい環境を維持できます。まだまだ住めると評判が広がれば、購入や入居を希望する人も増えます。そのような好循環の確立にも期待が持てます。
購入したら即入居できる
既にリノベーションが済んだ状態であれば、購入後すぐに入居が可能です。改修が必要な中古住宅は、仮住まいなどを用意する必要もあり、住居費がかさみます。それまで賃貸マンションに住んでいた方は、リノベーションが完成するまでに家賃を余分に支払うことになります。
その点、即入居可能なリノベーション済み物件は、住居費を用立てる必要がないため、家賃などのコストは節約できます。子どもの進学や入学など、それぞれの家庭の事情に合わせて入居日を決められるのも大きな魅力です。
なお、中古住宅を購入してリノベーションする場合は、購入後に施工となるため、入居までに一定の時間がかかります。工事の遅れなど予期せぬ事態が挟まると、さらに遅れる可能性もあります。できるだけ早く入居したい方は、リノベーション済みの物件を選びましょう。
リノベーション物件を選ぶ際に注意するポイント
リノベーション物件は、いい面ばかりではありません。デメリットになりうる部分を踏まえ、賢く物件を選ぶことが重要です。物件選択の際は、「リノベーションの範囲」「耐震基準の適合の有無」「電気の容量」「住宅ローンとの相性」などを確認しましょう。
リノベーションされている範囲
「リノベーション済み」といっても、実際にどこまで改修されているかは物件によって異なります。全面改修を施された物件が「リノベーション済み物件」として売り出される一方、単に床材をタイルからクッションフロアに取り替えただけでも「リノベーション済み物件」と称して売っている場合もあります。
フルリノベーションかと思いきや部分リノベーションだった、などの勘違いもあり得ます。内装や設備面など、リノベーションされている範囲について、しっかり確認することが大切です。
キッチンや浴室などの水まわり設備を内見でチェック
水回りは劣化スピードも早いため、内見では実際に確認を。蛇口を実際にひねって、配管に詰まりがないかをチェック
築年数の古さが気になるリノベーション物件の内見では、特に水回り設備の状態や水道の流れ具合を確認しましょう。毎日使う場所だけに、水道設備の劣化スピードは重要です。きちんと流れるかどうか、排水管に詰まった感じはないか、実際に蛇口をひねって確かめるのが得策です。設備の性能面や使い勝手なども、好みや家族構成と併せてチェックてください。
耐震基準は満たしているか
リノベーション物件で、耐震性のチェックは欠かせません。多くの物件は築年数を経過したものが売りに出されており、現行法のもとで建築されていないものも含まれている可能性が高いためです。物件の竣工年を必ず確認しましょう。タイミングによっては、必要とされる耐震基準を満たしていない可能性があります。
1981年6月以降に竣工された物件は、現在と同じ耐震基準?
耐震基準の判断の分かれ目は、竣工が「1981年5月以前か以後か」になります。現行の新耐震基準が決められたのが1981年(昭和56年)6月です。これ以前の住宅は、旧耐震基準のもとで建築されています。だからといって旧耐震物件のすべてが危険というわけではありませんが、現行の基準を満たしていない可能性があります。
新耐震基準では「震度6強~7程度の揺れでも倒壊しない」「震度5程度の揺れが起きても損傷は軽度レベル」であることが条件です。旧耐震基準だと、「震度5程度の揺れで倒壊しない」が条件となります。昨今の住宅は、より厳格な基準のもとで建築されています。不安な方は、不動産会社に問い合わせてチェックしましょう。
建物の電気容量は足りているか
古い共同住宅ほど電気容量が足りないことが多い。家族が多い家庭ではブレーカーが落ちやすくなるため、不便になることも
リノベーションする物件は古いため、電気容量が足りないことがあります。共同住宅の各部屋の契約容量(ブレーカーの容量)は決まっていて、古い物件ほどアンペア数が少ない傾向があります。エアコンと電子レンジを同時に使うと、ブレーカーが落ちることも。家族の人数が多い家庭では、とくに不便に感じてしまいます。
電気容量の契約アンペア数は賃貸でも変更可能?
一般的に賃貸住宅でもアンペア数の変更はできますが、建物全体の電気容量があらかじめ決まっているので、古い物件の場合は変更ができないケースもあります。アンペア数が少ないとブレーカーが落ちやすくなり、生活上の不便が生じるシーンも多くなります。事前に、アンペア数はいくつなのか? 変更することは可能なのか?チェックしておくといいでしょう。
築年数によっては、住宅ローンが使えない場合も
住居の購入にあたっては、金融機関の住宅ローンを利用します。審査に通らなければローンを組めません。その際壁となるのが「築年数」です。あまりにも古い物件は融資の対象外とする金融機関も存在します。
融資が受けられたとしても、借入期間を短く制限されることも。その場合、毎月の返済に困窮する可能性も出てきます。ちなみに築年数による制限は、マンションよりも一戸建てのほうがかかりやすくなります。
また、住宅ローン控除を受ける際、築年数の古い物件は必要書類がないと対象外となります。マンションは築25年以上。木造一戸建ては築20年以上の場合、新耐震基準の適合を示す書類の提出が必須です。税を申告する際は注意してください。
住宅ローンの仕組みについて知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
【住宅ローンとは】仕組みや金利・返済方法の種類、選び方などの基礎知識をまとめて解説
リフォームローンは住宅ローンに比べて金利が高い
中古住宅を購入してリフォーム・リノベーションする場合でも、住宅ローンの利用は可能です。もうひとつの選択肢として、「リフォームローン」の活用があります。このローンを利用する際は、住宅ローンとの違いや特徴について理解しておくことが大切です。
リフォームローンは住宅ローンと比べ借入額の上限が低く、返済期間も短いという特徴があります。また、審査も通りやすく、審査期間も短めです。住宅ローン審査に通らなかった場合には、リフォームローンの利用を検討しましょう。
注意したいのが、「金利の高さ」です。借りやすい反面、月々の利息返済負担が高くなりやすいデメリットがあります。利用の前に、返済シミュレーションで金利の負担感や返済の可能性についてしっかり吟味することが大切です。
リフォームローンの金利は「固定金利型」「変動金利型」「固定金利選択型」の3種類あり、いずれかを選ぶことになります。それぞれ一長一短あるため、中長期的に見ても最も返済しやすいタイプを選ぶのがベストです。金利や返済期間についても提供する金融機関によってさまざまなため、こちらも併せて比較検討しましょう。
リフォームローンについてさらにこちらで詳しく解説しています。
リフォームローンの金利の種類や相場を比較。選び方や控除の条件を解説
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